特徴ある車輌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 05:55 UTC 版)
「国鉄C62形蒸気機関車」の記事における「特徴ある車輌」の解説
C62 1 製造当初はテンダーの形状がC59形と同じだった(量産に合わせて、後に現在の形状に変更)。 C62 2 除煙板(デフレクター)に『つばめマーク』付き。『スワローエンゼル』という愛称で呼ばれていた。ただし、宮原機関区時代の同機は調子がよいとはいえず、実際は「つばめ」を牽く機会は比較的少なかった。キャブの裾が他機と比べて約10cmほど短い。これは当初満鉄型ストーカーをテンダー側に装備していた影響によるものである。 現在も走行可能な状態で保存されている実車としても著名である。 C62 5 広島第二機関区所属時代、前照灯が銀色・砲弾型のシールドビーム1灯に交換されていた。1965年の糸崎機関区転出後、従来型の前照灯に戻された。 C62 7 ボイラ側面にある砂撒き管が片側1本ずつ外部に露出している変形機。 C62 8・9・10・37 1957年(昭和32年)に大宮工場(現・大宮総合車両センター)で列車番号表示板が試験的に取り付けられた。本採用にはならなかったが表示板受けは後年まで残った。また、C62 9は仙台機関区所属時代に前照灯をシールドビーム2灯としており、同時期に東北本線で活躍していたD62形にも通じる特異な外見となっていた。 C62 12 除煙板に『つばめマーク』が付けられたという伝説がある車両。ただし、映像などは見つかっておらず文字どおり幻のマーク。外部リンクを参照のこと。 C62 17 1954年12月に東海道本線木曽川橋梁にて129km/hの狭軌蒸気機関車最高速度を達成。 C62 18 C62 2と同じく、除煙板に『つばめマーク』を付けていた。C62 18のツバメはC62 2のツバメに比べて頭部を下げた位置で取り付けられており、『下がりツバメ』と称してC62 2と区別された。梅小路蒸気機関区に転出の際にこのマークは外され、以後は一般的なスタイルに戻った。 C62 23 平機関区に所属していたころに回転式火の粉止めの装備が検討され、煙突が短縮された。また本機は1965年から1967年にかけて平機関区に所属していたC62形12両の中では一番調子が良く、特急「ゆうづる」牽引に最も多く充てられた。1967年9月30日に運転された本形式による最後の定期特急列車、上り「ゆうづる」(6レ)の牽引も担当した。 C62 25 お召し列車先導列車用特別整備車(1956年11月2日下り「つばめ」牽引運転・お召し本務機C59 108号)。東海道本線のお召し列車としては最後の蒸気機関車牽引となった。 C62 26 名古屋機関区当時に浜松工場で運転台通風装置を試験的に取り付け。ボイラが運転台直近に迫るため室内が暑いことから環境改善を狙って機関士席足下に通気口を取り付けた。しかし外気とともにシンダも一緒に吸い込むことからあまり役に立たなかった。 C62 27 1967年頃、第1先輪がスポーク車輪に振り替えられていた(C59形のものかどうかは不明)。北海道に渡ったC62形の中では一番早く廃車された。 C62 29 特別整備機関車(ステンレス装飾など)・『宮原のエース』の愛称で知られ、宮原機関区所属時はC62 35とともに「最も調子の良いC62」と評価されていた。 C62 30 お召し列車先導列車用特別整備車(1953年2月28日上り「はと」牽引運転・お召し本務機C59 185号)。 C62 35 先輪にC59形のものと思われる水かき付きスポーク車輪を装備していた。C62 48と違い第1・第2先輪の両方がスポーク車輪となっていた。宮原機関区所属時はC62 29とともに同区所属機で「最も調子の良いC62」と評価されている。 C62 38 増炭覆いをテンダー側板と一体化した変形機。 C62 40 C59形で実験的取り付けられた消煙装置が取り付けられた。 C62 42 1953年2月に試作集煙装置取り付け、1956年11月北海道の小樽築港機関区へ転出の際に撤去。 C62 48 第2先輪にC59形の廃車発生品と思われる水かき付きスポーク車輪を装備していた。同機もC62 23と同様、特急「ゆうづる」牽引の機会が多かった。また、平機関区の本形式の中でもC62 23と並んで最好調機と言われた。 松本零士作『銀河鉄道999』に登場する「999号」の牽引車のプレートナンバーの当該が同機であるが、残念ながら実車は用途廃止後に解体されている。ただし、プレートナンバーは現存し、松本零士が所有している。
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