新羅との関係とは? わかりやすく解説

新羅との関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 15:19 UTC 版)

渤海 (国)」の記事における「新羅との関係」の解説

698年震国建国された際に新羅はかつての百済全土及び高句麗一部領有すると共に北進政策採用して渤海安定を脅かすようになった。またその渤海は唐と対立しており、唐の脅威抑え同時に新羅北進牽制するため新羅接近する政策採用した当初新羅藩屏称し新羅の五品の官職である大阿飡を授位されている。しかしその後渤海と唐の関係が好転する従い渤海新羅の関係は変質し大武芸時代になると高句麗故地回収目標となり両国関係緊張、それは721年新羅北辺長城築城したことに現れている。 渤海と唐が「登州の役」で対立した際、新羅は唐の出兵求め応じ渤海攻撃したが、悪天候阻まれ新羅軍は大損害を蒙っている。この出来事新羅北進政策抑制すると共に、唐と新羅対立政治的に解消させる効果をももたらした新羅はこの功績により唐から寧海大使地位与えられ、浿江以南高句麗故地統治正式に承認させることに成功したが、同時に渤海牽制する役割をも担うこととなり、渤海新羅厳然と対立することとなった新羅との対立という状況際し渤海日本通好することで新羅背後から牽制することを画策した。安史の乱際し渤海日本共同して新羅挟撃計画したが、これは藤原仲麻呂の乱により計画頓挫したことで、軍事的解決姿勢放棄し以降政治的解決模索するうになる新羅側から790年に一吉飡(7品)の伯を、812年に級飡(9品)の崇正を渤海派遣していることは、政治的な安定模索した結果であり、新羅道発展創出することになる。 この良好な関係も、大仁秀即位して渤海領土拡張目指すうになると、再び両国均衡崩壊することになる。826年には新羅憲徳王が浿江に300里の長城築城したことからも情勢変化読み取ることができる。 次に両国の関係が好転するのは10世紀契丹勃興という外的要因よる。渤海契丹対抗すべく新羅との和解を図る。しかし当時新羅国勢衰退し、既に後三国時代入っており、軍事的に渤海支援し契丹対抗する力は無くそればかりか渤海苦境乗じ浿江以北への侵攻行った新羅一面渤海同調するそぶりを見せ反面遼に使者送り方物を献じるという二面性外交展開した。遼が王都の忽汗城を包囲した際には、新羅渤海出兵し、更にこの軍功により耶律阿保機により褒賞受けている。 新羅渤海没交渉であり、史料上では全時代通じて新羅から渤海へ2回の使節派遣確認されるだけであるが、韓国では記録逸失したに過ぎないという主張もあるが、李成市は「そうした解釈余地ほとんどない」として以下の2つ理由挙げている 『新唐書』二二〇・東夷伝新羅『太平広記』四八一・新羅条の長人記事渤海 (国)#新羅人の渤海認識)は、8世紀から9世紀新羅渤海国付近政策新羅人渤海人対すイメージ象徴しており、渤海人対す異形イメージ新羅渤海国付近に強大な軍事施設である西北の浿江鎮典、東北関門設置したことから、新羅渤海頻繁な交渉推定することはできない渤海衰退期から新羅渤海国境付近靺鞨族が出没交易求めた歴史があり、886年渤海所属2つ部族新羅の北鎮に対して直接接触避けながら、文字記した木片持って通交申し出る事件があり、日常的な交渉があるならば、このような形式申し出有り得ず新羅渤海没交渉反映しており、敵対する新羅国境付近靺鞨族を管理統制することは渤海国家存立係る事案であり、濊族(後の靺鞨族)は古来より魚類毛皮を遥か中国内陸部まで、もたらす遠隔交易生業とする狩猟漁労の民であり、渤海対外交易は、これらを生業にする靺鞨族の交易国家的に編成したのであり、靺鞨族を包摂統合した渤海王新羅隣接する靺鞨族の他地域との交易管理統制することは政治的安定とって必須であり、従って、渤海滅亡後高麗と旧渤海人過剰な交渉が金の建国まで展開されるなど渤海衰退期からの新羅渤海国付近交渉活発化は、渤海衰退・滅亡によってもたらされ現象であることが推察される。 渤海存続期間全体俯瞰するに、渤海新羅両国対立歴史捉える事が可能である。

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