殺人・殺人未遂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 09:57 UTC 版)
「犯罪に関する都市伝説」の記事における「殺人・殺人未遂」の解説
凶悪な脱獄囚 若いカップルが深夜に人気のない山道でドライブをしていると、カーステレオのラジオから凶悪で危険な囚人が今走っている場所のすぐ近くにある刑務所から脱獄したと臨時ニュースが流れる。怯えながらもドライブを続けていると、車のエンジンの調子がおかしくなり車が動かなくなる、男の方が「助けを呼んでくる」と一人で山道を行こうとするが、脱獄囚に怯えた女はそれを止める。最終的に「きちんとロックして車の中にいれば安全だ」と男が言い、それに納得した女は車の中で男の帰りを待つことになった。 女が車の中で男の帰りを待っていると、「ズリッ…」と時折、何かをこするような奇妙な音が聞こえる。女は恐怖に駆られたが男の言葉を思い出し、車の中で鳴り続ける奇妙な音を聞きながら、男の帰りを待つことにする。やがて、日が昇ると一台のパトカーが女のいる車の近くにやってくる。女が安堵するとパトカーから二人の警官が降りてきて、「まっすぐこっちに歩いてきてください。ただし、決して振り返って後ろを見てはいけません」と奇妙なことを女に向かって言う。女は警官の指示通り、車を降りて警官のいる方向へ歩いて行くが、やがて好奇心に負けて後ろを向いてしまう。そこには男の死体が道の脇にある木の枝に首に縄を掛けられ、吊るされていた。 一晩中聞こえていた音の正体は、殺された男の死体が風に揺れて、車の屋根を死体の足が擦っていたものだったのだ。 この「カップルがドライブ中にトラブルにあう。車外に出たほうが殺され、車内に留まったほうが助かる」という類型の都市伝説は1988年のドイツなど古くから採集されている。 後ろの男 女性が車を運転していると不審な車に後をつけられる。怖くなった彼女が速度を上げると不審車も速度を上げてくる。意を決した彼女が車を止め、後続車の運転手を問い詰めると、男性は言った。「あなたの車の後部座席に不審な人が乗っている。あなたは危ないところだったんだ!」。 イギリスの作家(兼政治家)ジェフリー・アーチャーの短編「高速道路の殺人鬼」がほぼ同じ構成となっている。 多くの派生系が存在し、すれ違う車や後ろの車にパッシングやクラクションを鳴らされることで主人公が気付く場合などがある。 似た話としてはガソリンスタンドで店員に強引に建物の中に連れ込まれ、主人公が怯えていると「後部座席の男は一体誰なんですか?」と尋ねられるものがある。 また、道行く人々がなぜか声を掛けようとしてくるので、車を停めると「車の上に人を乗せている」と言われる、といったものもある。 ベッドの下の男 ベッドの下に男が潜んでいる部屋から、とっさの機転で逃げ出す話。詳細は「ベッドの下の男」を参照 ルームメイトの死 ルームメイトが殺人鬼によって殺されたのを知らずに翌朝までその部屋で過ごす、というもの。詳細は「ルームメイトの死」を参照 ベビーシッターと2階の男 ある女性宛のイタズラ電話が次第に過激化していき、ついには殺人を仄めかすようになる。怖くなった女性が電話で警察に相談すると「次に掛かってきた時に逆探知をする。しっかり施錠をして誰も家に入れるな。家にいる限りは安心だ」と言う。女性が電話を切ると、すぐまた殺人予告の電話が掛かってきた。女性がその電話を切ると、今度は警察から先ほどとは打って変わって焦った口調の電話が。「早く家から出て!犯人はお宅の二階から電話を掛けています!」。 1970年代にアメリカで流行し、本来は「二階にいた子供が惨殺され、ベビーシッターが犯人だった」という結末が多かった。しかし、日本では電話を掛けてくるのがベビーシッターからストーカーに変わっている場合が多い。ルームメイトの死のエピソードが織り込まれた派生も存在する。 この都市伝説を題材とした映画が1974年の「暗闇にベルが鳴る」をはじめとし何作も存在する。詳細は「en:The babysitter and the man upstairs」を参照 偽の警察官 殺人事件の聞き込みに来る警官が真犯人であり、訪問を受けた目撃者がテレビニュースでそれを知る、というもの。詳細は「偽の警察官」を参照
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