DINOFLAGELLATEとは? わかりやすく解説

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ジノフラゲラート

分子式:C33H40N4O5
その他の名称:(3S)-2-[2-[3-Ethyl-4-methyl-5-(3-vinyl-4-methyl-5-oxo-3-pyrroline-2-ylmethyl)-2-pyrrolylmethyl]-3-methyl-4-oxo-1,4,5,6-tetrahydrocyclopenta[b]pyrrole-6-ylidene]-4α-methyl-5β-carboxylatopyrrolidine-3β-propylate、ジノフラゲラート、Dinoflagellate
体系名:(3S)-2-[2-[3-エチル-4-メチル-5-(3-ビニル-4-メチル-5-オキソ-3-ピロリン-2-イルメチル)-2-ピロリルメチル]-3-メチル-4-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロシクロペンタ[b]ピロール-6-イリデン]-4α-メチル-5β-カルボキシラトピロリジン-3β-プロピラート


双べん毛藻類

同義/類義語:渦鞭毛植物門
英訳・(英)同義/類義語:dinoflagellate, Dinophyta

鞭毛をもち、運動性をもつ単細胞藻類の一群。ヤコウチュウなど、赤潮の原因となるプランクトン構成種が含まれる。
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生物の名前総称など:  原核生物界  原獣類  原真獣類  双べん毛藻類  古生マツバラン類  古生子嚢菌類  古細菌

アレキサンドリウム属渦鞭毛藻 [Dinoflagellate,Alexandrium]

 麻痺性貝毒の原因になる渦鞭毛藻*の1属である。最外部に殻をもつ渦鞭毛藻(有殻種)で、現在までにアレキサンドリウ属には6種(A.tamarense,A.catenella,A.tamiyavanichi,A.minutum,A.ostenfeldii,A.acatenella)が麻痺性貝毒の毒化原因種として知られている。細胞はほぼ球形で藻種によって大きさは異なるものの、細胞長15-55μm、細胞幅13-50μmの範囲にある。また、細胞は鎧板とよばれるセルロースからなる殻に囲まれている。アレキサンドリウム属の多くの種は連鎖群体をつくるが、とくにアレキサンドリウム・タミヤバニチ(A.tamiyavanichi)では64細胞が連なった群体もあり肉眼で容易に確認できる。これらは世界的に広く分布するが、日本では前記の藻種のはじめより4種が知られ、その内はじめの2種は日本各地で出現し、貝類の毒化問題を引きおこしている。また、これらの渦鞭毛藻は内湾域で多量に発生する傾向がある。

ギムノジニウム属渦鞭毛藻 [Dinoflagellate,Gymnodinium catenatum]

 麻痺性貝毒の原因となる殻をもたない(無殻)渦鞭毛藻*の1種である。細胞は楕円体に近く、細胞長23-65μm、細胞幅27-43μmで、長い連鎖群体をつくることが特徴である。この渦鞭毛藻は1940年代からアメリカやアルゼンチンなどで出現していたが、当時は毒性が検討されず1979年に西ヨーロッパ諸国で  大量発生した際、100人以上が中毒する事件がおこって注目を集めるようになった。 その後、毒産生は1986年にオーストラリアで認められ、標記のギムノジニウム カテナツムはわが国でも1987年に山口県仙崎湾で貝類の毒化をひきおこして問題になった。現在ではこの藻種が西日本各地に存在することが明らかにされつつある。また、最近ではフィリピンなどの熱帯域にも分布していることが認められ、比較的栄養に富んだ内湾域に出現する。その毒成分は毒性が弱いものがほとんどであるが、これらの成分は弱酸性で強毒な成分に変化する。したがって、調理の過程や胃液中では毒性が強まる危険があるから注意を要する。

ディノフィシス属渦鞭毛藻 [Dinoflagellate,Dinophysis]

 日本では下痢性貝毒(DSP)の原因になる渦鞭毛藻*はディノフィシス属のプランクトン*で、ディノフィシス・フォルチ(D.fortii)とディノフィシス・アキュミナタ(D.acuminata)が発生するときに貝の毒化が観察され、海水から分離した藻細胞にオカダ酸(okadaic acid: OA)とディノフィシストキシン 1(dinophysis toxin1: DTX 1)が存在する。この両種は日本各地に分布している。一方、ヨーロッパではディノフィシス・アキュタ(D.acuta)が原因になる下痢性貝毒が多く、貝毒の主成分はオカダ酸である。ディノフィシス属の渦鞭毛藻は光合成色素をもつ種類と、これをもたない種類に大別できるが、下痢性貝毒との関係が指摘されているのは、ほとんどが前者に属している。しかし、これらの渦鞭毛藻は今のところ培養ができず、毒の産生は天然の藻細胞の分析で確認される。下痢性貝毒は上記の2種のほかに、D.tripos,D.acuta,D.norvegicaなどの光合成種や、光合成色素*をもたないD.mitra,D.rotundataなどからもみいだされている。
 ディノフィシス属の渦鞭毛藻は扁平な細胞で種によって楕円形、ナス形や突起がある場合などさまざまであるが、細胞の上殻は漏斗型で、下殻には鰭(ひれ)状の翼片が発達しているので、他の渦鞭毛藻とは容易に区別できる。細胞の大きさも種によって違い、細胞の長さは30-110μmで多様である。今のところ、この渦鞭毛藻の休眠胞子は認められていない。また、多くのディノフィシス属の渦鞭毛藻は沿岸や外洋に生息し、内湾に生息する藻種は少ないが、中には内湾で赤潮*の状態にまで増殖する藻種もある。

プロロセントラム属渦鞭毛藻 [Dinoflagellate,Prorocentrum lima]

 下痢性貝毒の原因となる渦鞭毛藻*の1種で、海底の砂地や海藻に付着して増殖する。この種は熱帯域で高い頻度で出現し、シガテラ毒*(ciguatoxin: CTX,maitotoxin)をもつ魚の分布と重なることから、その原因ではないかと疑われていたが、その後、培養細胞からオカダ酸(okadaic acid: OA)が検出され、下痢性貝毒をつくる微細藻の一員に加わった。細胞はほぼ偏平な卵形で、細胞は長さ30-40μm、幅26-30μmである。
最近、この藻種はスペインやカナダなどの温帯や寒帯域にも分布することが明らかにされつつある。わが国では沖縄を中心に生息しているとされていたが、ごく最近、東北地方とくに岩手県の太平洋沿岸でも出現したことがある。どの場合もオカダ酸を産生することが認められている。また、この藻種は付着性であるから、貝類の毒化との関係が明らかにされてはいなかったが、給餌実験で貝類が毒化することが判り、スペインやカナダでもこの渦鞭毛藻による貝毒*が発生する可能性が検討されている。

渦鞭毛藻類 [Dinoflagellate,Dinophyceae]

 有色藻門の中に属し、およそ2,000種類からなる単細胞性藻類の1群。多くの場合は2本の鞭毛をもち、渦を巻くように細胞を回転させながら泳ぐことから、この名前がつけられた。外見的な特徴として細胞を一周する横溝とそれと直行する縦溝をもち、それぞれの横溝には鞭毛が走る。細胞の外側が複数の幾何学的な形の鎧板に覆われる種とそうではない種とがあり、前者ではその鎧板の形や配列が分類上の基準となる。
 約半数の種が葉緑体をもち光合成を行うが、残りは餌を捕食して栄養を得ている。このことから、この生物を藻類すなわち植物として扱わず、動物に分類する意見もある。実際に近年の分子生物学的研究によると、渦鞭毛藻は他の植物、藻類とは全く違う進化を遂げており、むしろゾウリムシなどの繊毛虫類と近縁であるとされている。捕食生活を営む"動物性"の渦鞭毛藻は自らの細胞内に他の微細藻を共生させ光合成を行わせるという、植物のような種も存在する。渦鞭毛藻のほとんどの種は浮遊生活を営むが、自らが他の生物に共生や寄生する例も多い。サンゴやシャコガイなどに寄生していることで有名なゾーザンテラは渦鞭毛藻のシンビオジニウムに属している。渦鞭毛藻には有毒・有害種が多く存在し、貝毒や赤潮の原因となることが多いので、経済上や保健衛生上でも重要な生物群である。


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