《三元豚》の正しい読み方
「三元豚」の正しい読み方
「三元豚」の正しい読み方は「さんげんとん」である。「さんげんぶた」は誤読とされる。ただし、豚であることを明示・強調する意味で敢えて「さんげんぶた」と読む場合がないわけではない。「三元豚」の意味解説
「三元豚」は「三元雑種豚」や「三元交配豚」とも呼ばれる、三つの品種を掛け合わせた豚である。一般的な掛け合わせは品種Aと品種Bを組み合わせて品種ABを作るが、三元豚は品種Aと品種Bの間で作った品種ABに品種Cを組み合わせ、新しい品種ABCを作る。三元豚は作るのに手間がかかるが、一方で豚肉の品質が安定するメリットもある。動物には純血種よりも異なる品種を掛け合わせた雑種の方が免疫力が強くなり、体も大きくなる雑種強勢という性質がある。三元豚は雑種強勢の効果を利用した畜産業の効率化だ。日本では体が大きく発育が良いランドレース種に赤身と脂肪のバランスが丁度良い大ヨークシャー種を掛け合わせ、その子供に肉の品質が高いデュロック種を組み合わせた三元豚が主流である。豚肉を多く消費する欧米では四つの品種を掛け合わせた四元豚が一般的であり、日本では三元豚と区別する意味で「ハイブリッド豚」の名称で呼ばれている。三元豚及び四元豚は食肉用に生産される一代限りの品種であり、これらの品種から子孫を作ることはない。
なぜ「三元豚」と読むのか・理由
「三元豚」を「さんげんとん」と読むのは三つの品種を掛け合わせて作ることに由来している。「三元」は「三つの元」、すなわち三つの異なる品種であり、この三種類を組み合わせた新しい品種の豚という意味で「三元豚」の名称が使われるようになった。「三元豚」は掛け合わせを意味する言葉であり、銘柄やブランド名ではない。「三」「元」「豚」すべて音読みして「さんげんとん」と読む。
「三元豚」の類語・用例・例文
「三元豚」の類語として「四元豚」「ハイブリッド豚」「あいのこ」「交雑種」などがある。「四元豚」は「よんげんとん」と読み、名称の通り四種類の品種を掛け合わせた豚である。四元豚は欧米で主流になっている掛け合わせであり、肉は三元豚より高品質とされている。「ハイブリッド豚」は「ハイブリッドとん」と読み、三種類以上の品種を掛け合わせた豚の総称だ。「ハイブリッド」は複数の方式を組み合わせた物という意味である。「あいのこ」は豚とイノシシなど、異なる種類の生物から誕生した子を意味する言葉だ。「交雑種」は「こうざつしゅ」と読み、異なる品種を掛け合わせて作った品種の総称である。例文には「三元豚の肉が特売になっている」「高級な四元豚は値段も高い」「あいのこの豚は体が大きい」「交雑種の種類について勉強する」などがある。
「三元豚」の英語用例・例文
「三元豚」の英語表記は「Sangen pork」である。例文は「三元豚は、3種類のグレードの豚の組み合わせだ」を英訳した「Sangen pork is a combination of 3 different grades of pigs.」。「香ばしく、驚くほど柔らかい三元豚を使用したロースカツ」は「Roast cutlet using Sangen pork, which is fragrant and surprisingly soft.」である。- 《三元豚》の正しい読み方のページへのリンク