明治後の再デビューとは? わかりやすく解説

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明治後の再デビュー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 08:48 UTC 版)

楊洲周延」の記事における「明治後の再デビュー」の解説

その後いつ頃かは不明だ東京に戻る。明治10年1877年)から明治13年1880年)には上野北大門町におり以降作画精励した当初武者絵や「征韓論之図」、「鹿児島城激戦之図」などといった西南戦争の絵を描いて評判を取る。明治10年代からは宮廷画を多く描いており、晩年にかけて大判3枚続の「皇后宮還幸御渡海図」、「皇子御降誕之図」、「今様振園の遊」などを残す。明治15年1882年)には橋本周延として第1回内国絵画共進会出品した作品褒状受けている。なお、明治15年には明治天皇及びその家族錦絵化することは禁止された。また、明治17年1884年)の第2回内国絵画共進会では「人物」、「景色」が銅章受けている。同年から明治24年には湯島天神町3丁目1に住んでいた。明治28年1895年)から明治30年1897年)にかけて、江戸っ子知らない江戸城の「御表」と「大奥」を3枚続の豪華版錦絵発行江戸城大奥風俗画明治開化期の婦人風俗画などを描き江戸浮世絵再来大変な人気博した代表作として「真美人」大判36図、「時代かがみ」、「大川渡し舟」などの他、「千代田大奥107、「千代田の御表」1153枚続、5続、6続もある)、「温故東之花」などの江戸時代には描くことができなかった徳川大奥幕府行事記録したシリーズ物貴重な作品として挙げられ、特に「千代田大奥」は当時ベストセラーとなった。なお「千代田大奥」には種本存在する永島四郎太田義雄『朝屋叢書 千代田城大奥 上下』(朝野新聞社、1892年)がそれで、「千代田大奥」の個々錦絵に付けられた画題と、『千代田城大奥』の項目が一致する明治30年第一回日本絵画協会共進会出品し三等褒状受けている。 また明治維新後は、「外国対等に付き合うには女性洋服を着なければならない」と公の場では華族新政府高官夫人令嬢華やかなロングドレス身に纏うようになった周延は、女性注目集めたこのニューファッション取上げ錦絵描いた。例として「チャリネ大曲御遊覧ノ図」や「倭錦春乃寿」、「女官洋服裁縫之図」などといった宮廷貴顕の図があげられ周延はこれらも多く描いている。これにより、周延明治期人気一番の美人画絵師となっている。ただしこの文明開化新時代浮世絵描かれ女性たちは、その髪型や着るものは新しデザインであっても、その容貌未だ江戸美人のままであった美人画以外にも子供絵歴史画、国周の流れをくむ役者絵挿絵などの作品があり、周延錦絵作品数錦絵820点、版本30種と多数上り数少ない優れた明治浮世絵師中においても屈指のであった周延生涯通して最も力を注いだのは宮廷官女大奥風俗を含む美人風俗であり、時代反映した優れた作品群があった。門人には楊斎延一吉川霊華鍋田玉英鈴木らがいた。 大正元年1912年9月29日胃がんにより死去享年75墓所高田藩中屋敷目の前に位置した下谷区無縁坂浄土宗講安寺であったが、後に豊島区雑司が谷雑司が谷霊園移された。戒名は覚了院直誉義誓居士明治最後浮世絵師称された。 死の2ヶ月後池袋本立寺に「神木隊戊辰戦争之碑」が建立された。その建設者名の冒頭本名である橋本直義と刻まれており、周延最後に成そうとしたのは先に亡くなった神木隊同士たちの慰霊だった事がわかる。

※この「明治後の再デビュー」の解説は、「楊洲周延」の解説の一部です。
「明治後の再デビュー」を含む「楊洲周延」の記事については、「楊洲周延」の概要を参照ください。

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