フィレンツェ店
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 22:14 UTC 版)
ジラソーレ社の登場時点では本店。ジラソーレお家騒動を経て支店となる。 サンドラ・デストーニ ジラソーレ副社長(後にフィレンツェ支店長)兼チーフデザイナー。創立メンバーの一人。 スタイルの良い褐色肌の美女。黒人とトスカーナ人との混血。かつてジラソーレがパリで人脈を作るためにソフィア、エレナと共にスーパーモデルとして活躍していた経歴を持ち、現在はチーフデザイナーとしてジラソーレ社の重職を務める。普段は凛々しく勝ち気な様子を見せるが、本性はそこまで図太い性格ではなく、独断で動くベアトリーチェに慢性的に胃痛を訴えたり、憧れのペッツオーリとの会談後に緊張の糸が切れてヘタれてしまうシーンなどが多い。 生まれも育ちもイタリアながら、上記の黒人との混血ゆえに幼少期から差別を受け、辛酸を嘗めてきた。しかし、そのような心の傷を支え、強く育ててくれた父親のことを深く尊敬している。そのため、ユーリアがペッツオーリを憎悪していることを甘えとみなし、批判的なスタンスを持つ(また、サンドラ個人はデザイナーとしてペッツオーリを強く尊敬している)。これもジラソーレお家騒動の遠因ともなっている。ただ経営方針の違いはあるとはいえ、ユーリアをはじめ創立メンバーのことは大切に想っている。 ユーリア主導のナポリ進出に伴い、留守となるフィレンツェ本店を任される。しかし、ベアトリーチェの思惑もあって、社長ユーリアの個人的なペッツオーリとの確執に基づく強引な経営方針に反旗を翻し、ジラソーレお家騒動を引き起こす。最終的には、ペッツオーリ社との一定の協力関係を認めさせた上で、ユーリアに対する負けを認め、副社長更迭の上、フィレンツェ本店を支店に降格される。以降、本店ではなくなったとは言え、重要支店には変わりないフィレンツェ店を切り盛りする。 ベアトリーチェ・パスコリ ジラソーレ経理。フィレンツェ支店長補佐。創立メンバーの一人。 ショートボブの無表情な女性。経済学部卒の才女で、ジラソーレの金庫番として状況に応じて企画・広報・営業・交渉など様々な活動を行う。作中では策士として登場することが多く、目的のためなら手段は厭わない性格として人の心の隙を見つけて弱点を容赦なく突き、必要ならば非合法的な手段の活用も躊躇なく行う。しかし、すべてはあくまでジラソーレ社のためであり、社長ユーリアの意向に背くような行動を取るのも、彼女なりの合理的な見解に基づく。初登場は自身が仕掛けたジラソーレお家騒動からであるが、その後も頻繁に作中に登場し、様々なエピソードの裏で暗躍していることが多い。そのような性格であるため、様々な人間から恐れられるが、本能と勘に頼って動きの読めないフェデリカだけは唯一苦手としている。何か企んでている時は悪魔の角や尻尾が付いたデフォルメされた描写で登場することも多い。 ジラソーレお家騒動編にて初登場し、同編の黒幕として作中を暗躍する。悠を強引に味方を引き入れることで抗争を有利に進めようとしたが、最終的には失敗し、フィレンツェ店は一支店に降格されてしまう。ただし、ベアトリーチェとしては、ペッツオーリ社への過度の敵対意識が軽減できたとして満足する。その後も、フィレンツェから、時に直接ナポリに出向いて、悠に関与することが多く、自社に囲い込みたいと考えていたが、これも結果としては失敗してしまう(ジラソーレでは悠とカモッラとの関係を清算できない)。
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