秀明編の登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 17:36 UTC 版)
八角秀明(はっかく ひであき) 八角博士の息子で陸軍大尉。“S”に瀕死の重傷を受けたところを狂四郎達に救われる。 優れた人格者で、恩人である狂四郎のために一肌脱ぐ。娘のみずほを溺愛している。 M型遺伝子理論を提唱した父に反発し、ゲノム優生保護法反対運動に身を投じるが、その象徴とされていた青年、亜田ジュークがM型遺伝子理論の通り殺人事件を起こしたため、ゲノム支持に転向する。 妻のさくらを溺愛し、喜んでその尻に敷かれているが、実は単純に尻に敷かれているのではなく、マインドコントロールをかけられていた。最後までさくらを愛し信じようとしたが、"S"と単独で闘うようさくらに命令され、斬殺される。 八角さくら(はっかく さくら) 秀明の妻で陸軍中佐。“S”討伐プロジェクトの責任者。 結婚前は「花園さくら」の名前で女優をしていた。ハーバード大学哲学科心理学専攻のエリート学士でもある。 父親のM型遺伝子理論のとおりにおきた殺人事件により落ち込んでいる秀明を慰め、後に結婚。しかし実はマインドコントロールのプロフェッショナルとして、ゲノム党発足直後から一般人に紛れる陰の党員として、暗殺、煽動、破壊工作などの諜報活動を行うエージェントであり、秀明との結婚も、東京ドーム殺人事件の唯一の生き残りである自身が、疑いをもたれずにゲノムに復党するための手段に過ぎなかった。 26年前、亜田ジュークに強い暗示催眠をかけ、鷲山一郎と八角良江を殺害させ東京ドーム殺人事件を引き起こした真犯人。 夫である秀明には多少の独占欲程度の感情しか持ち合わせておらず、実際には住友大佐と愛人関係にある。その住友との間の娘であるみずほの事は溺愛しており、危険を顧みず軍を飛び出したみずほを心配し、過剰にうろたえる母親としての反応を見せる。 みずほを"S"に始末させた後、秀明に東京ドーム殺人事件の真相を明かそうとする途中で、狂四郎によって投げられた刀が頭部を貫通し死を遂げた。 八角みずほ(はっかく みずほ) 秀明とさくらの娘で陸軍中尉。容姿は実母であるさくら似だが、父である秀明からの愛情を受けて心優しい娘に育った。ただし胸が薄いため狂四郎の好みからは外れている。 父を心配する余り、軍を飛び出して父を助ける。さくらが秀明にマインドコントロールをかけていることに幼い頃から気付いており、さくらのことを魔女と言っていたが、さくらに対する愛情も捨てきれずにいた。 さくらに対して秀明をかばい家族愛を説くが、それを秀明のみずほに対するマインドコントロールだとしか思えないさくらによって命令された"S"に斬殺され、悲惨な最期を遂げる。 住友(すみとも ) 陸軍大佐でさくらの愛人。さくら曰く、みずほの実の父親。 “S” 右手が鋭利な刃物になっている戦闘用デザインヒューマン。自分より強い相手と戦うことで自らを進化させ、加速度的に強くなる。農場や巡査を襲って殺戮を繰り返す謎の存在。その外見と、英語を話す事から、イギリスが日本への破壊工作活動のために投入したと推測された。データを取られている可能性があるために最新鋭の兵器で片を付けることができないと言われ、八角秀明率いる日本刀武装の兵が討伐に投入された。だが狂四郎からは、あからさまにイギリスの工作員と名乗るような外見と行動に、疑惑を抱かれる。 実はオアシス農場に農業用デザインヒューマンを投入するため、収容された人間を一掃することを目的としたゲノムの手先であり、狂四郎に対して日本語の敬語で語りかける。最後には、狂四郎によって右手を持たれ自らの刃で一刀両断され、焼かれて死を遂げる。 亜田ジューク(あだ ジューク) 2004年にM型遺伝子異常レベルA(国家反逆病)に第1号認定された。当時は17歳の男性。 父親は衝動的な連続殺人を起こし、死刑になっている。3歳から15歳までを施設で過ごし、その後は職を転々としていたが、いたって平凡な若者だった。しかし、たまたま行った病院で受けた遺伝子検査により、M型遺伝子異常レベルA=将来必ず犯罪を犯す異常者というレッテルを貼られてしまう。 ゲノム党は亜田を強制入院させようとするが、M型遺伝子理論に反対する勢力により、反対運動の象徴として保護されていた。しかし、亜田ジュークを守る名目で、東京ドームでチャリティコンサートが行われた際に八角さくらの催眠暗示にかかり、ゲノム優生保護法に反対する野党・民々党の鷲山一郎代表と八角清高の妻・良江を殺害(東京ドーム殺人事件)。殺害現場は控え室だったが、ステージ上の巨大スクリーンにその姿が映し出され、集まっていた多くの観客達に目撃されることになる。この事件がきっかけで、世論は一気にM型遺伝子理論支持に傾き、ゲノム党が政権を握るきっかけになった。
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