《一粒万倍日》の正しい読み方
「一粒万倍日」の正しい読み方
「一粒万倍日」の読み方は、「いちりゅうまんばいにち」または「いちりゅうまんばいび」である。「一粒万倍日」の意味解説
「一粒万倍日」とは、暦に記載される吉凶などの占いの一つである。暦注上の占いの中では、大安や仏滅といった「六曜」がなじみ深いのではないだろうか。暦注上に記載される占いは他にも、七曜・中段十二直・二十八宿・九星・暦注下段があり、これら以外の総称を「選日」と言う。「一粒万倍日」は選日に属する吉凶を表す言葉である。吉凶で言うと「吉日」である。「一粒万倍日」は、「一粒の籾が万倍もの稲穂になる」という意味で、物事をスタートするのに良いとされる日である。始めたことが大きな成果となって実を結びやすいとされているので、独立や開業、開店に良いとされている。新しい習い事や勉強を始めるのも良い。結婚は大安の日を選ぶ人が多いが、「一粒万倍日」も入籍やプロポーズをするのに良い吉日だ。また、一粒万倍日は金運が良い日とされ、この日に新しい財布をおろすのは縁起が良いという考え方もある。一方で争いごとや借金をすることは凶とされている。争いごとが大きな騒動なってしまったり、借金が万倍にも膨れ上がって返済に苦労するなどといわれている。
なぜ「一粒万倍日」と読むのか・理由
「いちりゅうまんばいび」と読む理由については、確かなエビデンスとなるものは残っていない。だが、「一粒万倍日」という言葉は、「粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく)」という四字熟語と関係しているという説がある。「粒粒辛苦」とは、中国の唐代の中期から後期にかけて(780年ごろ~846年)に活躍した政治家・詩人である李紳(りしん)の詩「「農を憐れむ(のうをあわれむ)」の中に出てくる言葉である。穀物の一粒一粒は農民の辛く苦しい努力の結晶であるという意味である。農家にとっては、一粒の種が万倍にも実ることはとてつもなく大きな幸福だろう。このことから、吉日の「一粒万倍日」は「粒粒辛苦」という言葉に由来し、「ひとつぶ」ではなく「いちりゅう」と読むようになったといわれている。「一粒万倍日」の類語・用例・例文
一粒万倍日は、何かを始めるのに適した吉日であり、「一粒万倍日」を言い換える類語としては、「大安吉日」、「金運招福日」、「幸運日」などがある。使い方の例をみてみよう。
「開店日は縁起のいい日にしたいから、〇月〇日の一粒万倍日の日にしよう!」
「英会話をやってみたいな。将来留学できるくらいの英語力が身につくように縁起を担いで〇日の一粒万倍日から早速初めてみよう」
「今日は、天赦日と一粒万倍日が重なる最強開運日だから宝くじを買っちゃおうかな」
「入籍日は、縁起が良い一粒万倍日の〇月〇日にしませんか?」
「人の悪口を言うものではありませんよ。特に今日は一粒万倍日で、自分のしたことが何倍にもなって返ってくると言われている日です。大きなしっぺ返しを受けて、後で泣くことになりますよ」
などのように使うことができる。大安と並んで「一粒万倍日」の知名度も上がってきていて、「一粒万倍日」に入籍や結婚報告をする有名人も増えている。何かを始める際には、縁起の良い日を活用するのも良いだろう。
「一粒万倍日」の英語用例・例文
日本国内において、特に占いやスピリチュアルが好きな人は暦注上の運勢を気にする人が多くいるが、六曜以外の運勢を気にする人は少ない傾向にある。海外では日本以上に、縁起や吉凶の運勢を気にする人は少ない。「一粒万倍日」をそのまま表した英語はないが、直訳で「One grain 10.000 times day」とすることができる。この言葉だけを聞いて、その意味が何なのか理解できる外国人は少数だろう。英語で説明する際には「One grain 10.000 times day has been said to be a lucky day since ancient times」このように表現することができる。「大昔から、One grain 10.000 times dayはラッキーデーだと言われている」。「One grain 10.000 times day」をローマ字表記で「Ichiryuumannbaibi」として伝えるのも良いだろう。《一粒万倍日》の正しい読み方
「一粒万倍日」の正しい読み方
一粒万倍日の正しい読み方は「いちりゅうまんばいび」である。あるいは、「日」を「にち」と読んで「いちりゅうまんばいにち」とする場合もある。「一粒」を「ひとつぶ」と読んで「一粒万倍日」を「ひとつぶまんばい~」と読むことは、ない。
「一粒万倍日」の意味解説
一粒万倍日は、暦注における吉日のひとつである。一粒万倍(籾の一粒が万倍に増える)の字面通り、物事を始めると後に豊かに結実するとされ、そのため事始めを適した日とされている。たとえば宝くじを買う人にとっては、一粒万倍日は験担ぎの意味で最適な日取りといえる。ただし借金や諍いなどのネガティブな事柄はマイナス方向に増幅されることになるため何としても避けたい。一粒万倍日はひと月に数回、年間では計60日ほどある。一粒万倍日が訪れる具体的な日は一定でなく、暦上の干支や二十四節気との兼ね合いによって変動する。
なぜ「いちりゅうまんばいび」と読むのか・理由
一粒万倍日の「一粒万倍」は、仏教の経典である「報恩経(大方便仏報恩経)」に登場する「世間求レ利、莫レ先二耕レ田者一、種レ一万倍」(些細な物からでも多くの利益を得られるという趣旨)のくだりに由来するとされる。「一(イチ)」「粒(リュウ)」「万(マン)」「倍(バイ)」はすべて漢字の音読みである。そして「日」は、音読みが「ニチ」「ジツ」、訓読みが「ひ」「か」である。とすると音読みで統一して「イチ-リュウ-マン-バイ-ニチ」と読んだ方が自然であるようにも思われるが、実際には「イチ-リュウ-マン-バイ-び」という重箱読みの方が主流の読み方として扱われている。
「一粒万倍日」の類語・用例・例文
「一粒万倍日」そのものの類語は見出し難いが、一粒万倍日と同様の「暦注における吉日」という意味では、たとえば「大安吉日(たいあんきちじつ)」や「天赦日(てんしゃにち)」などが挙げられる。大安吉日は暦の吉兆を表す六曜の一つであり、何をするにも適した日である。天赦日は神が天に昇る日ですべてが許される日だ。天赦日は年に六日前後しか訪れず、一粒万倍日と重なると最上級の開運日になるとされる。
物事が上手く運んでいく様子を表すという意味では「順風満帆」や「万事如意」なども一粒万倍日の類義語といい得る。前者は帆船が進むために必要な風が都合良く吹いている様子から物事が順調な様子を表している。後者は何事も意のままに運んでいる様を表している。
- 《一粒万倍日》の正しい読み方のページへのリンク