Microsoft Windows 8 Microsoft Windows 8の概要

Microsoft Windows 8

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/06/14 12:44 UTC 版)

Windows 8
Microsoft Windows ファミリー
Windows 8 logo and wordmark.svg
開発者
マイクロソフト
ウェブサイト windows.microsoft.com/ja-JP/windows-8/meet
リリース情報
リリース日 2012年8月16日 (ボリュームライセンス)
2012年10月26日 (一般)(info)
最新版 6.2 (Build 9200)(2012年10月26日)(info)
ソース モデル プロプライエタリ
ライセンス マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項
カーネル ハイブリッド
対応プラットフォーム IA-32, x64, ARM
サポート状態
メインストリーム フェーズ
メインストリーム サポート終了日:2018年1月9日
延長サポート終了日:2023年1月10日[1]

開発コードネームは「8」で、そこから変更されることはなく、そのまま正式名称となった。製品名の中の 8 はWindows 7同様で、Windowsシリーズ 8 番目のクライアント向けのメジャー リリースであることに由来している。互換性確保のため、内部バージョン番号は 6.2 である。

2012年8月1日に開発が完了したことが発表された。8月15日には、MSDNやTechNet加入者向けに提供され、同時に90日間無料体験版も提供された。8月16日にはSoftware Assurance (SA) 向け、8月20日には Microsoft Action Pack Subscription (MAPS) 向け、9月1日にSA未加入のボリュームライセンスに提供された。10月26日に一般向けに全世界への発売が開始された[2][3]

目次

主な特徴

ユーザインタフェース

ユーザインタフェース (UI) の特徴
Windows 8はWindows 8 Modern UI design(旧称Metro UI)を採用した。Windows Vistaや7のログオン画面、壁紙、コントロールパネルなどの模様が取り除かれ、すべて単色の背景になった。Windows AeroのAero Glassが廃止され、これまでのWindowsと比べデスクトップ画面のデザインがシンプルになり、Windows XP風に近い感じに戻っているが、配色は硬い感じではなく、パステル調に近い柔らかいものになっている。タスクバーは透明度を抑えてはいるものの、引き続き透明なデザインで、透過部分のぼかしがほとんどない仕様に変更された。また、ウィンドウのタイトルが中央に表示され、ウィンドウやタスクバーのアイコン周りなどのデザインは基本的にWindows 7のスタイルを基調にしながらも、直線的で四隅が直角なものになり、「最小化」や「閉じる」などのボタンやスクロールバーなどもModern UI調に変更され、フォントも変更された[4]。タイトルバーの右のボタンの動作もかなり変更され、「閉じる」ボタンは背景が赤、マークが白でボーダーラインによる囲みがなく、ポイントした際に彩度がやや上がるが、クリックすると彩度が大幅に下がる。「最小化」などはタイトルバーの上に黒いマークのみでボーダーラインはなく、ポイントすると濃紺色に当該ボタンの背景が変わりマークは白に変わるが、クリックした場合ごくわずかに彩度が下がる程度で、Windows 7以前の場合よりも明確に判りにくく、よく見ればわずかに感じられる程度で、通常の操作ではほとんど判らなくなっている。ウィンドウ枠の影はほとんどなくなり、アクティブウィンドウの場合にごく薄い(見た目上、ウィンドウ枠の境界線が柔らかい印象に感じられる)ほとんど判らない程度になり、非アクティブウィンドウ時には全くそれがなくなった。Aero Glassの代替として、背景画像の平均的な色調に応じてウィンドウの枠などの配色が自動的にほぼそれに調和するように設定されるAero Auto Colorが新たに搭載された。Windows Aeroのシェル操作(スナップ・シェイクなど)は引き続き搭載されているものの、搭載されていたウィンドウを半透明にする機能(プレビュー)は既定では無効化されているが、有効化することはできる[5](デスクトップのWindows Aeroそのものは継承されているが、その仕様が大きく変更されている)。
なお、Windows 7のAeroデスクトップテーマファイルは互換性があり、Windows 8でも利用可能である(但し、Aero Glassは利用できないが、設定変更でAero Auto Colorの配色設定は可能)が、Aero Auto Colorに特化されたり、パノラマ画像が組み込まれたりしたWindows 8用のデスクトップテーマファイルはWindows 7での利用は出来ない。

スタート画面

Windows8のスタート画面のイメージ

Windows 8 が起動すると、この画面が表示される。Windows Phoneと同じく、ここにはアプリケーションソフトウェア(アプリ)のタイルが並べられており、画面の模様や配色は変更することもできる[6]。独自の写真を貼り付けたりすることはできない。このUIは、従来のタッチ操作のできないパソコンやタブレット端末、大きなタッチスクリーンでも操作できるように設計されている。従来のような、デスクトップ上で複数のウィンドウを使用するスタイルではなく、アプリはそれぞれ全画面で表示される。従来のデスクトップはタイル内の「デスクトップ」をクリックすると切り替わる。

2012年11月20日に、まだ開発初期で公には公開されていなかった2010年当時のWindows 8のUIのモックアップが明らかとなった[7]が、チャームバーやタッチキーボードなど一部のデザインが今と違うほかは全く変更されておらず、ユーザーインターフェイスは2年以上前からすでに決まっていたものとされる。また、当時のコードネームは「Pocahontas」と呼ばれていた。

ライブタイル
アプリを開かなくてもこのタイルからアプリの情報を見ることができる。プッシュ通知にも対応している。例えば、Windows Storeアプリタイルは、新しいバージョンが公開されたアプリの数を表示する。また、タイルのサイズはアプリによって大きくしたり小さくしたりすることが可能である。
カスタマイズ
アプリの位置を変えたい場合は、タイルを縮小することができる。各アプリをグループ分けすることも可能。
セマンティック・ズーム
情報の論理的な拡大機能。例えばイベント一覧ではカレンダー表示になり、人名一覧では50音順になる。

ログオン・ログオフ

ロックスクリーン
背景の画像が表示され、日付と時刻、新着メールインターネット接続環境などの情報が表示される。上にスクロールすることによってロックが解除される。スマートフォンで電源を入れた際に表示される画面と同じようなもの。また、背景の画像は変更することができる。
ピクチャーパスワード
パスワードの代わりに、画像上をタップしたり、なぞる動作を行うことで、ログインする仕組み。タッチスクリーンに最適化されているものの、マウスでのドラッグでも操作できるように設計されている[8]。ネットワーク越しには使えない。

マルチタスク操作

Windows 8には、タッチやマウス操作によって行えるマルチタスクジェスチャが搭載されている。

操作 解説
タスクを切り替える 画面の左端をクリックする。左端にマウスポインタを持っていき、そのまま下へマウスポインタを動かすと、開いているすべてのアプリが表示される。
2つのアプリを表示させる 画面の左上の端をかざすと、サムネイルが表示され、そのまま左端へドラッグする。
スタート画面に戻る デスクトップでは、タスクバーの左端にマウスポインタをかざすと Modern UIのサムネイルが表示される。そこからスタート画面に戻ることができる。
アプリを閉じる 画面の上部にマウスポインタを持っていくと「パー」のポインタに変わり、下にドラッグすることでアプリが閉じる。上左の端を右クリックによってアプリを閉じることもできる。
チャームバーを呼び出す 画面の右下をかざすと表示される。チャームバーには、「検索」「共有」「スタート」「デバイス」「設定」のショートカットが表示される。

キーボードショートカット

Windows 8には、Modern UIをキーボードでも操作できるように、いくつかのショートカットが搭載されている[9]

タイプするキー 機能
Windows logo - 2012.svg」(Windows)キー スタート画面に戻る。
Windows logo - 2012.svg」キー+「C」キー チャームバーが表示される。
Windows logo - 2012.svg」キー+「E」キー コンピューターを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「F」キー ファイルの検索ができる。
Windows logo - 2012.svg」キー+「D」キー デスクトップに切り替え、デスクトップの表示を切り替え
Windows logo - 2012.svg」キー+「H」キー 共有チャームを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「I」キー 設定チャームを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「J」キー スナップ・全画面表示のアプリをフォアグラウンドへ切り替え
Windows logo - 2012.svg」キー+「L」キー Windowsをロックし、ロックスクリーンを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「M」キー デスクトップを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「P」キー セカンドディスプレイチャームを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「Q」キー アプリの検索ができる。また、スタート画面の状態から、アルファベットキーをタイプすると、アプリの検索に移動する。
Windows logo - 2012.svg」キー+「R」キー ファイル名を指定して実行を表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「W」キー 検索チャームで設定を検索
Windows logo - 2012.svg」キー+「Z」キー アプリバーを表示
Windows logo - 2012.svg」キー+「+」キー 拡大鏡を表示(画面の拡大)
Windows logo - 2012.svg」キー+「-」キー 拡大鏡を表示(拡大した画面の縮小)
Windows logo - 2012.svg」キー+「PrtScrn」キー スクリーンショットを撮影(Windows 8からの新機能)

アプリケーション

Windows8ではModern UIアプリと従来のデスクトップアプリケーションが動作する。Modern UIアプリは「Windows Store」からのダウンロードでのみインストールできる。Windows RTではCPUが異なることからModern UIアプリのみ動作する。

スタート画面に搭載されているアプリ

いくつかのアプリがプリインストールされている。このアプリは、「Windows Store」で最新バージョンにアップデートできる。

アプリ名 種類 アプリの説明
Windows Store アプリストア

Modern UIアプリを購入することができる、Windows 8専用アプリストア。有料・無料のアプリが用意される。プレビュー版では、無料アプリのみを扱っていた。アプリの新しいバージョンが出た場合、Windows Storeタイルに数字が表示され、アップデート可能なアプリを通知する。スタイルも、Windows Phoneの「Marketplace」と似ており、アプリの評価やレビューを書き込むこともできる。アプリは、マイクロソフトの審査に通ったアプリが販売される。もし何らかの理由で登録が拒否された場合は、開発者へ通知することで、開発者はそのアプリの問題にすぐ対処できる。また、同様に審査が行われるAppleの「AppStore」や「Mac App Store」よりも自由度が高く、アプリ内の課金が可能であり、有料アプリは試用版を設けたり、アルファ版の登録も可能である。

Internet Explorer 10 ブラウザ

タブレットに最適化されたユーザインタフェースである。マウスでの操作にも対応している。お気に入りのウェブページは、スタート画面に保存される。プレビュー版ではプラグインフリーのため、FlashやSilverlightをサポートしない[10][11]。Release PreviewからはFlashがWindows 8と統合され、Modern UI版IE10でもFlashが動作するようになった[12]。当初ホワイトリスト方式で一部のサイトのみサポートされていたが、2013年3月のアップデートで、ブラックリスト方式で互換性やセキュリティに問題があるサイトが排除されるが、その他のサイトでは基本的にはサポートされるようになった。[13] HTML5は完全サポートする。また、ウェブページは全画面表示となり、他のウィンドウは表示されない。

People アドレス帳 Windows Phoneにも搭載されているアプリ。
メール メールクライアント 「Hotmail」などのメールが送受信できる。ほかのメールサービスにも対応する。
ミュージック メディアプレイヤー パソコンに保存されているMP3ファイルなどを再生することができる。デスクトップでは、Windows Media Playerが搭載される。
ビデオ ビデオプレーヤー ビデオファイルが再生可能。このアプリでDVDを再生することはできない。
写真 写真管理アプリ パソコンに保存されている画像や、SkyDriveやFacebookの画像も表示することができる。事前にログインしておくことが必要。画像は、アプリタイルでも表示される。
SkyDrive クラウドアプリ Windows 8は、SkyDriveと完全に統合されており、このアプリからSkyDrive上の写真やビデオなどを再生することができる。そのほかのファイルを表示するには、デスクトップ向けのアプリをインストールする必要がある。
ニュース ガジェットアプリ 日々のニュースを表示する。また、Liveタイルを有効にしていれば、タイルにニュースやその写真などが表示される。
トラベル ガジェットアプリ Bingトラベルアプリ。各国の観光地スポットの説明などが表示される。
天気 ガジェットアプリ 天気アプリ。現在位置情報を有効にすると、その場所の天気と週間予報が表示される。天気情報は、ライブタイルにも表示される。

デスクトップアプリケーション

搭載されているアプリケーションのほとんどは、Windows 7と変更点はない。

Internet Explorer 10
Internet Explorer 9からユーザインタフェースは変更されていない。バージョン情報には、最新のバージョンがリリースされた際は自動的に更新するというオプションが追加され、ロゴも新しくなっている。そのほか、パフォーマンスの改善が行われている。
ペイントワードパッド
エクスプローラーのようにリボンUIを最小化するボタンが追加されている。
Windows Media Center
標準では搭載されず、追加で「Pack」を購入し、インストールすることで利用可能になる[14]。ARM向け「Windows RT」には搭載されない。
Windowsのバージョンに応じて、Packをインストールすることで、Windows 8 Pro(Windows Media Center搭載)になる。
  • Windows 8 Pro + Windows 8 Media Center Pack
  • Windows 8 + Windows 8 Pro Pack
Windows Media Player 12
Windows 7と同じバージョンが搭載される。DVD再生機能は廃止される。「Windows RT」には搭載されない。
Office Home and Student 2013 RT
Microsoft Officeの次期バージョンの「Microsoft Office 2013」が、「Windows RT」に標準で搭載される。搭載されるオフィススイートは、「Word 2013」「Excel 2013」「Power Point 2013」「OneNote 2013」で、「OneNote 2013」のModern UIアプリはWindows Storeで販売されている。当初、プレリリースバージョンが搭載されたが、現在[いつ?]はWindows Updateを通じて正式版に無料でアップデートできるようになっている。
Hyper-V
これは機能的には従来のMicrosoft Virtual PC、およびWindows 7で導入されたXPモード(Windows Virtual PC)に相当するとも言える。ハイパーバイザー型の仮想環境でVirtual PCと異なりCPUなどのハードウェアに直接アクセス可能。クライアントOSで搭載されたのはWindows 8が初めてである。64ビット版のPro、Enterpriseのみ搭載される[15]。Windows XPを含む既存のWindowsを使用するにはOS(ただしWindows XP以降のWindows NT系プラットフォームに限られる)を別途入手してインストールする必要がある。ちなみに、Hyper-Vは標準では有効化されておらず、「Windowsの機能の有効化または無効化」で有効化にする必要がある。ただし、この機能を有効にした場合、VMwareおよびVirtualBox等の仮想デスクトップ環境が共存(利用)できなくなる。
なお、一部の自作機用マザーボードにおいて、Hyper-Vを有効化すると、起動時にハングアップしてOSが起動不能になる現象が確認されている。これはEtron社のUSB3.0コントローラーを内蔵したGIGABYTE社製の一部機種のマザーボードにて多く発生することが確認されており、この場合、内蔵のUSB3.0を無効化する、そのうえで他社のPCI Expressスロット装着のUSB3.0コントローラーに代替換装するなどで回避しなければならない。

Windows 8の変更点・新機能

アプリケーション

ファイルエクスプローラー
作業に必要な機能への効率的なアクセスを実現するため、リボンユーザインタフェースが採用された[16]。リボンはデフォルトでは最小化されており、最大化ボタンをクリックすることによってリボンが開く。ファイルの詳細情報が表示される詳細ウィンドウは、Windows 7の下部から横に移動した。ほかにも、Windows Vistaで廃止された「上へ」ボタンが復活する。
ファイルコピーマネージャー
ファイルをコピー、移動した際に表示されるマネージャー。複数のファイルをコピーする際、これまでであれば複数のウインドウが表示されたが、Windows 8では1つにまとめられる[17]。進行中のコピー処理を一時停止、再開、停止する機能も追加された。各コピー ジョブのデータ転送速度、転送速度のグラフ、そして未転送データの量を確認することもできる。同名のファイルがあったときのダイアログボックスのデザインは、対象のファイル群が左右に並べて表示されるようになった。
タスクマネージャー
タスクマネージャーを起動すると、起動中のアプリケーションの一覧が表示され、強制終了させることができる。詳細表示に切り替えると、アプリケーションが消費しているCPUやメモリなどのリソースが、色分けされた表で表示される。「アプリ履歴」タブには、システム上のアプリをどれくらいの頻度で利用しているのかなどが表示される[18]

システム関連の新機能

VHD(バーチャルハードディスク)
ネイティブサポート。VHDからのブートはPro、Enterpriseエディションのみ対応(後述)。
ISOファイルマウント
ISOイメージファイルのマウントがネイティブサポートされる。これにより、マウントツールが必要なくなり、仮想光学ドライブとして利用できるようになる[19]
ファイル履歴
これまでの「シャドウコピー」を改良したものであり、エクスプローラーのようなデザインとなっている。

ファイルをバックアップするため、誤って削除してしまったファイルを復活することができる。

Windows To Go
USBメモリやUSB外付けハードディスクなどのデバイスにWindows 8をインストールし、そのメディアからWindowsを起動することができる。企業向けの機能であるため、Enterpriseエディションのみ利用できる。
言語の追加
Windows 8の表示言語をより簡単に設定するための機能を搭載。また、コンシューマー向けエディションでは利用できなかったシステム言語の追加もWindows 8で可能となる。
新たに14か国の言語を追加。
Microsoft アカウントと統合
これまで使われていた「Windows Live ID」から「Microsoft アカウント」へ名称が変更され、Windows 8と統合される。Microsoft アカウントを使ってログインすることでWindows Storeでアプリを購入したり、Windows Live関連の機能も利用可能。 従来のローカルアカウントを利用してログオンすることも可能。
デュアルモニター
Windows 8では、デュアルモニタのサポートを強化する。また、これに合わせたパノラマ写真の壁紙が搭載される。
USB 3.0のサポート
標準でUSB 3.0をサポートする。従来のUSB 2.0に比べ、USB 3.0の理論上の転送速度は10倍である[20]
パソコンのリフレッシュ、リセット
Windows 8に何らかのエラーが発生し、再インストールしなければならなくなった場合、パソコンのデータを保持したままWindows 8をリフレッシュする機能と、すべてのデータを消去して、Windows 8をリセットする機能が搭載されている。
Windows Update
アップデート後の再起動が必要な更新がインストールされた場合でも、再起動はインストール直後ではなく、1か月に1度の月例セキュリティーリリースのときに行われる。これによって、緊急の更新が配布された場合を除き、更新による再起動は1か月に1度だけとなる。自動的な再起動が発生する際は、ユーザーに 事前通知する機能も追加される[21]
インストールの簡素化
Windows 8インストール時のセットアップのユーザインタフェースは、誰でも簡単にセットアップができるように、簡略化されている[22]
Webインストーラー
Windows 8のインストールに必要なファイルをインターネット経由でダウンロードし、ダウンロードが終了したら、インストールが始まる。インターネットに接続されていなかったり、インストールを早く済ませたい場合のため、従来のようにISOイメージも用意される。
新しいブート画面
これまでのWindowsでは、ブートマネージャー(後述)や詳細ブートオプションメニューは、完全なグラフィック機能が利用できなかったため、CUIだった。Windows 8では初めてGUIを導入し、タッチ操作ができるようになった[23]
ブートマネージャー
1台のパソコンに2つ以上のOSをインストールしている場合(マルチブート)に表示される画面。Windows 8ではModern UIを採用し、タッチ操作に適したものに変更された。また、既定のOSの設定やタイマーの設定もこの画面から行うことができる。
ブルースクリーンの刷新
Windows 8 Build 8102(開発版)のブルースクリーン
Windows 8の初期ビルドにあたるMilestone 3 (Build 7955) では背景が黒色の画面が表示されていた(ブラックスクリーンとも)[24]。この際、これまでのような長い英文が大幅に簡略化された。Build 8102では新しいブルースクリーンが搭載され、日本以外の国でよく使われる “:(” の顔文字が表示され、注目された。ブルースクリーンの刷新もブートエクスペリエンスの改良と同じく、Windows 8が初めてである。
なお、Consumer Preview版ではブルースクリーンが日本語に対応し[25]、英語版との違いは、“:(” の顔文字がなくなり、代わりに顔文字があった場所に「問題が発生したため、コンピューターを再起動する必要があります」という文が表示され、その下に小さく「さらに詳しく知る必要がある場合は、後からこのコードをオンラインで検索できます:(エラーコード)」と表示される。日本語対応のブルースクリーンは9x系以来である。
さらに、Release Preview版では日本語文が変更され、「問題が発生したため、パソコンを再起動する必要があります。」「詳細については、次のエラーを後からオンラインで検索してください:(エラーコード)」と表示されるようになった。
Windows効果音
Windows Vista以来、効果音も刷新された。音はややクラシカルになり、Windows 98時代のようなものとなった。

セキュリティー

Windows Defender
Windows Vistaから搭載されている。Windows 8では大幅に改良され、インタフェースも新しくなった。あらゆるマルウェアにも対応し、検出力もより高くなる[26]。Windows Defenderの負荷も軽くなったため、バッテリーの寿命も長くなる。ユーザーエクスペリエンスとパフォーマンスが向上した。Microsoft Security Essentialsベースに開発されているので、見た目は同じであるものの、定期的な自動スキャンのスケジューリングの指定が直接できないなど、機能が簡略化されている。
セキュアブート
許可されていない(デジタル署名がない)ファームウェアやOSなどの起動ファイルを起動時に実行しないようにし、起動時の安全性を高める機能で、Windows 8では推奨事項となっている。これは後述のシステム要件にもあるように、BIOSに替る新しいファームウェアシステムであるUEFI v2.3.1以降が必携条件になる。Windows 8がプレインストールされているメーカー製PCではこれが有効化されているが、それ以前のPCや自作PC用マザーボードではサポートされていないものもあり、アップグレードアシスタントではインストール不可能の判定が出るが、実際には必ずしもセキュアブートは必携ではなく、後述の最小システム要件を満たしていればセキュアブートが有効にならないだけであり、Windows 8そのものはインストールも可能で、インストール後の動作にも問題は発生しない。
ファミリーセーフティ

パフォーマンス

メモリ消費量の改善
起動時間の改善
Windows 8では起動方法とシャットダウン方法を改良することにより、起動時間が短縮される。
Windows システム評価ツール
評価の数値の最高の値がWindows 7の7.9から9.9へ変更。
デフラグツールの改善
名称が「ディスク デフラグ ツール」から「ドライブのデフラグと最適化」に変更され、Flash SSDに対応した最適化(TRIMコマンドの定期的なドライブへの発行)が標準でスケジュールされる。[27]

ネットワーク

アドレスソートの改変
Windows 8では、RFC 6724(旧版 RFC 3484)で定義されているアドレスソートに厳密には準拠しない動作をする。
Windows 8 はネットワーク接続テストを実行し、マイクロソフトがインターネット上に公開しているサーバーとの疎通確認を30日間隔で行う。この疎通確認でIPv6による通信が確認できれば、RFC 3484で定義されているアドレスソートに従う。この疎通確認でIPv6による通信が確認できなければ、IPv6で通信可能であっても、IPv4を優先する。この優先度は、DNSに対するクエリの結果の評価にも反映される[28]
この仕様により、Windows 7でIPv6で通信でき、IPv6対応のアプリケーションを使用できていた環境であっても、Windows 8ではIPv6で通信できない場合がある。
この仕様の目的は、LANでIPv6が有効であっても、IPv6によるインターネット接続ができないような環境において、IPv6-IPv4フォールバック問題によりIPv4での通信が機能低下することを改善することである。例えば、日本のNTTのフレッツ網におけるIPv6環境で、ISPとIPv6接続契約をしていない場合である。

その他

新しいスクリーンショット撮影機能
Windows 8では、「Windowsキー」+「PrtScrn」キーを同時に押すことで、スクリーンショットを撮影することができる。従来のWindowsで用いられていたスクリーンショットキーも利用可能ではあるが、Windows 8スタイルには対応せず、デスクトップのウィンドウしか撮影できない。また、撮影されたスクリーンショットは、「ピクチャーライブラリー」の「スクリーンショット」というフォルダーに保存される。

廃止された機能

JIS90互換フォントパッケージ
Windows 7まで JIS90 フォントパッケージが提供されてきたが、Windows 8ではJIS2004へ完全移行するため、廃止された。メイリオを含む JIS2004 対応フォントに JIS90 字体も収録しているため、Internet Explorer やその他のアプリケーションでも異体字切替えに対応させることにより JIS90 字体を使用できる。
クラシックテーマの廃止
ブート画面やデスクトップ画面のクラシックテーマが廃止され、Windows 2000およびWindows Me以前のようなスタイルに変更することができない。
スタートメニュー
新たに搭載されたスタート画面がスタートメニューと置き換えられたため廃止された。Developer Preview版の時点では非公式ながらレジストリを書き換えることでスタートメニューを復活させることができたものの、Consumer Preview版からはこの方法でスタートメニューを復活させることはできなくなった。スタートメニューを再現するサードパーティのソフトウェアが出回っている。スタートメニューが廃止された理由は、ユーザーの使用頻度の減少のためで、実際にマイクロソフトの調査によれば、Windows Vistaに比べてWindows 7ではスタートメニューの使用頻度は11%減少している[29]
スタートボタン
初期ビルドでは新しいスタートボタンが存在していたものの、削除された[30]。スタートボタンが搭載されないのもスタートメニューと同じく、Windows 95以来の変更である。
Windows Aeroの一部機能
RP版まではラジオボタンなどはModern UI化[31]されたが、ウィンドウは半透明のままだった(同時に後述のように実質、半透明効果の代替機能となった自動配色も併用されていた)。RTMでは「Modern UI」スタイルに統一するため、Windows AeroのAero Glassが廃止[32]された(タスクバーは透過率や解像感を変更して透過)。デスクトップのユーザインタフェースが変更されるのは、Windows Vista以来である。Aero Glassの代替として、背景画像の平均的な色調に応じてウィンドウ枠とタスクバーの配色が自動的に設定され、デスクトップ背景との調和を図るAero Auto Colorが新たに追加された(背景に画像ファイルを設定した場合のみ、配色が自動設定される。背景が単色の場合は背景の色に関係なく、シルク調の白色になる。また、スライドショーの背景ではその変化に応じてそれらの配色も同期して変化する。非アクティブウィンドウはAero Auto Colorの有効無効に関係なく透明感のないグレー調のモノトーン配色になる。また、マルチモニター表示で異なる背景の場合は、両方の背景の平均的な色合いに応じて配色される場合もある)。
なお、ライブサムネイルやプレビュー(透過処理後の枠ラインなどは薄いものに変更されるなど、Windows 7に比べて多少動作が変更されている)・シェイク・スナップなどの拡張されたAero機能やWindows Vista以来の最小化・最大化などのフェードアニメーション効果は継続されているが、フリップ3Dは廃止された(従来のフリップ3Dの操作では、Modern UIシェル操作の動作でModern UIアプリケーションのフリップ操作が可能。ただしデスクトップ表示には対応するが、デスクトップアプリケーションのフリップ操作には対応しない。また、通常のフリップ操作もModern UIの配色を取り入れたデザインになると共に、デスクトップアプリだけでなく、Modern UIアプリのサムネイル表示にも対応するなどの機能強化が施されている)。
Windows Vista/7ではデスクトップコンポジションを設定で無効化することでAeroの主要機能を無効にすることが出来たが、Windows 8ではその無効化が出来なくなっており、ハイコントラストテーマや、セーフモード使用時(この場合であってもタスクバーの透過は有効になっている)でもAeroのシェル操作(スナップ・プレビューなど)は有効になっている。
ガジェット
Release Previewまでは提供されてきたが、RTM版の開発ビルドからはこの機能が削除された。代替機能として各種のModern UIアプリの利用を推奨している[33]
ブリーフケース
SkyDrive など、クラウド関係の機能強化などから必要性が薄れたため廃止。ただし、従来のWindowsから作成されたファイルはWindows 8からでも開くことができる。
以前のバージョン
新しく「ファイル履歴」によるファイルのバックアップと復元機能が追加された事から代替がなされたため廃止。
XP Mode
機能的にはHyper-Vで代替可能であるが、別途OSのライセンスを入手しインストールする必要がある。
ゲーム
Windows標準搭載されていたデスクトップのゲームアプリは、Windows Storeを通じてゲームアプリも購入することが可能となったことから、必要性が薄れ、廃止された。マイクロソフトはこれまでのWindowsに搭載されていたゲームアプリの代替としてWindows Storeでの「ピンボール」「マインスイーパー」などのアプリを無料で配布している。従来のバージョンとは全く異なる仕様となっている。ただし、ゲームエクスプローラーは残されている。
Windows DVDメーカー
標準ではDVD作成ができなくなったが、サードパーティー製のアプリを使えば、作成は可能である。
詳細ブートオプション
Windowsが起動しなくなった場合、「F8」キーを押して「詳細ブートオプション」を呼んでいたが、Windows起動時の処理の高速化などに伴い、オプションメニューは問題発生時に自動的に表示されるようになった。
起動音
これまでのWindowsではWindows起動時に起動音が鳴るのが標準設定であったが、Windows起動高速化などに伴い標準で鳴らない設定になっている。また、ログオンやログオフ、シャットダウンなどの効果音は廃止された。これは、Windowsでは初めての変更である。



[ヘルプ]
  1. ^ Windows 8 プロダクト サポート ライフサイクル
  2. ^ 「Windows 8」の発売は10月26日 「Surface for Windows RT」も同日発売 - IT media ニュース
  3. ^ Upcoming Windows Milestones Shared with Partners at WPC
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  5. ^ 「Windows 8 Consumer Preview」でウィンドウを半透明にする機能を有効にする方法 - MS&Apple情報局
  6. ^ Metro スタイルとデスクトップが共存するデザイン - Building Windows 8
  7. ^ Windows 8 UI vision mockups from 2010 - iStartedSomething
  8. ^ ピクチャ パスワードを使ってサインインする - Building Windows 8
  9. ^ Windows 開発統括部 Blog Windows 8 の キーボード ショートカット
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  11. ^ Metro スタイルのブラウジングとプラグイン フリーの HTML5 - Building Windows 8
  12. ^ Windows 8 Release PreviewのIE10はFlash統合、Do Not Trackデフォルトオン - Internet Watch
  13. ^ Flash in Windows 8
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  16. ^ Windows エクスプローラーの進化 - Building Windows 8
  17. ^ 改良された基本的なファイル管理機能:コピー、移動、名前の変更、削除 - Building Windows 8
  18. ^ Windows 8 のタスク マネージャー - Building Windows 8
  19. ^ ISOファイルやVHDファイルのデータにアクセスする - Building Windows 8
  20. ^ 強力な USB 3.0 サポート体制の構築 - Building Windows 8
  21. ^ Windows Update による自動更新後の再起動回数を減らす - Building Windows 8
  22. ^ セットアップのエクスペリエンスを改良する - Building Windows 8
  23. ^ Windows の起動のエクスペリエンスを再構築する - Building Windows 8
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