ダヴィド・アラバとは? わかりやすく解説

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ダヴィド・アラバ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/13 14:29 UTC 版)

ダヴィド・アラバ
バイエルン・ミュンヘンでのアラバ(2019年)
名前
本名 ダヴィド・オラトゥクンボ・アラバ
David Olatukunbo Alaba
カタカナ ダヴィド・アラバ
ラテン文字 David Alaba
基本情報
国籍  オーストリア
ナイジェリア
フィリピン
生年月日 (1992-06-24) 1992年6月24日(33歳)
出身地 ウィーン
身長 180cm
体重 78kg
選手情報
在籍チーム レアル・マドリード
ポジション DF (LSB・CB)
MF (CMF)
背番号 4
利き足 左足
ユース
2001-2002 SVアスペルン
2002-2008 アウストリア・ウィーン
2008-2009 バイエルン・ミュンヘン
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2009-2010 バイエルン・ミュンヘンII 33 (1)
2010-2021 バイエルン・ミュンヘン 281 (22)
2011 1899ホッフェンハイム (loan) 17 (2)
2021- レアル・マドリード 74 (3)
代表歴2
2007-2009  オーストリア U-17 20 (5)
2010  オーストリア U-19 5 (1)
2009-2010  オーストリア U-21 5 (0)
2009- オーストリア 107 (15)
1. 国内リーグ戦に限る。2025年4月24日現在。
2. 2025年3月24日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

ダヴィド・オラトゥクンボ・アラバ(David Olatukunbo Alaba, 1992年6月24日 - )は、オーストリアウィーン出身のサッカー選手。ポジションはディフェンダーレアル・マドリード所属。オーストリア代表

本人の発音によると、名前の読みは『デイヴィッド』である[1]

経歴

クラブ

オーストリア時代

オーストリアのSVアスペルンのユースチームでキャリアをスタートさせ、2002年にFKアウストリア・ウィーンに移籍した。2008年、ドイツのバイエルン・ミュンヘンのユースチームに移籍した。

バイエルン・ミュンヘン

2010年1月にチームメートのディエゴ・コンテントメーメット・エキッチと共にトップチームに昇格し、1月13日にプロ契約を結んだ。2月10日、DFBポカールSpVggグロイター・フュルト戦でベンチ入りし、59分にクリスティアン・レルとの交代でトップチームデビューを飾った。 2011年1月3日、TSG1899ホッフェンハイムにレンタル移籍した。2010-2011シーズン終了後、バイエルンに復帰した。2011年12月、ナセル・バラジテ(オランダ国籍、FKアウストリア・ウィーン)やマーティン・ハルニックVfBシュトゥットガルト)らを抑えてオーストリア年間最優秀選手に選ばれた[2]。2011-12年はチャンピオンズリーグ決勝の進出に貢献したが、累積警告で決勝には出場出来なかった[3]

2013-14年シーズンからはジョゼップ・グアルディオラが監督になり、サイドバックだけでなくインサイドハーフとしても起用されるようになった。1試合の中で、守備時はSBのポジションを取りながら、攻撃時には中盤の底にポジションを移動して攻撃の起点となる「偽サイドバック」としての役割は、後に他のチームにもトレンドとして取り入れられ、メディアによって「アラバロール」と名付けられた。

2014-15年シーズンは4バックだけではなく3バックも導入され、3バックの左でも起用されるようになった。2015年1月、3年連続でUEFAのベストイレブンに選出された[4]

2016年8月、契約を2021年まで延長した。2019-20シーズン、DFBポカール決勝のレバークーゼン戦で先制ゴールを決め[5]優勝に貢献、リーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝と3冠を獲得した。

2021年2月16日、バイエルンとの再契約交渉を打ち切り、2020-21シーズン終了後に退団することを表明[6]。5月に正式にバイエルンを退団することが発表された[7]

後にアラバは退団理由について以下のように説明した。

「成長するためには、人は『安定した場所』を離れなければならない。僕は思う。おそらく人は知らない場所へと入ったときに再び成熟の機会を得るのだと。とはいえここを離れるまでにはもう少し時間がある。まだ完全に受け入れることはできないよ。何年もの間本当に素晴らしい時を過ごした。涙を浮かべてバイエルン・ミュンヘンを離れるが、同時に自分の将来を楽しみにもしている。退団を決めたのはクラブと対立したからではない。信じられないほどの感謝を抱いているよ。バイエルンが素晴らしいサクセスストーリーを描き続けてくれることを願う」[8]

レアル・マドリード

2021年5月28日、レアル・マドリードと契約したことが発表された[9]。背番号は同年に退団したセルヒオ・ラモスが背負っていた4番[10]トランスファーマルクトによれば、当時のアラバの市場価値は5500万ユーロであり、移籍金なしで移籍をした史上最も価値の高い選手となった[11]。10月24日のFCバルセロナ戦では、前半32分に移籍後初ゴールを決め、初のエル・クラシコで2-1の勝利に貢献した[12]。その後も継続的に左CBとして出場し、CLとリーガの2冠に大きく貢献した。

2022年8月10日、彼は2022年UEFAスーパーカップでアイントラハト・フランクフルトを相手に先制ゴールを決め、レアル・マドリードはそのまま2–0で勝利した[13]。 2022年8月14日には、UDアルメリアとのアウェー戦でフリーキックから決勝ゴールを決め、レアル・マドリードの2–1の勝利に貢献した[14]

2023年12月17日、レアル・マドリードがビジャレアルCFと対戦したラ・リーガの試合中、アラバは左膝の前十字靱帯損傷を負い、手術と長期のリハビリを必要とすることになった[15][16][17]。 その回復期間は約13か月に及び、[18] 2025年1月19日、UDラス・パルマスとの試合(4–1で勝利)でようやくピッチに復帰を果たした。

代表

オーストリア代表として、2009年10月、フランス代表戦で代表デビューを果たした。オーストリア代表での最年少デビューとなった。2012年10月16日のW杯予選カザフスタン戦で代表初得点を挙げた。

人物

元々はミッドフィールダーであったが左サイドバックへコンバートされ、ジョゼップ・グアルディオラのもと従来のサイドバックより中央にポジションを取りビルドアップや攻撃参加を行う偽サイドバックとしてプレーした。スピードやスタミナ、左足のキック精度に優れるだけでなく戦術眼も併せ持ち、ミッドフィールダーやサイドバックだけでなくセンターバックやウィングでもプレーできる[19][20]

父親はナイジェリア出身のディスクジョッキーで、母親はフィリピン人看護師。母親の故郷であるフィリピン代表からも声がかかったが、代表デビューは生まれ故郷のオーストリアを選択した。

アラバはアーセナルFCのサポーターであることを公言している[21]

個人成績

クラブ

クラブ シーズン リーグ リーグ戦 カップ戦 国際大会 その他 合計
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
バイエルン・ミュンヘン 2009–10 ブンデスリーガ 3 0 1 0 2 0 0 0 6 0
2010–11 2 0 1 0 0 0 0 0 3 0
通算 5 0 2 0 2 0 0 0 9 0
ホッフェンハイム 2010–11 ブンデスリーガ 17 2 1 0 - 0 0 18 2
通算 17 2 1 0 - 0 0 18 2
バイエルン・ミュンヘン 2011–12 ブンデスリーガ 30 2 6 1 11 0 0 0 47 3
2012–13 23 3 4 0 11 2 0 0 38 5
2013–14 28 2 5 0 12 2 4 0 49 4
2014–15 19 2 3 3 6 0 1 0 29 5
2015–16 30 1 5 0 10 1 1 0 46 2
2016–17 32 4 5 1 9 0 0 0 47 5
2017–18 23 2 6 0 7 0 0 0 36 2
2018–19 31 3 4 0 7 0 1 0 43 3
2019–20 28 1 5 1 8 0 1 0 42 2
2020–21 33 2 1 0 8 0 3 0 45 2
通算 277 22 44 6 89 5 11 0 422 33
レアル・マドリード 2021-22 プリメーラ 30 2 3 0 12 1 1 0 46 3
2022-23 23 1 2 0 11 0 3 1 39 2
2023-24 14 0 0 0 3 0 0 0 17 0
通算 67 3 5 0 26 1 4 1 102 5
総通算 366 27 52 6 117 6 15 1 551 40
クラブ シーズン リーグ リーグ戦 合計
出場 得点 出場 得点
バイエルン・ミュンヘンII 2009–10 3. リーガ 23 1 23 1
2010–11 10 0 10 0
総通算 33 1 33 1

代表

オーストリア代表でのアラバ(2018年)
出場大会
2010年 - UEFA U-19欧州選手権2010(グループステージ敗退)
2016年 - UEFA EURO 2016(グループステージ敗退)
2021年 - UEFA EURO 2020(ベスト16)
試合数
2023年11月21日現在[22]


オーストリア代表 国際Aマッチ
出場 得点
2009 2 0
2010 3 0
2011 11 0
2012 5 1
2013 10 5
2014 4 2
2015 7 3
2016 12 0
2017 5 0
2018 8 2
2019 5 1
2020 4 0
2021 15 0
2022 7 1
2023 8 0
通算 105 15
得点
# 日付 場所 対戦相手 スコア 結果 試合
1. 2012年10月16日 ウィーンエルンスト・ハッペル・シュターディオン  カザフスタン 3-0 4-0 2014 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
2. 2013年3月22日  フェロー諸島 5-0 6-0
3. 2013年3月26日 ダブリンアビバ・スタジアム  アイルランド 2-2 2-2
4. 2013年6月7日 ウィーン、エルンスト・ハッペル・シュターディオン  スウェーデン 1-0 2-1
5. 2013年9月10日  アイルランド 1-0 1-0
6. 2013年10月15日 トースハウントースヴェリュール  フェロー諸島 0-3 0-3
7. 2014年9月8日 ウィーン、エルンスト・ハッペル・シュターディオン  スウェーデン 1-0 1-1 UEFA EURO 2016予選
8. 2014年10月9日 キシナウスタディオヌル・ジンブル  モルドバ 0-1 1-2
9. 2015年3月27日 ファドゥーツラインパーク・シュタディオン  リヒテンシュタイン 0-3 0-5
10. 2015年9月8日 ソルナフレンズ・アレーナ  スウェーデン 0-1 1-4
11. 2015年11月17日 ウィーン、エルンスト・ハッペル・シュターディオン  スイス 1-1 1-2 親善試合
12. 2018年3月23日 クラーゲンフルトヴェルターゼー・シュターディオン  スロベニア 1-0 3-0
13 2018年9月6日 ウィーン、レトナ・スタジアム  スウェーデン 2–0 2–0
14 2019年11月16日 ウィーン、エルンスト・ハッペル・シュターディオン  北マケドニア 1–0 2–1 UEFA EURO 2020予選
15 2022年11月20日 ウィーン、エルンスト・ハッペル・シュターディオン イタリア 2-0 2-0 親善試合

タイトル

クラブ

バイエルン・ミュンヘン
レアル・マドリード

個人

脚注

  1. ^ GQ Germany (2022-12-04), David Alaba: München oder Madrid? | ENTWEDER ... ODER | GQ Germany, https://www.youtube.com/watch?v=V0K1zKT_aZQ 2024年7月18日閲覧。 
  2. ^ アラバがオーストリアの最優秀選手に”. UEFA.com (2011年12月20日). 2011年12月26日閲覧。
  3. ^ “David Alaba's suspension for the Champions League final is the most regrettable of all”. The Independent. (2012年5月8日). オリジナルの2012年5月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120510060416/http://blogs.independent.co.uk/2012/05/08/david-alabas-suspension-for-the-champions-league-final-is-the-most-regrettable-of-all/ 
  4. ^ Morlidge, Matt (2015年1月9日). “No British players in UEFA Team of the Year”. Mail Online. 2025年3月22日閲覧。
  5. ^ Bayern 4-2 Leverkusen (Jul 4, 2020) Game Analysis” (英語). ESPN. 2025年3月22日閲覧。
  6. ^ ダヴィド・アラバ、今夏のバイエルン退団を発表”. キッカー日本語版 (2021年2月17日). 2021年2月17日閲覧。
  7. ^ 最年少での最多優勝、オールラウンダー、外国籍選手最多記録 - ありがとう、ダヴィド・アラバ!”. FCバイエルン・ミュンヘン (2021年5月21日). 2021年5月22日閲覧。
  8. ^ バイエルン退団決定のアラバ、理由は「より成熟するため」|Qoly サッカーニュース”. Qoly. 2025年3月22日閲覧。
  9. ^ アラバ、レアル・マドリードの新入団選手”. レアル・マドリード (2021年5月28日). 2021年5月29日閲覧。
  10. ^ アラバ:「これは世界最大のクラブへ来るという夢の実現」”. レアル・マドリード (2021年7月21日). 2021年7月22日閲覧。
  11. ^ レアル正式加入のアラバ、“史上最高価値”74億円でのフリー移籍成立…リーガ初挑戦へ”. football-zone (2021年5月29日). 2022年8月29日閲覧。
  12. ^ アラバ:「僕はとても幸運に恵まれている。最初のクラシコで最初のゴールを決めた」”. レアル・マドリード (2021年10月24日). 2021年10月26日閲覧。
  13. ^ “Real Madrid lift Super Cup after Alaba and Benzema sink Eintracht Frankfurt” (英語). The Guardian. (2022年8月10日). ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/football/2022/aug/10/real-madrid-eintracht-frankfurt-uefa-super-cup-match-report 2025年3月22日閲覧。 
  14. ^ Real Madrid swerve scare at Almeria to begin title defence with win”. www.tntsports.co.uk. 2025年3月22日閲覧。
  15. ^ Villarreal, The Austria international was forced off in the first half against. “David Alaba tears anterior cruciate ligament in Real Madrid win” (英語). beIN SPORTS. 2025年3月22日閲覧。
  16. ^ Tobias Lawal. “Hitclub” (英語). hitclubgame.net. 2025年3月22日閲覧。
  17. ^ EFE, Agencia (2023年12月18日). “Real Madrid’s Alaba to miss rest of season with ligament injury - EFE” (英語). EFE Noticias. 2025年3月22日閲覧。
  18. ^ Real Madrid stalwart set for first appearance in 13 months” (英語). Yahoo Sports (2025年1月14日). 2025年3月22日閲覧。
  19. ^ 「偽SB」の先駆者。現代最高のマルチロール、ダビド・アラバの傑出した才能【西部の目】”. フットボールチャンネル (2018年1月27日). 2025年3月22日閲覧。
  20. ^ 謙司, 西部 (2018年4月6日). “グアルディオラの工夫が生んだ「偽サイドバック」を解き明かす - footballista | フットボリスタ”. www.footballista.jp. 2025年3月22日閲覧。
  21. ^ アーセナルファンと明かしたアラバ、将来的なリーガ&プレミア移籍に興味か サンケイスポーツ (2019年3月2日)
  22. ^ ダヴィド・アラバ - National-Football-Teams.com

外部リンク




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