単純ヘルペスウイルス
単純ヘルペスウイルス (たんじゅんへるぺすういるす)
単純ヘルペスウイルス [herpes simplex virus]
単純ヘルペスウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/09 00:30 UTC 版)
単純ヘルペスウイルス(たんじゅんヘルペスウイルス、Herpes simplex virus)とはウイルスの一つ[1]。
- ^ a b 川口寧「単純ヘルペスウイルス(HSV)」『ウイルス』第60巻第2号、2010年、187-196頁、doi:10.2222/jsv.60.187。
- ^ O'Connor MB and Phelan MJ. Rheumatol Int. 2011 Jan 18. [Epub ahead of print]
- 1 単純ヘルペスウイルスとは
- 2 単純ヘルペスウイルスの概要
- 3 種類
- 4 治療
単純ヘルペスウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 02:58 UTC 版)
「腫瘍溶解性ウイルス」の記事における「単純ヘルペスウイルス」の解説
詳細は「腫瘍溶解性ヘルペスウイルス(英語版)」を参照 単純ヘルペスウイルス(HSV)は研究が進んでおり遺伝子加工が容易でヒト正常細胞には比較的無害(稀に単純疱疹を生じる)で危険性が低く癌細胞選択的な攻撃特性を有する最初のウイルスであると思われた。1型単純ヘルペスウイルス(HSV-1)の変異体1716はICP34.5遺伝子を欠き、分化し細胞分裂しなくなった細胞内では自己複製できないが、癌細胞に感染して効果的に細胞融解をもたらすもので、癌のウイルス療法に適したものであった。in vivo で癌細胞株を広範囲に検討した結果、HSV1716(英語版)ウイルスが腫瘍を縮小(英語版)させ、生存期間を延長することが明らかとなった。 1996年、欧州でHSV1716を用いた治験が初めて実施承認された。1997年から2003年まで、毒性や副作用に関する情報が乏しいまま、HSV1716株は膠芽腫(悪性度の高い脳腫瘍)患者の腫瘍内部に注入され、患者の一部は長期生存した。 その他にHSV1716の安全性を検討する臨床試験が悪性黒色腫ならびに頭頸部扁平上皮癌を対象に実施された。HSV1716の外殻を改変したウイルス株がいくつかの癌の治療に応用され、様々な遺伝子を癌細胞に導入できる様になってから、遺伝子に化学療法剤を結合して無害なプロドラッグとして細胞内に侵入させてから内部で切り離して毒性を発現させたり、放射性ヨウ素でタグ付けされた蛋白質を細胞内に濃縮させ、その放射線で癌細胞を破壊するといった手法が開発された。 他のHSV系の腫瘍溶解性ウイルスも開発が進み、臨床試験が実施されるようになった。最も注目すべきものは進行悪性黒色腫に対する極めて重要な第III相臨床試験を終了させたOncoVex GM-CSF(英語版)であろう。この試験の主要評価項目は生存期間の延長であり、2013年3月に世界で初めて[要出典]ウイルス療法剤として統計学的に高度な有意差を以って示された。アメリカ食品医薬品局(FDA)は 2015年10月27日、皮膚およびリンパ節のメラノーマ病変の治療に対し、初めての腫瘍溶解性ウイルス製剤talimogene laherparepvec(略称:T-VEC、商品名IMLYGIC)を承認した。
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「単純ヘルペスウイルス」の例文・使い方・用例・文例
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