江戸遊学とは? わかりやすく解説

江戸遊学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 05:55 UTC 版)

坂本龍馬」の記事における「江戸遊学」の解説

武術小栗流目録得た嘉永6年1853年)、龍馬剣術修行のための1年間江戸自費遊学を藩に願い出て許された。出立に際して龍馬は父・八平から『修業中心大意』を授けられ溝淵広之丞とともに土佐出立した4月頃に江戸到着し築地中屋敷(または鍛冶橋土佐藩上屋敷)に寄宿し北辰一刀流桶町千葉道場現・東京都中央区)の門人となる。道場主の千葉定吉北辰一刀流創始者千葉周作の弟で、その道場は「小千葉」として知られており、道場には定吉のほかに長男重太郎と3人の娘(そのうち一人龍馬婚約者と言われるさな子)がいた。小千葉道場千葉周作の「玄武館」(大千葉)と同じ場所に存在したが、身分制度厳しかったために上級武士玄武館所属下級武士は小千葉道場所属とはっきり分かれており、ともに稽古をすることもなかった。のちに小千葉道場町に建てられ道場移転するが、そこでも館名がないのはこのためである。ただし、『汗血千里駒』では坂本龍馬千葉周作門人としており、嘉永6年当時町には千葉定吉道場建てられていなかったことから、二度目遊学時に桶町千葉道場門下になったのではという説もある。兵学窪田清音門下生である若山勿堂から山鹿流習得している。 龍馬が小千葉道場剣術修行始めた直後6月3日ペリー提督率いアメリカ海軍艦隊浦賀沖に来航した黒船来航)。自費遊学龍馬臨時招集され品川土佐藩下屋敷守備任務就いた龍馬家族宛てた当時の手紙では「戦になった異国人の首を打ち取って帰国しますと書き送っている。 同年12月剣術修行傍ら龍馬当代軍学家・思想家である佐久間象山私塾入学した。そこでは砲術漢学蘭学などの学問教授されていた。もっとも、象山翌年4月吉田松陰米国軍密航事件関係したとして投獄されてしまい、龍馬象山師事した期間はごく短いものだった安政元年1854年6月23日龍馬15か月江戸修行終えて土佐へ帰国した在郷中、龍馬中伝目録に当たる「小栗流兵法十二箇条二十五箇条」 を取得し日根野道場師範代務めたまた、ジョン万次郎聴取した際に『漂巽紀略』を編んだ絵師河田小龍宅を訪れて国際情勢について学び河田から海運重要性について説かれ大い感銘し、のちの同志となる近藤長次郎長岡謙吉らを紹介されている。また、この時期に徳弘孝の下で砲術オランダ語学んでいる。 安政2年1855年12月4日、父・八平他界し坂本家家督は兄・権平安政3年1856年2月継承した同年7月龍馬再度江戸剣術修行申請して8月に藩から1年間修業許され9月江戸到着し大石弥太郎龍馬親戚土佐勤王党結成した武市半平太とともに築地土佐藩邸中屋敷寄宿した。二度目の江戸遊学では桶町千葉道場とともに玄武館でも一時期修行している。 安政4年1857年)に藩に一年修行延長願い出て許された。同年8月盗み働き切腹沙汰となった従兄弟同士にあたり、のちに日本ハリストス正教会最初日本人司祭になる山本琢磨を逃がす。安政5年1858年1月師匠千葉定吉から「北辰一刀流長刀兵法目録」を授けられる北辰一刀流免許皆伝と言われることもあるが、発見現存している目録は「北辰一刀流長刀兵法目録」を与えられたものである一般にいう剣術ではなく薙刀術であり、北辰一刀流「初目録」である。ただ、千葉道場塾頭務めたことや、「免許皆伝伝授された」など様々な同時代の人物証言もあるなど、優れた剣術家であった証拠残っている。同年9月土佐へ帰国した

※この「江戸遊学」の解説は、「坂本龍馬」の解説の一部です。
「江戸遊学」を含む「坂本龍馬」の記事については、「坂本龍馬」の概要を参照ください。

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