《一段落》の正しい読み方
「一段落」の正しい読み方
「一段落」の読み方は「いちだんらく」である。「ひとだんらく」という読み方は慣用読みであり本来は誤用の類である。「一段落」の意味解説
「一段落」の意味はものごとに区切りが付くという意味である。語源は文章の「段落」であり、「一」の「段落」、つまり文章のまとまりを示す語彙から転じて、完全には終っていないが、一旦まとまりが付いた状態を表す。「仕事がひときりつく」の「ひときり」の意味もあり、ものごとが良い状態で一つの区切りをむかえ、完成に向かって進んでいるという状態を表す。なぜ「一段落」と読むのか・理由
日本語において中国古来の漢字音を用いた語を漢語といい、日本古来の語を和語という。漢語は漢字の音読みと対応する語彙であり、和語は訓読みと対応する。「一段落」は「一」と「段落」を組み合わせた語彙であり「段落」は「だんらく」と音読みするため漢語である。「一」は訓読みで「ひと(つ)」、音読みで「いち」であるが、漢語に他の漢字や漢字表記の語彙が接続した場合は同じく音読みとするのが一般的である。したがって漢語である「段落」に接続する「一」は「いち」と読み、「一段落」は「いちだんらく」と読むのが正しい読み方となる。「ひとだんらく」という読み方を耳にするが、これは「一区切り」や「一仕事」など「ひと〇〇」という読み方と混同されたというのが一説である。読み方としては誤りであるが、口語として使われることが多い。
「一段落」の類語・用例・例文
一時的に活動が無い状態という意味で使用する場合は「区切れ目」「中断」などが類語としてあげられる。また、一時的に休むという意味で使用する場合は「中休み」「休息」「一休み」などがあり、意図して対象物の活動を一時的に止めるという意味の類語には「一時停止」がある。「一段落」は「つく」「する」「つける」「させる」を続けて用いることが多い。区切れ目という意味での使い方は次の通りである。「難関続きの仕事だったがなんとか一段落つくことができた」「この企画が一段落するまで皆で頑張ろう」。これに対し中休みという意味での用例は「ようやく一段落つけそうなので、この連休は家族で旅行に行こう」、一時停止という意味では「一段落させるまで実験を中断するわけにはいかないので先に食事に行ってください」等がある。
「一段落」の英語用例・例文
「一段落」は英語で「reach a stage where one can take a rest」「break」などである。区切りが良いという意味で用いる場合は「reach a stage where one can take a rest」で「ようやく休める状況になった」、「Let’s have a break」は「そろそろ休憩しよう」である。この他にも「After we've moved and things have settled down, please come to see us」は「引越しが一段落したら、ぜひ遊びにきてください」、「settle a matter for the time being」は「とりあえず一段落付けよう」となる。- 《一段落》の正しい読み方のページへのリンク