塩基対とは? わかりやすく解説

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えんき‐つい【塩基対】

読み方:えんきつい

核酸塩基の2個が特異的に対合するもの。水素結合により、アデニンチミンまたはウラシルグアニンシトシンとで形成される


塩基対

英訳・(英)同義/類義語:bp, base pair

二本鎖DNA中の、A/T、G/C塩基組み合わせDNA長さを表す単位としても使われる

塩基対

【英】: Base Pair, BP
DNA二本鎖の間は、塩基塩基が頭をつきあわせアデニン(A)チミン(T)グアニン(G)シトシン(C)というように決まったになって水素結合により、対合している。この組を塩基対という。

RNAではアデニン(A)ウラシル(U)グアニン(G)シトシン(C)対合する。
DNA二本鎖の間は、塩基塩基が頭をつきあわせアデニン(A)チミン(T)グアニン(G)シトシン(C)というように決まったになって水素結合により、対合している。この組を塩基対という。

RNAではアデニン(A)ウラシル(U)グアニン(G)シトシン(C)対合する。
塩基対
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デオキシリボ核酸

リボ核酸

アデニン

チミン

グアニン

シトシン

塩基

ウラシル


塩基対

【仮名】えんきつい
原文base pair

二重dna隙間セット存在する窒素含有し2つ塩基ペア可能な塩基組み合わせ特定のもの(例、アデニンチミングアニンシトシン)だけに限られ、このことが正確なdna複製可能にしている;量で表される場合(例、8塩基対、または8bp)、ヌクレオチド配列の中の塩基対の実際の数を意味する

塩基対

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 05:56 UTC 版)

グアニン-シトシン対
アデニン-チミン対

塩基対(えんきつい、: base pair、bp)とは、デオキシリボ核酸の2本のポリヌクレオチド分子が、アデニン (A) とチミン (T)(もしくはウラシル (U))、グアニン (G) とシトシン (C) という決まった組を作り、水素結合で繋がったもの。この組み合わせはジェームズ・ワトソンフランシス・クリックが発見したもので、「ワトソン・クリック型塩基対」「天然型塩基対」と言う。DNA や RNA の場合、ワトソン・クリック型塩基対が形成しさらに隣り合う塩基対の間に疎水性相互作用がはたらくことが、二重らせん構造が安定化する駆動力となっている。

これに対して、DNAが三重鎖を作るときなどには「フーグスティーン型塩基対」という別のパターンの塩基対も現れる。テロメア配列が持つ四重鎖構造、G-カルテットもフーグスティーン型の構造をとっている。さらに人工的に合成したATGC以外の塩基を使って、特別な塩基対を作り出すことも可能である。

インターカレーションとは、平面状の部位を持つ有機分子(インターカレーター)が、2個の塩基対の間にその平面部位を挿入する現象を指す。臭化エチジウムはインターカレーターの代表例である。

単位

塩基対 (bp) は遺伝子やDNA断片の大きさを表す単位のようにも使われ、「ヒトゲノムのサイズは 3 Gbp(ギガベースペア、30億塩基対)」「大腸菌ゲノムのサイズは 4.8 Mbp(メガベースペア、480万塩基対)」という言い方をする。デオキシリボヌクレオチドの平均分子量はおよそ 327 であり、脱水重合で 1塩基対あたり水 2分子が抜けることなどを考慮すると、塩基対の大きさに 616 をかけることでおおよその分子量が求められる[1]。現実のDNA分子では、GC含量や化学修飾などさらに複雑な要因が関与するため、脱水重合すら考慮せず、およそ 660 と見なして計算する場合も非常に多い。非常に大まかな換算でよければ、 1 Gbp のDNA 1分子がおよそ 1pgに相当する。

参考文献


塩基対

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/03 04:53 UTC 版)

核酸の二次構造」の記事における「塩基対」の解説

.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{text-align:left;background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;text-align:center}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{text-align:center}} (上)AT塩基対の2つ分子間水結合、(下)GC塩基対の3つの分子間水結合 詳細は「塩基対」を参照 相補的なDNA鎖またはRNA鎖間において、水素結合連結され2つヌクレオチドは塩基対と呼ばれるDNAにおける標準的なワトソン・クリック型塩基対では、アデニン(A)チミン(T)グアニン(G)シトシン(C)が塩基対を形成するRNAでは、チミンウラシル(U)置き換えられている。ゆらぎ(wobble)塩基対やフーグスティーン型塩基対といった代替的水素結合パターンも(特にRNAでは)生じ、複雑で機能的な三次構造形成されるタンパク質翻訳においてmRNA上のコドンtRNAアンチコドンによって認識される機構が塩基対形成であることは重要である。一部DNARNA結合酵素特定の塩基対のパターン認識し遺伝子上の特定の調節領域同定する水素結合は、上述した塩基対形成規則根底にある化学的機構である。水素結合供与体と受容体適切な幾何学的対応によって、「正しい」対のみが安定形成されるようになっているGC含量が高いDNAGC含量が低いDNAよりも安定であるが、一般に信じられているのとは異なり水素結合DNA安定化には大きく寄与せず、安定化は主にスタッキング相互作用よるものである。 大きな核酸塩基アデニングアニンプリン塩基小さな核酸塩基シトシンチミン(そしてウラシル)はピリミジン塩基呼ばれるプリンピリミジンとだけ相補的となる。ピリミジン-ピリミジン対は水素結合形成するには分子離れすぎているためエネルギー的に不利であり、プリン-プリン対は分子が近すぎるため反発が起こる。他の可能性としてはGT塩基対とAC塩基対があるが、これらは水素結合供与体と受容体パターン対応していないためミスマッチとなる。2つ水素結合形成されるGUゆらぎ塩基対は、RNAではかなり多く生じている。

※この「塩基対」の解説は、「核酸の二次構造」の解説の一部です。
「塩基対」を含む「核酸の二次構造」の記事については、「核酸の二次構造」の概要を参照ください。

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