コンピュータソフトウェア技術者の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 05:14 UTC 版)
「コンピュータ技術者」の記事における「コンピュータソフトウェア技術者の分類」の解説
日本のとある業界の観点では、コンピュータ技術者(コンピュータソフトウェア技術者)を以下のように分類している。あくまでも「日本のとある業界の観点では」であって、以下の記述は、一般的にはなんらの意味もあるようなものではな 。 プロジェクトマネージャ (PM) プロジェクトの責任者。スケジュールの調整や工数の掌握、対外交渉、その他、マネージメントを主業務とする。日本では、略してPMと呼ばれることが多いが、欧米では、PMをプログラムマネージャと称する企業も多い。 システムエンジニア (SE) システムを企画立案、設計、運用する。システムが円滑に稼働しその目的を果たすよう最善を尽くすことに責任を負う。という定義が一般的だが、実際の職務は、顧客の要求のくみ取りと、マネージメント業務が主で、どちらかと言えば、プロジェクトマネージャに近い。技術や知識よりむしろ、コミュニケーション能力やマネージメント能力が問われる。欧米ではプログラム・マネージャーとソフトウェア・エンジニアのチームが主で、SEと呼ぶ職種はなく、日本独自の呼び名である。 プログラマ システムエンジニアの設計に基づき、細部の設計 (詳細設計) やプログラミングを行う。自らの設計・開発したプログラムに関して責任を負う。というのが日本での一般的な定義だが、欧米諸国では、システムエンジニアがするとされる要求分析や設計も含めて、プログラマと呼ぶのが主である。 プロジェクトマネージャは、主に、対外的な交渉、開発チームのリソース(エンジニアリソース)の調整、開発工数およびスケジュールを掌握し、エンジニアが効率的に本業に集中できる環境を作ることに専念することによって、プロジェクトを成功へと導く。システムエンジニアは、顧客の要求のくみ取りが主になるが、その他大半はプロジェクトマネージャーとほぼ同じ職務内容である。プログラマはプログラミングを主体とするが、決して単純なコーダーではなく、要求分析からソフトウェアアーキティチャ設計まで行うことも珍しくない。プロジェクトマネージャがマネージメントに専念することに対して、プログラマはテクニカルな部分に専念する。 コンピュータソフトウェア技術者には専門領域によって、様々な呼び方がある。 ITアーキテクト 顧客のヒアリングを行い、それから得られる要求定義に基づき、最適なシステムアーキテクチャを設計する。 ネットワークエンジニア ネットワークの構築や維持管理、運用を行う。ネットワークのスペシャリストである。 データベースエンジニア データベースシステムの構築や維持管理、運用を行う。スキーマの設計や、データベースのチューニングなど特別な知識と経験を要する。 オペレータ コンピュータシステムの運用管理を専門とする。主に計算センターなどに設置された大型コンピュータのオペレータのことを指す。 プラットフォームエンジニア オペレーティングシステムの移植(ポーティング)やデバイスドライバの開発などをする。ソフトウェア開発、プログラミング知識に加えて、ハードウェアの知識と、オペレーティングシステムの知識が必要である。主に組み込みシステムの分野に多いが、デバイスドライバなどは、一般のPCに組み込まれることも多い。
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