開発第二課
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 22:14 UTC 版)
各支店に問題が発生した時に助っ人として派遣される、遊撃隊的な役割を担っているチーム。元々は社と関係ない場面で個人的に仲良くなった3人組で、ペッツオーリ社との業務提携騒ぎの際に社の株を収得し、株主特権で入社した。当初は閑職だったが、やがてそれぞれが個性を発揮し、次第に存在感が高まっていった。ベアトリーチェからは「その気になれば独立してブランドを立ち上げられるだけの人材の集まり」と評されている。 特急仕事の外注委託やそこまではいかない段階でも客からの注文に応えるアドバイスを求めて、ヴィレッダやイザベッラはサルトリア・オリベに頻繁に出入りして茶を飲んだりして過ごしている。 ヴィレッダ・インパラート ペピーノ親方の弟子で靴職人見習い(マルコの妹弟子)。元修復師。後にジラソーレの開発第二課。 好奇心と行動力が旺盛な明るい女性。また頭の回転が早く、事態を引っ掻き回すことが大好きで、そのために策謀を巡らすことが多い(その際は、白羽扇を手に持った諸葛孔明を模した姿で描かれる)。後述の経緯から靴職人見習いとなるが、元は修復師で美術品やアンティークなどに造詣が深く、靴職人としてよりも、その博識や策謀で活躍することが多い。策士としてベアトリーチェに対抗できる数少ない人物でもあり、結果としてジラソーレ・ナポリ店の利益に適うよう振る舞っている。一方で、同じ策士としてベアトリーチェと協力することも多い。マルコとともに悪のりしてトラブルを引き込むこともあった。 元は一部18話に登場した端役で修復師だった。その回のメインゲストである靴マニアの同僚に言い寄られ、その回のオチでその同僚に感化されて靴マニアとなり、ペピーノ親方に弟子入りする。その後、しばらくは端役であったが日本編においてラウラやイザベッラと出会い、ほぼレギュラーとして登場するようになる。フィレンツェ店の反乱騒動において、ジラソーレへの介入に成功し、そのまま開発第二課所属の社員となる(立場上はあくまでペピーノの弟子のまま)。 ラウラ・フォンターナ 仕立て職人。ペッツオーリ社服飾学校の生徒で、後にジラソーレの開発第二課。 金髪でツインテールの美少女。胸が大きく(Fカップ)スタイルも良い。登場時17歳。そのような外見・年齢ながら、仕立て職人としては自他ともに認める天才で、14歳にして自分の「究極の型紙」を完成させる。腕は確かにあるが自信過剰かつ負けず嫌いなところがあり、後述の経緯から悠をライバル視し、ナポリへ乗り込んでくる。元来の自分勝手な性格や、職人気質なところから周りを振り回すことが多く、後にジラソーレの社員となるも自由奔放に振る舞う。その一方で、根が真面目なところで、ヴィレッダや母エミリアには振り回されることが多く、ビアッジォには際どいメイド服などのコスプレをさせられてしまう。 代々ミラノ貴族に仕える仕立て職人の家の生まれで、アンドレア・フォンターナの一人娘。元は父のペッツオーリ社乗っ取りに与し、ペッツオーリの才能に惚れていることもあって年の差に関係なく後妻に収まろうと企んでいた。そこでペッツオーリの招聘を受けてミラノへやってきた悠に勝負を挑むも、今までのプライドをへし折られるような負け方をし、雪辱を晴らすためとして単身でナポリへとやってくる。当初は未来の母だと言ってユーリアの家に強引に居候するなどしていたが、後にヴィレッダと出会い、フィレンツェ店の反乱騒動を経てジラソーレに入社する。 悠に並々ならぬ反抗心を抱いているものの、その能力の高さを認めている裏返しでもある。本人はあくまで悠をライバルだと強調するもののエレナやクラリッサなど、悠に明白に好意を抱く存在が現れると取り乱す。しばしば悠に好意を抱いているとみられる描写もあり、マルコやヴィレッダにからかわれることも多く、ツンデレと揶揄されることもある。第一部の「日本編(サルトフィニート8巻)」や「下町テーラー」などで悠が帰国して店を空けた際には店の留守を引き受けるが、「服よりも自分が目当て」な恋多きナポリ男が殺到し、そんな状況に憤慨したりうんざりしたりして煮詰まるたびにビアッジオの店に逃げたりして気分転換している。 イザベッラ・ベリーニ ベリーニ伯爵の令嬢。カルロの恋人。後にジラソーレの開発第二課。 伯爵令嬢らしい非常におっとりとした箱入り娘。相手の気持ちを汲んだ思いやりのある発言も多い。初登場時は端役であったが(詳細はカルロの項を参照)、父と喧嘩して家出した際にヴィレッダと出会い、その後、ヴィレッダやラウラと3人で行動することが多くなりレギュラーとなる。おっとりしている反面、伯爵令嬢として社交力や上流階級との交友関係は強く、彼女自身が動かせる資産の額も大きい。そのため、ヴィレッダの策謀の金銭面のサポート役となることが多く、ジラソーレのフィレンツェ店の反乱騒動では株主として経営に入り込み、開発第二課としてヴィレッダ、ラウラと共に社員となる。 服飾については上流階級の人間として最低限の知識は持つものの、専門といえるほどでもなく、もっぱらヴィレッダやラウラのサポートに回る。その人脈の広さから、その回のメインゲストを悠やジラソーレに紹介したり、父・ベリーニ伯との関係を取り持ったりする。 先述の通り、基本はおっとりとした性格だが、カルロのことが絡むと思い込みが激しくなりしばしば暴走する。父に似て健啖家でもある。
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