エンジン用語解説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:21 UTC 版)
NAPS(ナップス) 「Nissan-Anti-Pollution-System」の頭文字を取った、低公害車をアピールする造語。白金ペレット酸化触媒(昭和53年規制適合車は三元触媒)を主とした排出ガス浄化システムで、昭和50年、昭和51年と、初期の昭和53年自動車排出ガス規制適合車に使用。 PLASMA(プラズマ) 「Powerful&Econonomic-Lightweight-Accurate-Silent-Mighty-Advanced」の頭文字を取った造語。新世紀エンジン・シリーズの愛称として、トヨタの「LASRE(レーザー)」に対抗するため命名された。 小型・軽量・高性能・低燃費・静粛性・耐久性など、全ての要素を高次元で調和させた(当時の)高性能エンジンシリーズであった。 NEO(ネオ) 1990年代後半から。「Nissan Ecology Oriented performance」の頭文字を取り、英語の接頭辞で「新しい」という意味の"neo"ともかけている。 「NEOストレート6」(この時期に設計を一新したRB系エンジン)、「NEO Di」(直噴エンジン)、「NEO VVL」(可変バルブ機構)といったバリエーションがあり、これらはエンジン形式の後ろに「NEO」が付く。 ECC(EGR) EGI(電子制御燃料噴射装置) 「Electronic-Gasoline-Injection」 の頭文字を取った造語で、日本車では初採用の電子制御燃料噴射装置。 英文としては和製英語であり「Electronic-Fuel-Injection」がより正確だが、短縮形の"EFI"を日本国内でトヨタ自動車が商標登録し、トヨタ及びダイハツ工業が使用しているためである。 電子制御燃料噴射装置の名称は登録商標化したため各社毎に異なる名称だが、採用した当時にグループ企業だった富士重工業(現:SUBARU)は共用が認められている。 ECCS(エックス) 「Electronic-Conetrated-Engine-Control-System」の頭文字から。 電子式エンジン集中制御システムを指し、一つのマイクロコンピュータによりエンジンのあらゆる運転状態に応じ燃料噴射量、排出ガス還元量、アイドル回転数、フェールポンプ制御などを常に最適にコントロールし、燃費の向上や排出ガスの浄化、運転性の向上を実現させている。 ECCSのエンジン制御は、あらかじめコントロールユニットに多くの運転状態における最適制御値を記憶させ、その時々の状態をセンサーで検出し、その入力信号により、コントロールユニットが記憶しているデータの中から最適値を選出し、アクチュエータに出力し、制御する。 世界初の電子制御ユニットであり、現在のECUの元祖である。当時の月間自家用車誌によれば、フォルクスワーゲンから技術供与を求める依頼があったとされる。 e-POWER (イーパワー) シリーズ式ハイブリッド技術の呼称。エンジンを発電に利用し、モーターで駆動することで、加速性能や静粛性の向上を実現した。 NVCS 「Nissan-Valve-Timing-Control-System」の頭文字から。 位相可変型可変バルブタイミング機構で、量産車では世界初の可変バルブタイミング機構となった。バルブタイミングは2段切り替え式。 現在は連続可変のCVTC(油圧式と電磁式)に発展している。吸気側と排気側の両方に装備されている場合は「ツインCVTC」となる。 VVEL 「Variable-Valve-Event-andLift-system」の頭文字を取った造語。 バルブの作動角とリフト量を連続的に可変制御する機構。BMWが世界に先駆けて開発したVANOSと組み合わせたバルブトロニックと同じ効果がある。 バルブトロニックに対し、リターンスプリングを持たないリンク機構のみであるため、フリクションが小さく可変領域が大きい。また高回転での作動が安定していることも特徴。 水素フリーDLC 専用オイルとの組み合わせにより従来のコーティングと比較して、部品間のフリクションを約40 %低減する。 2008年時点ではバルブリフターにのみ採用されているが、先進技術発表会などで、将来的にはピストンリングやピストンピンなどへの採用も公表されている。 2011年欧州市場のマイクラ(日本名:マーチ)に採用されたHR12DDRエンジンではリフターに加えピストンリングにも水素フリーDLCが使われている。同エンジンは日本市場では2012年よりノートに搭載されている。 DIG 「Direct Injection Gasoline」の略。 日産では、一時期大排気量車を中心にガソリン直噴エンジンを積極的に採用していたが、さらなる窒素酸化物の削減が盛り込まれた排出ガス規制の改訂により、通常のポート噴射式に戻され、ラインナップから一時ガソリン直噴エンジンが姿を消していた。 2010年に発売されたインフィニティM56のVK56VDは久々のガソリン直噴エンジンとなったが、かつての「NEO Di」ではなく、新たなネーミングとして「DIG」が採用された。 「DIG TURBO」(ターボチャージャー搭載)「DIG-S」(ルーツ式スーパーチャージャー搭載)「VVEL DIG」(VVELと組み合わせる)といったバリエーションがあり、一部車種にはエンブレムが装着される。 PURE DRIVE(ピュアドライブ) 日産の「エンジン進化型エコカー」の総称で、アイドリングストップシステム、ハイブリッドシステムなど既存のガソリン車のエンジンに付加する技術で燃費を向上している。クリーンディーゼル車も含まれる。 これらの技術を搭載した車種には「PURE DRIVE」エンブレムが装着されるが、ハイブリッド車には「HYBRID」、スマートシンプルハイブリッド車には「S-HYBRID」、エコスーパーチャージャー搭載車には「DIG-S」、クリーンディーゼル車には「dCi」が追加されたものが装着される。
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