「無礼」とはとは? わかりやすく解説

「無礼」とは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 02:09 UTC 版)

切捨御免」の記事における「「無礼」とは」の解説

相手に対して失礼な態度意味し発言場合例え目上あるいは年上の人に敬語使わないもしくは失礼な喋り方をする等)は口下手ともいわれている。 また、ある言動や行為を「無礼」(当時は、「不法」「慮外」とも表現された)なものとみなすかどうか個人によって相違があったと考えられるが、幕府や藩によって手討ち対象たりうると認可された「無礼」は、2段階より構成されたと考えられる武士故意衝突、及び妨害行為があった場合、これら一連の行為言動が「無礼」「不法」「慮外」なものととらえられている。 無礼討ちには、武士対する名誉侵害回復という要素と、その生命を脅かす攻撃から自身身を守る正当防衛要素含まれていた。 諸藩江戸在勤者対し直接切捨御免には言及していないものの、「町民諍い起こさずくれぐれも自重すべき」旨の訓令をたびたび発した記録残っている。町民中には、粋をてらったり、度胸試しのために故意武士挑発する言動をする者もいたという。そのようなトラブル避けるために江戸中期以降にはこのような芝居小屋銭湯などの大抵の公共施設では刀を預け刀架所が下足所の横に設けられた。また諸大名家は江戸町奉行与力同心には毎年のように付け届け行っており、彼らは正規俸禄の数倍に相当する実収入得ていた。 以上のように切捨御免武士の特権として一般的に認められてはいたものの、気まま実行出来るようなものではないため、実際に切捨御免行い認められ事案それほど多くはない。江戸後期になると、江戸市中での行列では通行人妨げにならぬよう行列途中で間隔をあけ、通行人横断許可された。また、人命係わる職業である医者産婆も「通り抜け御免」として行列通過許可された。 尾張藩家臣、朋飼佐平治雨傘差して路上歩いている際に町人突き当たった佐平治咎めたのにもかかわらず町人無視してそのまま立ち去ろうとしたので、佐平治はそれを無礼とみなし町人手討ちにしようとした佐平治無腰町人手討ちにするのを不本意考え、自らの脇差相手渡して果たし合い形式をとろうとしたが、町人はその脇差持ったまま遁走し、「余れ佐平治をふみたり(打ち負かす)」と触れ回った悪評立てられ佐平治已む無く書置を残して出奔し武士の体面を守るために町人の家を突き止め女子供に至るまで撫で切りにした。 宝永6年戸田内蔵助一行江戸木挽町通過した際、町人偶然に行列横切ろうとしたので、お供の者がそれを咎めると、町人逆に悪口言ってきた。お供が町人を掴んで投げ飛ばすが、町人は更に悪口言ってくる。籠の中からそれを見ていた内蔵助町人切り捨て命じ町人無礼討ちにされた。後日この事件幕府届け出たが、お咎め無かったまた、明和五年に岡山藩士が幕領内で起こした無礼理由とした手討ちについて、幕府態度を見ると、幕府道中奉行無礼討ちに当たると認定してお咎め無し判断そればかりでなく当該行為を「御賞美」した。岡山藩でも無礼理由として手討ち事件起こった場合在方からの届け証人の証言元にして無礼があったと認定されれば、無礼討ち認定され処罰されなかった事例があった。 徳島藩では林吉右衛門が藩の禁令だった夜間の相撲見物をしていた際に町人無礼討ちした件について、相撲見物の件を咎める一方で無礼討ちの件では林吉右衛門咎めなかった。同じく徳島藩星合右衛門家臣銭湯入浴に出かけた際に町人無礼討ちした件でも、藩の禁令だった家臣入浴については咎められたが無礼討ちの件は咎められなかった。その他に無礼討ち咎められても軽い処罰済まされ場合見られた。 無礼討ち実態を、慶安から元文までの江戸時代前中期の、約九十年間徳島藩事例でみると、無礼討ち11発生している(そのほか家来手討ち17件)。その中には百姓二人無礼討ちにして追放になった例もあるが、武士に対しては、自己属す家来であればもちろんのこと庶民であっても無礼な行為があったと認識すれば手討ちをする身分上の特権認められていたことはあきらかであった幕末の志士芹沢鴨は、大坂力士喧嘩になり、これを切り捨てたが、無礼討ちとして届け出ている。 切り捨て御免制度は、明治4年太政官布告正式に廃止された。

※この「「無礼」とは」の解説は、「切捨御免」の解説の一部です。
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