しまじょう‐てっこうそう〔しまジヤウテツクワウソウ〕【×縞状鉄鉱層】
読み方:しまじょうてっこうそう
酸化鉄とケイ酸塩鉱物が縞状に堆積した地層。先カンブリア時代の藍藻による光合成が始まり、それまで無酸素状態だった海水に酸素が溶け込み、大量の鉄イオンが酸化されて海底に沈殿したものと考えられている。また、原生代末期の7億年前にも大規模な縞状鉄鉱層が生成したことがわかっている。後者の原因は、地球表面全体が赤道付近にいたるまで氷床に覆われた時代があったというスノーボールアース仮説によると、海洋が凍結して海水が無酸素状態になり、その後、氷が消滅して再び大気中の酸素が海洋に溶け込んで酸化鉄が生成し、縞状に堆積したものであると説明される。縞状鉄鉱床。BIF(banded iron formation)。
縞状鉄鉱床
(縞状鉄鉱層 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 16:33 UTC 版)
縞状鉄鉱床(しまじょうてっこうしょう、Banded Iron Formation、BIF)あるいは縞状鉄鉱鉱床、しま状鉄鉱鉱床[1](しまじょうてっこうこうしょう)は、写真のように縞模様が特徴的な鉄鉱石の鉱床である。一般に非常に大規模な鉱床を形成しており、現在工業的に使われる鉄鉱石の大半がこの縞状鉄鉱床から採掘されている。縞状鉄鉱層(しまじょうてっこうそう)とも呼ばれる。
- ^ 文部省 編『学術用語集 地学編』1984年。ISBN 4-8181-8401-2 。
- ^ 『地球鉱物資源入門』 111頁。
- ^ a b 『全地球凍結』 37頁。
- ^ 『地球鉱物資源入門』 113頁。
- ^ 『地球鉱物資源入門』 116頁。
- ^ 『最新地球史がよくわかる本』 180頁。
- ^ 『生命と地球の共進化』 第3章・第4章。
- ^ 『生命と地球の共進化』 第4章。
- ^ 『最新地球史がよくわかる本』 188頁。
- ^ 『最新地球史がよくわかる本』 183頁。
- ^ Condie, K.C. & Sloan, R.E. (1997) Origin and evolution of Earth, Prentice Hallより。
- ^ 『生命と地球の歴史』 95頁。
- ^ a b c 島崎英彦「先カンブリア縞状鉄鉱層」『地質学雑誌』第102巻第6号、日本地質学会、1993年、685-697頁、doi:10.5026/jgeography.102.6_685。
- ^ 『全地球凍結』 38頁。
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