表裏一体
「表裏一体」とは、二つの物が密接に関わっていて切り離せないことを意味する表現である。
「表裏一体」とは・「表裏一体」の詳しい解説
「表裏一体」とは、二つの物が表と裏のように密接で切り離せないことを意味することわざである。「表裏」は「おもてとうら」、「一体」は「切り離すことができない関係にある」という意味である。例えば、人間の性格における長所や短所、物事の善し悪しなど一つの事柄に対して二つの側面があることを言い表しているのが特徴だ。「表裏一体」の発音・読み方
「表裏一体」の読み方は「ひょうりいったい」である。「表裏一体」の語源・由来
「表裏一体」は、はっきりとは分かっていないが中国が由来だと推測されている。「表裏」という言葉は奈良時代末期の和歌集「万葉集」、「一体」は仏教説話集「百座法談」に記されている。「表裏一体」の類語
「表裏一体」の類語として「相即不離」という言葉が挙げられる。「相即不離」は「そうそくふり」と読み、「二つの関係が密接で切り離すことができない」という意味がある言葉だ。そもそも「相即」は、仏教の用語で「万物は縁で繋がっていてお互いに影響を及ぼしながら成り立っている」という意味だ。「相即不離」と「表裏一体」は「互いに深く関係し合っていて切り離せない」という共通の意味があるが、「表裏一体」には「相反する二つのものでも元々は一つ」という別の意味もある点が唯一の違いである。「表裏一体(ゆずの曲)」とは
「表裏一体(ゆずの曲)」とは、2013年12月25日にリリースされた人気デュオであるゆずの通算40枚目のシングル曲である。テレビアニメ「ハンターハンター」のエンディングテーマ曲として使用された。本曲は「ハンターハンター」のテーマである光と闇に触発されて歌詞を書いたと言われている。「ハンターハンター」のファンからは、アニメのストーリーにマッチしていて神曲だと賞賛された。自分でも演奏したいとコード譜を購入した人も少なくない。「表裏一体」の使い方・例文
「表裏一体」という言葉は、「切り離すことができないほどに密接な関係」という事柄に対して用いられる言葉である。「切り離すことができる関係」に対して「表裏一体」は使用できないので、注意が必要である。・物事の長所と短所というのは、見方によれば長所は短所、単所は長所にもなり得るので、まさに表裏一体と言って過言ではない。
・何かを始めることは最終的に終わりを迎えるということなので、始まりと終わりというのは表裏一体の関係である。
・正義と悪というのは表裏一体のようなもので、それぞれの立場や価値観、考え方によってどちらにもなり得るものだと思う。
・みんなの前であんなに仲良くしていて前世では表裏一体の二人だったと囁かれていたのに、ちょっとした喧嘩であっさりと離婚してしまったのは大変ショックだ。
・私と妹は年子の姉妹だけあって普段からとても仲良しで、まるで表裏一体のようにお互いを支え合う関係だと言える。
・日本とアメリカ、中国との関係は表裏一体で、考え方がどんなに違おうとお互いに必要としていることは明白である。
・人間の生と死は表裏一体の関係にあるということは、絶対に忘れてはいけないことだ。
・ヒーローショーでは子供が理解しやすいように勧善懲悪で描かれているが、現実はヒーローも悪人も表裏一体でどちらか一方が悪いとは言い切れないと思う。
・愛と憎悪は表裏一体で、お互いに愛し合っているうちはいいのだが、どちらかが相手を裏切ると愛する気持ちが強いゆえに憎悪に変わってしまうケースは多々ある。
・精神が病んでしまうと体にも悪影響を及ぼすので、心と体は表裏一体で繋がっていると痛感する。
「表裏一体」の英訳
「表裏一体」の英訳は「two sides of the same coin」である。「Two sides of the same coin」は直訳すると「コインの表と裏」となり、「表裏一体のように切り離せない関係」という意味になる。表裏一体
表裏一体とは、表裏一体の意味
表裏一体(ひょうりいったい)とは、「ふたつの要素が実は密接に関わっていて切り離せない」さま、あるいは「全く異質にも見える2要素が、実は同じ本質の違った側面として見えているに過ぎない」さま、などを指す意味で用いられる表現。要は「切っても切り離せない」ということ。表裏一体の語の由来・語源
表裏一体は、そのまま「表裏は一体である」という趣旨の表現であると解釈できる。その語源や由来などは定かでない。何らかの古典文献に由来する(故事成語である)わけでもなく、いわゆる一般的な日本語表現かと見なされている。なお中国語では「表裏一体」ではなく「表裡如一(表里如一)」ということが多い。「表里如一」の語は「朱子全書」などに用例が見出される。
表裏一体の語の使い方(用法)、例文
「表裏一体」の語は、人間関係の絆や結束について「固く結びついていて切り離せない間柄である」という意味で用いられる場合がある。夫婦、きょうだい、あるいは野球の投手と捕手のような関係を「表裏一体」と形容する場合は少なくない。「表裏一体」は「相反するかのように見える2要素は同源(根本が同じ)であり、片一方だけどうこうすることはできない」という意味で用いられる場合も多い。典型例として「正義と悪は表裏一体」とか「愛と憎しみは表裏一体」のような言い回しはよく用いられる。
してみるとアンパンマンとバイキンマンの関係は上記どちらの意味でも「表裏一体」と言い得るのかもしれない。
表裏一体の類語と使い分け方方
表裏一体を「切っても切り離せない(関係)」と捉えるならば、その類語・類義語としては「不可分」「一心同体」「不離一体」などの表現が挙げられる。ただし、いずれの表現も「表裏一体」に含まれる「相反する要素が同源である」というニュアンスは特に含まない。表裏一体は「2つの要素が同一である」と述べる表現であるが、「3つの要素が同一である」と述べる表現には「三位一体」がある。三位一体はもともとはキリスト教において「神と聖霊とイエス・キリストはひとつである」とする教義解釈を指す用語であるが、通俗的な文脈で「3要素は不可分である」という程度の意味で用いられる場合もままある。
また、「コインの裏表のようなもの」という言い回しは( もはや「類語」とはいい難いが)「表裏一体」と同じ趣旨でしばしば用いられる。
表裏一体の英語
表裏一体を英語で表現するならば two sides of the same coin(コインの表と裏)という言い方が最も無難であろう。ひょうりいったいと同じ種類の言葉
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