アンチコンピュータ戦略とは? わかりやすく解説

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アンチコンピュータ戦略

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 01:56 UTC 版)

コンピュータチェス」の記事における「アンチコンピュータ戦略」の解説

コンピュータチェス実力人間トップクラス追いつき、さらにそれを追い越した評価されるようになっても、コンピュータチェスに独特の弱点落し穴はいくつ知られており、こうした穴を突く「アンチコンピュータ戦略」も人間対コンピュータ勝負では試みられてきた。 1997年カスパロフディープブルーでは、序盤定跡外して未知局面持ち込めば、定跡通りに指させるよりもディープブルー力を落とすことができると考えたカスパロフが、第3局イレギュラーなゲーム入り方をしたが、有利な先手持ったにもかかわらず引き分け終わった2008年3月15日行われたヒカル・ナカムラ世界ランク46位、レーティング2670)とRybka対局では、ナカムラ一切攻撃意思見せずひたすら手待ち続けることで、Rybkaに「自らが優勢である」と錯覚させて無理な動き誘発させ、途中で一気反撃転じて勝利した。この弱点をついたために、この対局271ムーブチェスでは先手後手の2手をセットで1ムーブとしてカウントするため、将棋式では542手)の長期戦となった

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アンチコンピュータ戦略

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 03:22 UTC 版)

コンピュータ将棋」の記事における「アンチコンピュータ戦略」の解説

「稲庭将棋」というソフトウェア対コンピュータ将棋特化した作戦を行う。これは、基本的に自陣の歩を動かさず守備に駒を配置したあとはひたすら手待ちして相手時間切れ目指す戦法である。人間にとっては簡単に打開できる駒組みでも、コンピュータにとっては読む手順難しい穴となっていることによる。稲庭将棋出場した当時世界コンピュータ将棋選手権時間切れ負け秒読みが無いため、有力な戦法となった(後に「持ち時間10分で切れたら1手10以内」→「持ち時間10分で1手指すごとに10加算」と変化し、この戦法で勝つことはできなくなっている)。2010年第20回世界コンピュータ将棋選手権での「独創賞」は、新し技術工夫面白趣向凝らして選手権盛り上げたプログラムとして、丸山スペシャルをさらに進化させて実装し、コンピュータ将棋弱点あらわにした「稲庭将棋」が選出された。 第2回将棋電王戦開催記念イベントニコニコ本社原宿)で誰でもGPS将棋挑戦! 勝てたら賞金100万!!」で、ponanza開発者山本一成前述の稲庭将棋戦術使ってGPS将棋無理攻めを誘う作戦山本曰く400手以上攻めない待ってると、無理に攻めてくるバグ見つけた」)を取ろうとした。あまりにも時間がかかり、順番待ちの人が対局できなくなるために、明文化はされていなかったが、勝又清和裁定によって引き分けとなった。なお、その後のイベントでは256手目まで指して決着がつかなければ引き分けなどのルール明文化されている。 その他、通常あり得ない手を指すことにより、考察する分岐省いて計算するコンピュータバグのような挙動をさせることができる。基本的に同じ挙動をするコンピュータでは、相手に応じて指し手変化させることのできる人間には不利になってしまう戦法である。 第2回将棋電王戦第5局総括インタビュー三浦弘行は「事前研究で、GPS将棋弱点には気づきませんでしたか?」と質問されて「明らかな癖などは見つかりませんでした。でも逆に、それでよかった思ってます。もし見つかっていれば、そこを衝くべきかどうか思い悩んだでしょうから。弱点を衝いて勝ったとしても、それで勝ったといえるのかというところがありますので。ただ団体戦だから、本当はやりたくなくてもそうすべきだという考え方ありますし・・・難しいところです」と答えている。 高見泰地は「(自分電王戦対局者だったらどうするかとの問いに)まず貸し出されたソフトで本番と同じ環境時間設定にして同じ作戦試してどのくらい確率使えるのか、もちろん研究はしますね。ただ使えたとしても、やはり『ハメ手』ではあるので、今回のような一発勝負イベント対局ではいいと思うんですが、電王戦では(プロとしての)自尊心問題出てくると思います難しいですね」と答えている。 電王戦FINAL第二局において永瀬拓矢Selene対し「2七角不成」という通常あり得ない手を指したソフトウェアは角、飛、歩が成らない局面を省くことで探索効率上げており、こういった手を指しソフトウェア一から計算させることで持ち時間使わせることができる。この対局場合Seleneに角不成認識できないバグがあり、王手放置によって反則負けとなった。この時、開発者事前にバグ認識できていなかった。 電王戦FINAL第五局において阿久津主税があえて自陣に隙を作ることでコンピュータの「2八角」を誘いAWAKE勝利した開発者による投了)。この戦法は、ponanza対策として以前から知られていた戦法一つであり、コンピュータ将棋短期的には有利と評価されても、長手数後に不利になることを読めない計算コスト問題からその前に探索打ち切る)ことに基づくコンピュータ将棋共通の弱点水平線効果)を突いたのである対局前に弱点明らかになっていたが、プログラム修正認められていなかった。

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