型式 MCX20型 (2000年 - 2004年)
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「トヨタ・プロナード」の記事における「型式 MCX20型 (2000年 - 2004年)」の解説
2000年4月7日に販売を開始した。開発テーマは「上質のゆとり」であり、車両コンセプトは「Brand-new Luxury & Spacious Sedan」(既存の国産ラージには無い商品性を持つ新時代の、高級且つスペーシャスなセダン)である。月販売目標は1,000台(当時)とされていた。また、ボディーカラーは「スーパーホワイトパールマイカ」「シルバーメタリック」「グリーンマイカ」の3色である。CMコピーは「こんなトヨタなら、乗ってもいい。」 大型の3.0L V6・1MZ-FE型エンジンにFF車の特性を生かした広い室内空間や、大きなトランクスペースが特徴である。 北米市場をメインに作られていた車種であったため、座席自体の大きさは、日本市場における一般的なセダン車よりもやや大きい設計になっている。また、全体的な車格はクラウンやカムリよりも大きく(室内長などを含む)、3代目セルシオに近いサイズである。このことからもトヨタのセダン型車種としては、製造・販売が終了した現在においてもなお、最大級の広さと大きさを誇る。 しかし、同クラスのクラウンという圧倒的な人気車種の存在や、当時の販売店であるビスタ店には既に、アリストやクレスタなどの人気車種もあったため、明確なターゲットを打ち出せず結果的に不人気のまま、輸入販売は終了する。 この後の2005年12月には、同じFFの3ナンバーサルーンの火付け役のディアマンテが販売が終了し、翌年1月にはプロナードより車格が格下の3代目ウィンダムが販売終了になるなど、日本国内でのセダン車(特にFFラージクラスセダン)の人気の陰りによる販売低迷が、販売終了の最も大きな要因といえる。 このプロナード(北米名称のアバロンも共通)は、3ナンバーセダン型の乗用車としては非常に特徴的な、前席3人掛けコラムシフト式の乗車定員6名のベンチシート車のグレード設定があった。グレード名は「3.0 L」。 グレードはベーシックモデルとなる「3.0」、ディスチャージヘッドランプ、サンルーフ、本革シート、クルーズコントロール、スカイフックTEMSなどを装備した上級モデルにあたる「3.0 G」、そしてベンチシートの「3.0 L」の計3種類がある。 販売当時、先進装備でもあったDVDナビゲーションが全グレードに標準装備されていた。これはプロナードが北米からの輸入車であり、メーカーオプションを多種多様に設定できないためであったが、逆にこれはまだ純正カーナビゲーション自体が追加オプションによる設定が主流であった日本車市場において、当時の国産他車(トヨタ車以外も含む)と比べても同車がハイスペックな装備を持つ結果となった。 日本仕様前期型の生産は2000年2月~で「GH-MCX20」、2000年8月以降生産分は平成12年基準排出ガス25%低減レベルエンジン搭載車に変更となり「TA-MCX20」となる。 日本仕様は、2002年9月2日にマイナーチェンジを実施した。フロントバンパー、フォグランプ、フロントグリルや後部テールデザインを変更し、ディスチャージヘッドランプや雨滴感知式ワイパー、木目調+本革巻きステアリングホイール、同フロアシフトレバーノブなどの標準装備化を施した。また、日本仕様モデルに限り、車名ロゴ入りのスカッフプレートなども標準装備された。しかし、マイナーチェンジ後は「3.0G」グレードでもサンルーフ(同社ではムーンルーフと表記)の設定が無くなった。 内装色にも若干の変更が加えられ、前期は淡い黄色に近い明るめのアイボリー色、後期はグレーに近い暗めのアイボリー色となっている(設定はフォーンに変更)。 ボディーカラーは前期の「グリーン」から「ダークブルーマイカ」(「3.0」のみの設定)へと変更された。後期のボディーカラーも3色。 また、前期の「3.0 L」は「3.0 G」グレードと同様の本皮シート表皮が標準装備となっていたが、後期の「3.0 L」は通常の「3.0」グレードと同様のファブリック表皮に変更されたため、結果的に前期の同型よりもダウングレードしているという珍しい特徴もある。 後期では、それまで全グレードで標準装備となっていたTV付きDVDナビゲーションを非装備の「3.0 Mパッケージ」という受注生産専用グレードが存在した。 2003年11月を以って輸入と生産を終了。 2004年4月1日を以ってビスタ店がネッツ店へ統合されたのに伴い、その前日を以ってヴェロッサと共に販売が終了した。新車登録台数の累計は7620台。 日本仕様後期型の生産期間は2002年7月~2003年11月の1年5ヶ月間のみ。 なお、2代目である本モデルに関しては、日本国内においてアバロン(AVALON)の名では販売されていない。そのため日本国内で2代目のアバロン(AVALON)が存在する場合、北米仕様車の輸入もしくは日本仕様であるプロナード(PRONARD)のエンブレム類を北米仕様であるアバロン(AVALON)に交換したものとなる。 日本トヨタでは本モデルを最後に、アバロンの販売を終了しているが、北米トヨタでは2005年に3代目モデルへと移行(フルモデルチェンジ)し、引き続き同社のフラッグシップモデルとして製造・販売がされている。詳しくはアバロンの3代目の項を参照。
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