戦後の混乱と復興とは? わかりやすく解説

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戦後の混乱と復興

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:52 UTC 版)

日本の客車史」の記事における「戦後の混乱と復興」の解説

戦後1946年当時客車の総保有数は数字の上では戦前とほぼ同数であったが、実働可能な車両は総保有数の約7割にとどまる一方旅客輸送需要戦時中比べて極端に増大し、また進駐軍に状態のよい客車優先的に接収されるなどして(進駐軍用の多様な車両カテゴリーとしては軍務車臨時設けられた)、客車著しい不足を生じた。そこで、戦災受けた客車電車台車台枠・鋼体を再利用車体のみを新製、あるいは車体生かしつつ改造し旅客輸送の用に供することが考えられた。この手法により製造された車両戦災復旧車という。区別のため形式70番台番号付されていたことから便宜上70系客車とも呼ばれる詳細は「国鉄70系客車」を参照 第二次世界大戦後でもまだ国鉄保有客車数の約6割が木造客車であり、ローカル線普通列車では木造客車が当たり前の状況であったが、製造後最低でも20年から40年程度経過し全体老朽化進行しており、早期鋼製客車置き換えることが強く望まれるようになった。だが当時戦後の混乱期短期間のうちに鋼製客車大量に新製することはコスト的に困難とされた。また当時鉄道運営管轄していた進駐軍は、車両新造許可には消極であった。 これらの課題対策として、木造車の改造名目安価に鋼製客車製造する「鋼体化」と呼ばれる手法取り上げられた(戦前オハ31などの計画は「鋼製化」なので注意)。木造客車台枠台車連結器などを再利用し、鋼製車体のみを新製するもので、1949年から鋼体化改造着手することになった鋼体化改造場合客車製造費用従来半分程度抑えることができるとともに安全対策主眼とした既存車両改造名目のため、車両新造関わる制約受けず済んだ。 これらの鋼体化客車は他の制式鋼製客車などとの区別のために60番台形式付されており、便宜上60系客車呼ばれるようになった詳細は「国鉄60系客車」を参照 なおこれに伴い1955年度末までに、国鉄では旅客営業用の木造客車消滅した国鉄では1951年から急行列車への使用主体とした車両としてスハ43系客車製造された。オハ35系改良版として設計され在来形の客車比して居住性大幅に改善した画期的な客車であった投入当初急行列車などの優等列車使用された。 オハ60形1949年)で採用された完全切妻形車体連結面に後退角がない車体所謂食パン客車)を採用して客室有効面積が拡がり座席間隔多少広くなった他、製造上もコストダウンつながっている。 台車新形台車のTR47が採用された。これは、スハ42形客車採用されウイングばね式鋳鋼台車であるTR40の設計基本としつつ、乗り心地改善図ったのである優等客車は、戦前以来3軸ボギー台車とするのが常識とされていた。しかし冷房装置など追加伴って床下機器搭載スペースの不足が問題となりつつあったため、TR40での成果受けて見直しがなされ、新造される優等客車は3軸ボギー台車止めて通常の2軸ボギー式台車を使用することとされた。 三等客車接客設備43系では著し改善見られた。車内照明従来天井中央に1列であったが、43系では2列配置とした。座席は背ずりの下半分の詰め物厚くなるとともにスプリング軟らかくされ、座り心地良くなった。また、座席通路側には固定式の頭もたせが付けられた。なお私鉄における客車新製稀になったこの時代43系ベースとして造られたものとして南海サハ4801形客車がある。 詳細は「国鉄スハ43系客車」を参照 1953年には、1941年改正早くも行き詰まりをみせたため、客車全般について称号規程改正が行われ、形式変更が行われた。

※この「戦後の混乱と復興」の解説は、「日本の客車史」の解説の一部です。
「戦後の混乱と復興」を含む「日本の客車史」の記事については、「日本の客車史」の概要を参照ください。

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