生誕から日本留学時代までとは? わかりやすく解説

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生誕から日本留学時代まで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 10:15 UTC 版)

魯迅」の記事における「生誕から日本留学時代まで」の解説

1881年誕生。幼い時は裕福な家庭だったが父の死原因で家が没落学問尊ぶ伝統残している家の長男18歳南京にあった理系学校入学4年間を過ごす。その間厳復訳した『天演論』などを読み新し思想ふれる。1902年国費留学生として日本留学した医学専攻したが、同時に西洋文学哲学にも心惹かれた。ニーチェダーウィンのみならずゴーゴリチェーホフアンドレーエフによるなどロシア小説読み、後の生涯決定的な影響与えたヴェルヌ科学小説月界旅行』、『地底旅行』の翻訳をする。1904年仙台医学専門学校最初中国人留学生として入学し学校側も彼を無試験かつ学費免除厚遇した。特に解剖学の藤野厳九郎教授丁寧に指導した。しかし、彼は学業半ば退学してしまう。当時医学校では講義用の幻灯機日露戦争1904年から1905年に関する時事的幻灯画を見せていた。このとき、母国人々屈辱的な姿を映し出したニュース幻灯写真見て小説家最終的な自分職業として選択した。その幻灯写真には中国人ロシアスパイとしてまさに打ち首されようとしている映像映し出されていた。そして屈辱を全く感じことなく好奇心満ちた表情でその出来事をただ眺めているだけの一団中国人の姿があった。のちに、はじめての小説集である『吶喊』(1923年)の「自序」にこの事件について以下のように書いたあのことがあって以来、私は、医学などは肝要でない、と考えようになった。愚弱な国民は、たとえ体格がよく、どんなに頑強であってもせいぜいくだらぬ見せしめ材料と、その見物人なるだけだ。病気したり死んだりする人間がたとい多かろうと、そんなことは不幸とまではいえぬのだ。むしろわれわれの最初に果たすべき任務は、かれらの精神改造することだ。そして、精神改造に役立つものといえば、当時の私の考えでは、むろん文芸第一だった。そこで文芸運動をおこす気になった。(竹内好訳『阿Q正伝狂人日記』(1955年岩波文庫魯迅幻灯見た建物仙台医専六号教室」は、1904年建設され移築された後、2021年現在実在している。「魯迅階段教室」には魯迅藤野先生写真掲げられている。魯迅は「中央のブロック、前から3列目の真ん中あたりにいつも座っていた」とされ、江沢民総書記着席した東北大学構内には東北大学資料館があり、魯迅記念展示室がある(但し、阿部兼也と竹内好によればガラス絵描かれスライド詳細に描かれることが考えにくいことを理由フィクションである可能性があると指摘されている。更に、発見されガラス絵幻灯スライドには、スパイ行為により死刑執行された様子を映すものはなかった。一方で申彦俊によるインタビューよると、映画館ニュース映画により銃殺され場面見たことになっているまた、博文館発行の『日露戦争実記』[1905年12月13日号、最終号]では、「満州軍露探処刑」の写真があり、実際に旧日本軍によるロシアスパイ対す斬首刑執行がされている。) その後、この時とばかり東京雑誌の出版事業始め教訓的な内容散文文語体書いた。それは中国人ダーウィンの進化論英雄出現求めニーチェ哲学啓蒙する狙いであった。これらの散文は、後に『墳』と名付けられ散文集に収められた。また、周作人編集した2巻からなる域外小説集』のために3編の外国小説アンドレエフの2編とガーシンの1編)を翻訳した。しかし『域外小説集』の売れ行き伸びず、各巻20冊ほどだったという。文学出版事業失敗落胆した彼は、1909年帰国した7年間の日本留学の間、日本人親友一人もできなかった。辛うじてある教師(『藤野先生』)を尊敬したけだった帰国後も、民族国家大原則にかかわる問題生じた際には、必ず中国側立ったと孫利川述べている。 神奈川県鎌倉市にある円覚寺塔頭佛日庵」には、1933年昭和8年)に魯迅より寄贈されたというハクモクレンタイサンボクの木がある。

※この「生誕から日本留学時代まで」の解説は、「魯迅」の解説の一部です。
「生誕から日本留学時代まで」を含む「魯迅」の記事については、「魯迅」の概要を参照ください。

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