ペッツオーリ社
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ジャコモ・ペッツオーリ 世界的ブランド「ペッツオーリ」の総帥兼デザイナー。ユーリアの実父。ミラノ貴族。織部の弟弟子。 経営者、デザイナーとして優れた人物で、一代で大ブランドを築き上げた人物。性格も清廉で職人としても秀でており、既にファッション界のカリスマとして確固たる地位を築いていたにも関わらず、さらなる技術研鑽のために生前のマリオに一時弟子入りしたことがある。そのため形式上は悠の弟弟子に当たり、マリオが逝去し悠が独立した後はその借金の保証人となり、必要に応じて仕事を依頼するなど、間接的にバックアップを行っている。悠の才能を高く買っており、自社に勤めないかと誘ったこともある。普段は温厚ながら、ファッション・ビジネスの第一人者として同業には手厳しく、「向上心の続かない人間には早めの転職を勧める」と公言する。 ユーリアの実父であり、妻の死去時のエピソードで彼女と確執がある(詳細はユーリアの項を参照)。ただし、ユーリアの方が一方的に敵愾心を抱いている形であり、ペッツオーリとしては娘として今も愛情を抱いている。ジラソーレのナポリ進出に伴う危機時には間接的に悠を紹介して手助けし、以降もしばしば遠回しな手助けや様々な試練を与えている。第一部の終盤では娘と和解できる余地があったにも関わらず、自分に対する敵意がジラソーレを成長させてきたとみなし、あえて突き放して、娘との対立関係を続ける道を選ぶ。 アンドレア・フォンターナ ペッツオーリ社幹部(スーツ部門統括、附属服飾教室教頭。のち日本支店長、ナポリ支店長)。ラウラの実父で、エミリアの夫。 驕慢な性格の細身の中年男。代々貴族に仕える職人の家系に生まれ、ミラノ式の高い仕立ての技術を持つ。野心家で身内にはペッツオーリ社の乗っ取りを公言するが、本性は気が小さく、とても大ブランドのトップが務まる器ではない。特に当初は娘ラウラをペッツオーリと結婚させて乗っ取ろうとしていた。服飾技術についても、デザイン面でセンスがないと妻エミリアから評されている。基本的には滑稽さが目立つ人物だが、服飾職人や大ブランドの幹部としては十分な人物であり、冷静に人物の本質を見抜く洞察力と、年長の職人に対して敬意を払う礼儀正しさを備え、開店したばかりの日本支店を軌道に乗せるなど経営面でも活躍している。 ペッツオーリとナポリ仕立てに対する対抗心から悠に対して邪険に接することが多いが、悠の実力それ自体については高く評価している。天才肌の娘ラウラに対しては、自分に教えられる技術がもうないことなどからその奔放さに手を焼いているが、職人・人間として一人前になれるよう温かく見守っている。ペッツオーリとは互いの父娘関係を羨む間柄でもある。特に第一部の最後にはペッツオーリを憎むユーリアに対し、服飾業界に携わる父親として彼女を諭す。
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