コンピュータチェスとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 03:22 UTC 版)
「コンピュータ将棋」の記事における「コンピュータチェスとの比較」の解説
初期のコンピュータ将棋はコンピュータチェスの理論をもとに開発されたものが多い。チェスと比較した場合、持ち駒という特性から指し手の選択肢があるため、より計算量が増えることになる。一方でコンピュータチェスの開発は歴史が長く、計算理論に関する論文やプログラミング時のテクニックが蓄積されていることやオープンなソースコードも多いため、将棋と共通する部分が開発の参考にされている。 1997年にはチェスの世界チャンピオン(当時)ガルリ・カスパロフがIBMの開発したディープ・ブルーに1勝2敗3引き分けで敗北し、将棋界にも大きな衝撃を与えたが、持ち駒による全局面数の多さがあることなどから、2000年代前半までは現役トップレベルには達していないと見なされる事が多かった。 2003年には汎用コンピュータと一般人が購入できるソフトが、ディープ・ブルーの様な専用機に匹敵する性能を持った。2009年8月には、スマートフォンに搭載された「Pocket Fritz 4」がグランドマスター級の評価が与えられた。 コンピュータチェスにおいてもアンチコンピュータ戦略が考案されており、2008年にはヒカル・ナカムラ(世界ランク46位、レイティング2670)とRybka(Ver3、レイティングは3000前後)の対局では、ナカムラが攻めずに手待ちを続けることでRybkaに自身が優勢と誤判定させ、無理な攻めを始めた際に隙を突いて勝利している。この対局は271ムーブ(将棋式では542手)の長期戦となった。 AlphaZeroは単一のプログラムであるが、共通点を持つ将棋とチェスだけでなく囲碁においても好成績を残した。
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