第2次フロレンティーノ・ペレス会長時代
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「レアル・マドリード」の記事における「第2次フロレンティーノ・ペレス会長時代」の解説
2009年6月14日に会長選が行われる予定だったが、元会長のフロレンティーノ・ペレス以外の候補者が出馬条件を満たせなかったため、同年6月1日付でペレスが会長に返り咲いた。 2009-10シーズンはマヌエル・ペレグリーニが監督に就任し、同年夏の移籍市場では当時の史上2番目に高額な移籍金でカカを、当時の史上最高額となる移籍金でクリスティアーノ・ロナウドを獲得したほか、カリム・ベンゼマ、シャビ・アロンソ、ラウール・アルビオル、アルバロ・アルベロアらを獲得。しかし、同シーズンはリーガ・エスパニョーラで当時のクラブ史上最多の勝ち点96を記録するも2季連続の2位、コパ・デル・レイでは2季連続のベスト32、UEFAチャンピオンズリーグでは6季連続のベスト16と無冠に終わり、シーズン終了後にペレグリーニは解任された。 2010-11シーズンからはジョゼ・モウリーニョが監督に就任。2010年夏の移籍市場ではアンヘル・ディ・マリア、ペドロ・レオン、リカルド・カルヴァーリョ、サミ・ケディラ、メスト・エジルらを獲得。2011年冬の移籍市場ではエマニュエル・アデバヨールを獲得した。2010-11シーズンはコパ・デル・レイ優勝を果たした。なお、同シーズンはリーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイ、UEFAチャンピオンズリーグにて合計5試合のエル・クラシコが行われ、特に2011年4月16日から5月3日までに行われた4試合 はクアトロ・クラシコ(Cuatro Clásico、4回のクラシコという意味)と呼ばれた。 2011年夏の移籍市場ではヌリ・シャヒン、ハミト・アルトゥントップ、ホセ・カジェホン、ファビオ・コエントラン、ラファエル・ヴァランらを獲得。2011-12シーズンは当時のクラブ史上最多連勝記録に並ぶ公式戦15連勝を記録 したほか、いずれもリーグ史上最多となる121得点 と勝ち点100 を記録してのリーガ・エスパニョーラ優勝を果たした。2012年夏の移籍市場ではルカ・モドリッチ、マイケル・エッシェンらを獲得し、2013年冬の移籍市場ではディエゴ・ロペス、カゼミーロを獲得。2012-13シーズンはスーペルコパ・デ・エスパーニャ優勝を果たすも、リーガ・エスパニョーラは2位、UEFAチャンピオンズリーグはベスト4、コパ・デル・レイは準優勝に終わり、モウリーニョはシーズン終了後に監督を退任した。 2013-14シーズンからはカルロ・アンチェロッティが監督に就任。2013年夏の移籍市場ではイスコ、ダニエル・カルバハル、アシエル・イジャラメンディを獲得したほか、当時の史上最高額ともいわれる移籍金でガレス・ベイルを獲得。同シーズンはレアル・マドリード・カスティージャからヘセ・ロドリゲスらを昇格させ、コパ・デル・レイ優勝を果たしたほか、UEFAチャンピオンズリーグ決勝ではアトレティコ・マドリードとのマドリードダービーとなり、前半36分にディエゴ・ゴディンに先制されたが後半アディショナルタイムにルカ・モドリッチのコーナーキックにセルヒオ・ラモスが頭で合わせて土壇場で同点に追いつき延長戦で一挙3点を取り4対1と勝利し優勝を果たし、同大会の前身にあたるUEFAチャンピオンズカップの優勝回数と合わせて合計10回目の優勝となるラ・デシマ(la décima)を達成した。ベンゼマ、ベイル、クリスティアーノ・ロナウドによる3トップは、それぞれの頭文字からBBCと呼ばれた。 2014年夏の移籍市場ではトニ・クロース、ハメス・ロドリゲス、ケイロル・ナバス、ハビエル・エルナンデスを獲得。2014-15シーズンはUEFAスーパーカップとFIFAクラブワールドカップ2014にて優勝を果たしたほか、クラブ史上最多連勝記録である公式戦22連勝を記録 した。しかし、コパ・デル・レイはベスト16、UEFAチャンピオンズリーグはベスト4、リーガ・エスパニョーラは2位に終わり、シーズン終了後にアンチェロッティは解任された。 ナバス カルバハル ペペ S.ラモス マルセロ カゼミーロ モドリッチ クロース ベイル C.ロナウド ベンゼマ 2016年5月28日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ 2015-16決勝、アトレティコ・マドリード戦のスターティングメンバー。 2015-16シーズンはラファエル・ベニテスが監督に就任。2015年夏の移籍市場ではルーカス・バスケス、ダニーロ、キコ・カシージャ、マテオ・コヴァチッチらを獲得。同シーズンはクラブ史上初となる公式戦開幕4試合連続完封記録を達成するも、コパ・デル・レイではカディスCF戦で出場停止処分中のデニス・チェリシェフを先発出場させる規約違反を犯したことで失格処分を受けベスト32に終わったことや、リーガ・エスパニョーラ第12節におけるエル・クラシコでの大敗などの理由でベニテスは解任された。その後はレアル・マドリード・カスティージャにて監督を務めていたジネディーヌ・ジダンがトップチームの監督に昇格し、リーガ・エスパニョーラでは2位に終わるも、UEFAチャンピオンズリーグでは優勝を果たす。 2016年夏の移籍市場ではアルバロ・モラタ、ファビオ・コエントラン、マルコ・アセンシオらを獲得。2016-17シーズンはレアル・マドリード・カスティージャからマリアーノ・ディアスを昇格させ、UEFAスーパーカップ、FIFAクラブワールドカップ2016、リーガ・エスパニョーラにて優勝を果たしたほか、UEFAチャンピオンズリーグ2連覇を達成した。また、スペインのクラブ記録となる公式戦40試合無敗を記録したほか、欧州のクラブチームにおける公式戦連続得点記録も更新した。 2017年夏の移籍市場ではヘスス・バジェホ、テオ・エルナンデス、マルコス・ジョレンテ、ボルハ・マジョラル、ダニ・セバージョスらを獲得。2017-18シーズンはUEFAスーパーカップ、スーペルコパ・デ・エスパーニャ、FIFAクラブワールドカップ2017で優勝を果たしたほか、UEFAチャンピオンズリーグ3連覇を達成した。また、2015-16シーズンから73試合連続で得点を記録し、公式戦連続得点の世界最多タイ記録に並んだ。シーズン終了後、ジダンは監督を退任した。 2018-19シーズンからはフレン・ロペテギが監督に就任。2018年夏の移籍市場ではティボ・クルトゥワ、アルバロ・オドリオソラ、マリアーノ・ディアスらを獲得。しかし、圧倒的な得点力を誇っていたエースのクリスティアーノ・ロナウドがユヴェントスに移籍したこともあり、チームは公式戦での496分にも及ぶクラブ史上最長の無得点記録を樹立するなど深刻な得点不足に苦しみ、シーズン途中でロペテギは解任され、レアル・マドリード・カスティージャにて監督を務めていたサンティアゴ・ソラーリが暫定監督を経て正式に監督に就任。だがコパ・デル・レイはベスト4、UEFAチャンピオンズリーグはベスト16に終わり、シーズン途中でソラーリは解任される。その後はジダンが再び監督に就任するも、リーガ・エスパニョーラでは3位に終わる。 2019年夏の移籍市場ではロドリゴ・ゴエス、フェルランド・メンディ、エデル・ガブリエウ・ミリトン、ルカ・ヨヴィッチ、エデン・アザールを獲得。しかし、開幕前にマルコ・アセンシオが前十字靭帯を断裂して長期離脱を余儀なくされると、ヨヴィッチや新エース候補だったアザールもコンディションが上がらず。チームは開幕8試合無敗とするも、内容面でかつてのような強さはなく、第9節でマジョルカに金星を献上したり、チャンピオンズリーグでは主力不在のPSGに0-3で完敗する など調子が上がらなかった。しかし、中盤でフェデリコ・バルベルデがブレイクすると、守備強度が向上し、1月に行われたスーペルコパ・デ・エスパーニャを2年振りに制覇するなど調子が上向きはじめ、リーグ戦では26節の「エル・クラシコ」で4年ぶりに勝利して首位に立った。新型コロナウイルスの世界的拡大による約3か月のリーグ中断を経て、2020年6月の再開以降は無敗を誇り、7月16日のビジャレアルCF戦での勝利で、2016-17シーズン以来のラ・リーガ制覇を達成した。その一方で、コパ・デル・レイはベスト8、UEFAチャンピオンズリーグはまたしてもベスト16に終わった。 2020年の移籍市場ではアンドリー・ルニン、マルティン・ウーデゴール、アルバロ・オドリオソラをレンタルから復帰させるに留め、外部からの補強は行わなかった。レアル・マドリードが補強を一切行わなかったのは1980年以来40年ぶりであった。シーズン終盤まで国内リーグとUCLのタイトル獲得の可能性を残していたものの、国内リーグではアトレティコ・マドリードに一歩及ばず、UCLでは準決勝でチェルシーFCに敗れたため無冠のシーズンを終えた。補強を行わなかったことに加え、シーズン開幕から怪我人が相次いだ選手層の薄さが響く結果となり、シーズン終了後にジネディーヌ・ジダン監督の辞任が発表された。 2021年夏、新監督にカルロ・アンチェロッティが6年ぶりに復帰。移籍市場ではダヴィド・アラバ、エドゥアルド・カマヴィンガを獲得。またガレス・ベイル、ダニ・セバージョス、ルカ・ヨヴィッチ、ヘスス・バジェホの4人がレンタルから復帰。シーズン開幕前は過去10年間に渡ってセンターバックでコンビを組んだキャプテンのセルヒオ・ラモスとラファエル・ヴァランが揃って退団したこともあって不安視されたが、チーム事情に精通するアンチェロッティがすぐにチームを掌握、守備では新加入のアラバが素早く馴染み、ベンゼマとヴィニシウスが攻撃を牽引した。国内リーグ戦では、ライバルのバルセロナやアトレティコ・マドリードの躓きもあって第14節から首位を独走、2022年4月30日のRCDエスパニョール戦の勝利で、ラ・リーガ制覇を達成した。UEFAチャンピオンズリーグでも決勝トーナメントでは、パリ・サンジェルマンFC、チェルシーFC、マンチェスター・シティFCに逆転勝利した勢いのまま、決勝に進出、5月28日に行われた決勝戦でリヴァプールFCを破って、4年ぶり14回目のUEFAチャンピオンズリーグ優勝に輝き、ラ・リーガ、スーペルコパ・デ・エスパーニャ、UEFAチャンピオンズリーグの三冠を達成した。
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