性格と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 03:19 UTC 版)
小説と映画第1作目『ランボー』では、ランボーは心的外傷後ストレス障害に苦しみ社会に適応できない悲劇の元兵士として描かれた。ベトナム戦争時に拷問を受けたことが示されている。「普段は無口・無表情で愛想もないが、怒りに火がつくと暴れ出す」というキャラクター像は既に確立されている。 映画第2作目『ランボー/怒りの脱出』とその小説版では、戦場から遠ざかっていたが仲間を助けるために再び武装して戦った。映画シリーズのヒットもあり(特に『怒りの脱出』の大ヒットが契機となり)、ランボーの名は世界中に認知された。ランボーは戦術や軍事作戦、暴力行為におけるヒロイズムの元祖となり、ランボーは頑強で勇敢なヒーローの代名詞となった。しかし、ランボーは同時に、好戦的で無謀な人を比喩する際の軽蔑的な代名詞としても用いられるようになった。「Going Rambo!」(訳:「ランボーのように、無茶苦茶に暴れてやるぞ!」)という英語表現は、そのような様を示すときにしばしば用いられる。 ベトナムでは指揮官だったサミュエル・トラウトマン大佐はランボーの唯一の友人と言える人物であり、戦争による痛みや迫害を理解し、同時に彼が戦いの中に生きる生粋の軍人であることも熟知していたため、彼を説得できる数少ない人物だった。『怒りの脱出』劇中で自分を回収に来たはずの味方のヘリコプターが置き去りにして去った時も、ランボーはそこにトラウトマンの悪意があるとは考えておらず、後にソ連軍の軍事顧問団のポドフスキーから傍受された無線通信の会話を聞かされて、トラウトマンではなくマードックの思惑で見捨てられたと察した。 軍歴から強靭な肉体を持ち、ベトナム戦争時の経験から密林でのサバイバルのエキスパートであり、ゲリラ戦術、格闘術にも精通している。黒髪に茶色い目、身長はシルヴェスター・スタローンと同じ180cmである。 戦闘スキルでは拳銃やアサルトライフル、重機関銃や携帯対戦車砲などあらゆる銃火器の扱いに秀でており、『怒りの脱出』でもランボーの経歴書に目を通したマードックから「軽火器のプロ」と言われている。また、狙撃の技術も持ち合わせており、映画第3作目『ランボー3/怒りのアフガン』のカットされた場面では遭遇した敵部隊を狙撃で仕留めている(この時はトラウトマンが観測手を務めた)。この他、銃器と違って消音機の類を用いるまでも無く「音のしない飛び道具」である弓矢の扱いにも長け、通常の矢で敵兵を正確に射抜くのみならず、爆薬付きの特殊な矢じりを付けた矢を放つことで非装甲の軍用車両(ジープやトラック)や攻撃ヘリコプターも撃破できる。 先述の強靭な肉体に見合うだけの腕っ節の強さを持ち、素手でも十分な戦闘力を有しているが、ナイフを用いた戦闘にも精通している。愛用のサバイバルナイフは敵兵を刺殺する他、有刺鉄線の切断や地雷原の突破にも用いている。このナイフをランボーはとても大事にしており、『怒りのアフガン』では親しくなった少年兵にお守りを譲るものの、ナイフは触らせることを許すだけであった。また、このナイフには戦場を生き残るための付属品もあり、『ランボー』では治療用の針と糸を使って傷口を縫合し、『怒りの脱出』ではジャングルを移動時に方位磁石を使っていた。その一方で、『怒りの脱出』でベトナム人民陸軍に捕まった時はこのナイフを奪われ、ポドフスキーによって刃先を炙られた上で、彼の部下のユーシンに左目の近くに焼き傷を負わされ、さらにはランボーが救おうとしたアメリカ軍捕虜の眼に突き入れそうになるが、仲間を傷つけられるのを耐えられないランボーが落ちたと判断したポドフスキーによって突き入れられるのは中止された。しかし最終的にランボーはマードックへの復讐を目的とした脱出を図った際にこのナイフを取り返している。なお、映画第4作目『ランボー/最後の戦場』では自らの手でナイフを爆散させ所持してはいないものの、後に自作したマチェットを戦闘時に使用していた。 生身の戦闘以外では、戦車やその他の軍用車両を運転できるほか、ヘリコプターやボートの操縦も可能。『怒りのアフガン』ではソ連製のヘリや戦車の操縦もこなした。
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