山陽新幹線全通後の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 21:10 UTC 版)
「なは (列車)」の記事における「山陽新幹線全通後の展開」の解説
1975年(昭和50年)3月10日:山陽新幹線の博多駅までの開業に伴うダイヤ改正により、以下のとおりとなる。「なは」は従来の昼行特急の大阪 - 博多間は山陽新幹線代替となって博多 - 西鹿児島間に短縮するが愛称名が同区間の「有明」1往復に振り替えられたので「なは」の愛称名は客車寝台特急列車「あかつき」1往復を電車化した新大阪 - 西鹿児島間1往復に移行する。京阪神対鹿児島本線寝台列車=「明星」となっている中で名称上1往復存続する形となるが同年7月から沖縄海洋博の開催による配慮が理由である。 「明星」は従来「あかつき」・「きりしま」・「月光」として運行された西鹿児島・熊本発着列車を統合。(ただし、「月光」の岡山 - 西鹿児島間1往復は新大阪 - 岡山間延長)改正前は電車のみの愛称だったが、電車3往復、客車4往復の計7往復になる。うち、1往復(下り6号・上り3号)のみ特急「かもめ」の廃止および急行「天草」の経路変更を補う形で走行線区のうち黒崎 - 原田間に関しては筑豊本線経由となり、博多駅は通らないダイヤとなった。 また、もう1往復(下り4号・上り5号)は季節列車で、全車指定席(座席車)として運転された(下記)。 電車使用の西鹿児島発着列車1往復(下り1号・上り7号)と博多発着列車1往復(下り7号・上り1号)では急行「屋久島」と夜行急行「つくし」廃止に伴う座席利用者への配慮のために一部寝台を座席状態にしたまま普通座席指定席として運行するが、どちらかと言えば作業員不足による合理化の見方が大きい。 この改正から、関西 - 熊本・西鹿児島間の寝台特急列車からA寝台連結列車と食堂車営業列車が事実上なくなる。 「月光」の岡山 - 博多間1往復と「屋久島」を廃止。 「天草」は愛称名を名古屋 - 熊本間急行の「阿蘇(あそ)」へ変更の上で運行区間を博多経由の新大阪 - 熊本間に短縮し、同じ関西 - 九州間夜行急行「くにさき」・「雲仙・西海」とともに14系客車を使用。全車座席指定となり改正前に連結されていた寝台車と自由席がなくなったが、周遊券利用者からの苦情と利用者減少等で同年12月から全列車に自由席が設けられる。 「桜島」の東京 - 新大阪間を廃止。新大阪 - 西鹿児島間は14系座席客車を使用した特急「明星」に格上げ。ただし、前述のとおり季節特急列車としての運行であった。 1978年(昭和53年)10月2日:このときのダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。「明星」の京都発着電車1往復廃止に伴い「なは」の運行区間が京都 - 西鹿児島間に延長。 「明星」は博多・熊本発着列車各1往復、西鹿児島発着を2往復の4往復体制となり、14系座席客車の季節列車も廃止される。 「あかつき」との併結運用を廃止。これにより24系使用の熊本発着列車1往復は単独運転の季節列車となり、14系使用の筑豊本線経由1往復に関しては「明星」は廃止して佐世保発着「あかつき」に振り替えられる。 「明星」と「なは」にイラストマークが導入。利用者減少のために「阿蘇」と「くにさき」の併結運行開始。 1980年(昭和55年)10月1日:このときのダイヤ改正に伴い以下のように変更する。京都発着「なは」を廃止し、「明星」の新大阪発着の列車1往復を「なは」に変更。「なは」としては初めて下り列車で博多駅を通過する。 「明星」の熊本発着季節列車を西鹿児島に延長したために「明星」の熊本発着列車が事実上消滅する。 「阿蘇・くにさき」が廃止。「雲仙・西海」も廃止したので関西 - 九州間夜行急行が全廃する。 1982年(昭和57年)11月15日 ダイヤ改正に伴い、以下のように変更される。「明星」の博多発着列車と「なは」廃止。西鹿児島発着の24系客車列車1往復が電車化して「なは」に改称したために「明星」は西鹿児島発着列車1往復のみとなる。これにより電車列車=「なは」、客車列車=「明星」となり、ダイヤ変更で下り「なは」の博多駅の客扱いが再開される。なお、「なは」の編成は12両から10両に削減される。 「金星」は名古屋 - 博多間の定期電車寝台特急列車としては廃止。なお、臨時列車として名古屋 - 西鹿児島間を14系座席客車により運転する特急列車「金星」は存続し、こちらはそれまでは50番台の号数がついていたものが号数なしになった。 1984年(昭和59年)2月1日:ダイヤ改正に伴い、以下のように変更される。「なは」の使用車両を寝台客車24系客車に車種変更。 「明星」と「あかつき」の併結運行を5年5か月振りに再開。 九州内で「明星」と「なは」にヘッドマークが導入される。 1986年(昭和61年)11月1日:このときのダイヤ改正により、京阪神から鹿児島本線方面へ向かう列車群については以下のように変更する。「なは」の受け持ちを向日町運転所(現・京都総合運転所)から鹿児島運転所(基本編成)・熊本運転所(付属編成)へ変更。 「明星」が20系客車による臨時列車に格下げ。定期列車としては「なは」のみとなる。
※この「山陽新幹線全通後の展開」の解説は、「なは (列車)」の解説の一部です。
「山陽新幹線全通後の展開」を含む「なは (列車)」の記事については、「なは (列車)」の概要を参照ください。
- 山陽新幹線全通後の展開のページへのリンク