浮遊生活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/12 04:05 UTC 版)
魚類の生活場所はさまざまで、外洋を遊泳するマグロ、海底からあまり離れないカレイやヒラメ、光の届かない暗黒の海域で暮らす深海魚など非常に多岐にわたるが、彼らの仔魚はほとんどの場合表層で生活する。多くの海水魚(特に真骨類)は浮性卵を産み、孵化した仔魚はそのまま浮遊生活に移行する。一方、海藻や砂底などに沈性卵を産む魚類の場合でも、仔魚の生活場所は表層付近であることが多い。 卵黄を吸収した後は、仔魚は自力で餌をとることで栄養を補給しなければならない。仔魚の主な餌は植物プランクトンや動物プランクトンの幼生、特にカイアシ類のノープリウス幼生であることが多い。初回の摂餌に成功するかどうかは、仔魚の生き残りに大きな影響を与える重要な要因である。摂餌行動の開始は卵黄が完全に吸収される前であることが多く、餌にありつけなくとも栄養を補うことができる猶予期間となっている。 浮遊生活の期間は魚種によって異なるが、一般に寒冷な地域ほど長く、熱帯域では短い傾向がある。
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