アイザック・アシモフ ノンフィクション

アイザック・アシモフ

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ノンフィクション

アシモフは科学解説者としてもよく知られている。ファンタジー&サイエンス・フィクション誌に連載されていた科学エッセイは400編以上を数え、テーマは物理・天文・化学・生物学・科学史など多岐にわたる[137]。記事はエスクァイアハーパーズサタデー・イブニング・ポストなどにも寄稿した[138]

1954年に出版した10代向けの生化学の本『生命の化合物』 (The Chemicals of Life) 以来、アシモフは大衆向け・子供向けの科学の本も執筆した。1957年、ソ連がアメリカに先駆けて初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げると、いわゆるスプートニク・ショックによってアメリカ国内で科学に対する関心が高まり、一般向けの科学解説書の需要が急増した[139]。アシモフはこれに応える形で多数の科学解説書を執筆し、ノンフィクションに執筆活動の中心を移して行く契機となった[140]

科学全般について大衆向けに書かれた『知識人のための科学入門』(The Intelligent Man's Guide to Science, 1960年)はニューズウィーク等の書評から好評を受け、全米図書賞ノンフィクション部門にノミネートされた[141]。アシモフはこの本によって科学の解説者としての地位を向上させた[142]。また『宇宙を作る元素』(Building Blocks of the Universe, 1957年)はエジソン財団賞を[143]、血液についての著作『生きている川』(The Living River, 1960年)はアメリカ心臓協会のハワード・W・ブレイクスリー賞を、それぞれ受けた[144]。さらに、1967年にはアメリカ科学振興協会から科学の著述における功績でウェスティングハウス賞を与えられている[145]

アシモフは2冊の『アシモフの聖書入門』 (Asimov's Guide to the Bible) を著した。第1巻(1967年)は旧約聖書を、第2巻(1969年)は新約聖書をそれぞれ扱っている。後にこの本は1295ページの1冊の本にもまとめられた[146]。この本では、聖書に記述されている事件、人物や場所について、冒涜も妄信もせずに科学的な観点からの解説や考察を行っている[147][148]

そのほか、科学以外の分野では歴史の解説やシェイクスピアなどの文学の解説[149]、趣味である滑稽五行詩(リメリック)についての著作も残した[150]

彼はまた、3冊の自伝、すなわち In Memory Yet Green1979年、『アシモフ自伝I』)、In Joy Still Felt1980年、『アシモフ自伝II』)、I, Asimov: A Memoir (1994年)も書いている。この自伝は非常に大分量のもので、アシモフの生涯のできごとや作品と、それによる収支まで詳細に書かれたものである。

3番目の自伝、I, Asimov: A Memoir1994年4月に出版された。この本のエピローグは彼の死のあとまもなく、彼の後妻であるジャネット・アシモフによって書かれたものであり[注 6]1995年のヒューゴー賞ノンフィクション部門を受賞した[151]。他にも『木星買います』『アシモフ初期作品集』などのSF短編集でも、収録作品の前書きに代えて執筆当時の自身の状況を詳細に記している。

他にも彼の日ごろからの社会的主張もいくつかのエッセイにまとめられている。『考えることを考える』(Thinking About Thinking, 1967年)、『科学:プラスチックをたたく』(Science: Knock Plastic, 1967年)など。

また彼は、自身の著作が100冊、200冊、300冊にそれぞれ到達した際に、それまでの著書の内容から選別した本、Opus 100 (1969), Opus 200 (1979), Opus 300 (1984) を刊行しており、Opus 200 は『アシモフ博士の世界』として日本語訳されている[注 7]


  1. ^ 唯一の例外は1類「哲学及び心理学」である。ただし、1類に分類される The Humanist Way の序文を執筆している。
  2. ^ Asimov の発音については自伝に has-him-of のエピソードが掲載されている。『アシモフ自伝I』 上巻31頁には、has, him, of の3つの簡単な英単語から2つの h を抜くと Asimov の発音になるという記述がある。さらに同書30頁には Asimov の s は発音としては z である旨の記述もある。
  3. ^ ロシア語には強勢のないOをAと読む発音規則があり、読み方は「アジマフ」のほうが近い。
  4. ^ 早ければ1919年10月4日の可能性もある[10]
  5. ^ 本田技研は、ASIMOは Advanced Step in Innovative Mobility のアクロニムであると説明している[81]バクロニムも参照。
  6. ^ このジャネットによるエピローグ部分のみS-Fマガジン1995年12月号に邦訳が掲載されている。
  7. ^ 日本の映画史家の四方田犬彦はアシモフのこの例にならい、自身の100冊目の著書として自選集『濃縮四方田』を刊行した。
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  151. ^ The Long List of Hugo Awards, 1995”. World Science Fiction Society. 2011年11月5日閲覧。






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