傾向推定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/19 06:57 UTC 版)
傾向推定と残差
最小二乗法による傾向推定では、残差の二乗を推定後に捨てる。それはつまり推定された傾向のラインで説明されるデータの分散の部分がどれだけかということでもある。それは傾向の有意性には関係しない(右図参照)。ノイズの多い系列では残差の二乗は非常に小さいこともあるが、推定の有意性が非常に大きいこともある。フィルタリングを行うと残差の二乗は増大する傾向があるが、推定される傾向そのものやその有意性にはあまり違いが生じない。
自己相関的な実データ
これまで、データ列は傾向とノイズから構成されるとしてきた。また、ノイズは各データで「独立」であった(マルコフ性、正規分布ノイズ)。ノイズが定常的なガウス・マルコフ過程に従うという前提は情報最小の原理から生じた。これは統計の容易さという点で大きな意味がある。気象データのような実データはこの前提を満たさないかもしれない。
自己相関的時系列は自己回帰移動平均モデルを使ってモデル化される。
関連項目
参考文献
- Chatfield, C. (1993) "Calculating Interval Forecasts," Journal of Business and Economic Statistics, 11(2) 121-135.
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