下痢性貝毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 03:32 UTC 版)
下痢性貝毒 (DSP: Diarrheic Shellfish Poison) 毒成分:オカダ酸 (okadaic acid, OA)、ディノフィシストキシン (dinophysistoxin, DTX)、ペクテノトキシン群 (PTX)、イエッソトキシン (YTX) 群などによる。 毒化原因:、渦鞭毛藻類のDinophysis属 (D. acuminata, D. fortii, D. norvegica, D. acuta) が原因生物とされているが、下痢性貝毒成分を検出しないD. cuminataが採集されることもある。さらに、Dinophysis属の発生量と毒量値には、正の相関関係が無いことも報告されており、Dinophysis属以外の原因生物の存在が示唆されている。 原因となる貝:ホタテガイ、ムラサキイガイ、アサリ、ウバガイ(ホッキ)などほとんどの二枚貝で起こる。毒成分は中腸腺に蓄積される。 中毒症状:毒化貝の摂食により発症する。消化器系の食中毒症状で、激しい下痢、吐き気、嘔吐などを起こすが致命的ではない。下痢症状を起こさない程度の低濃度摂取を続けた場合の慢性毒性は解明されていない。DTXは発ガン性が示唆されている。
※この「下痢性貝毒」の解説は、「貝毒」の解説の一部です。
「下痢性貝毒」を含む「貝毒」の記事については、「貝毒」の概要を参照ください。
- 下痢性貝毒のページへのリンク