南海サハ4801形客車とは? わかりやすく解説

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南海サハ4801形客車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/06 02:20 UTC 版)

南海サハ4801形客車(なんかいサハ4801がたきゃくしゃ)とは、かつて南海電気鉄道に在籍した客車である。


注釈

  1. ^ 国鉄では「大ミハ」(大阪鉄道管理局宮原客車区)のように鉄道管理局を示す漢字1文字と車両基地を示す電報略号の片仮名2文字で車両の所属先を表記する。
  2. ^ この電気暖房は戦前の南紀直通列車である黒潮号でも使用されていた伝統あるシステムであった。なお、戦前は鉄道省からの借り入れ客車で運行していたが、それらは電気機関車牽引の湘南列車用に直流1500Vを電源とする電気暖房装置が搭載されている車両が特に選ばれていた。
  3. ^ Y-16はメーカー名などのアルファベットの頭文字と心皿荷重を組み合わせた南海の社内呼称。本来サハ3801形←阪和電気鉄道(南海山手線)クタ800形←筑波鉄道ナハフ101形・ナロハ201形は日本車輌製造製であるため、この台車はN-16となるべきものであるが、いかなる事情からか「Y」を形式に冠している。公式には筑波鉄道ナロハ201形204→阪和電気鉄道クタ800形804→南海サハ3801形3804からの流用とされ、その車籍も継承したが、実際には3804は本形式竣工後の1952年夏に橋本で台車を装着したまま留置されていた姿が撮影されており、本形式には部品が一切流用されていないことになる。本形式に転用されたY-16台車は、同型の筑波鉄道ナロハ201形202→阪和電気鉄道クタ800形803→南海サハ3801形3803のものが端梁部を改造の上で転用されたという。
  4. ^ 紀勢本線内で台車に故障が発生した場合に、同じ南海からの乗り入れ車であるキハ5501形・キハ5551形と同じ部品を使用していれば、修理が容易に実施可能になるとの理由による。
  5. ^ 実際には社線内の需要の関係でクハ2801形が別途連結されるケースが多く、ほとんどの場合本車を合わせて3M2T編成で運行された。モハ2001形が全廃された1970年以降は、牽引を担当する電動車が150馬力級のモーターを搭載するモハ1551形に変更され、当初はダイヤ維持のために全電動車による4M1T編成で、後には運用上の都合からダイヤを変更しサハ1901形1両を含む3M2T編成で運行された。また、住ノ江検車区への回送の際には原則的にモユニ1041形が牽引していた。
  6. ^ ただし和歌山市経由難波行を併結しない新宮発(後に名古屋発)天王寺行としての夜行普通列車の運行は続けられた。
  7. ^ 1973年貴志川線を除く南海の鉄道線全線で1500Vへの昇圧が行われるため、本車を牽引できる電車の全廃が決まったこと、さらに難波駅の大改造工事が既に予定されており、その際に機回し線が撤去されることから客車運用が不可能になることがその要因であった。
  8. ^ 南海線への乗り入れ廃止後も和歌山市駅発新宮駅行きの夜行列車は国鉄客車使用で引き続き存続し、和歌山駅で国鉄阪和線天王寺駅発の列車に併結して運行していた。それは天王寺駅 - 新宮駅間の夜行列車が12系に置き換えられる1984年(昭和59年)2月のダイヤ改正まで続けられた。

出典

  1. ^ 竹田辰男『阪和電気鉄道史』鉄道資料保存会、1989年、116頁。ISBN 978-4885400612 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 藤井信夫「南海電気鉄道 南紀直通夜行列車の変遷」『鉄道ピクトリアル』No. 985私鉄の夜行列車、電気車研究会、2021年5月、pp. 66 - 77、ISBN 978-4-89980-168-9 
  3. ^ a b c d e f g h i j k 編集部「南海〜国鉄 南紀直通列車の足跡」『鉄道ピクトリアル』No. 985私鉄の夜行列車、電気車研究会、2021年5月、pp. 35 - 40、ISBN 978-4-89980-168-9 
  4. ^ 『日本国有鉄道監修時刻表』第401号、日本交通公社、1959年7月、336頁。 
  5. ^ 『日本国有鉄道監修時刻表』第427号、日本交通公社、1961年9月、106及び374頁。 
  6. ^ a b 『国鉄監修 交通公社の時刻表』第477号、日本交通公社、1965年11月、143及び507頁。 
  7. ^ 『京阪神からの旅行に便利な交通公社の時刻表』第124号、日本交通公社関西支社、1966年4月、44 - 49頁。 
  8. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』第539号、日本交通公社、1971年1月、108及び365頁。 


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