共産党中央からの離反とは? わかりやすく解説

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共産党中央からの離反

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 04:37 UTC 版)

全日本学生自治会総連合の歴史」の記事における「共産党中央からの離反」の解説

1958年1月日共東大細胞機関誌マルクス・レーニン主義』に山口一理による論文一〇革命の道と我々の道―国際共産主義運動歴史的教訓」が掲載された。これは日本共産党国際共産主義運動総括しようとしたもので、学生党員大きな影響与え中央への批判再燃引き金となった山口論文は、日共32年テーゼ第二次大戦階級性無理解であったこと、2・1ゼネストにおいて階級闘争課題逸らしたことを指摘した上で日共民族民主革命論をロシア革命解釈にまでさかのぼって系統的に乗り越えようしたものであり、スターリン批判踏まえスターリンレーニン理論食い違い指摘するという内容であった。これに影響されて、東大細胞中央の戦略対す批判採択し党内での理論闘争強化することを宣言した山口論文は、約1年後には学生党員グループの「コペルニクス的転回」をもたらす直接的な契機となる。 中央との対立決定的なものとなり、勤務評定反対闘争勤評反対闘争)のさなかに行われた第11回大会は後の学生運動における各セクト生み出す発端となった大会前日5月27日反戦学生同盟発展的組織として社会主義学生同盟社学同)が結成された。「層としての学生運動論」に立脚し学生運動先駆的役割実現するべく学生のみの階層的団体として結成されたもので、社学同の綱領日共新綱領とは対立する内容であった。これは日共中央の民主主義革命明確に否定し社会主義革命志向するものであった5月27日から31日にかけての大会で幅広イズム反帝民族民主統一戦線論と日本独占ブルジョワジー打倒論が対立となって日共中央忠実なものと批判的な者とが激突した森田中執資質巡り教育大・黒田、神戸大石井早大高野らの代議員議長席に詰め寄り執行部もみ合いとなる場面もあり、地方から来た代議員たちは何のための争いであるのかさっぱりわかりかね、単なる派閥争い判断せざるを得ない状況存在した大会批判派制し中央支持する者は「右翼反対派」として斥けられた。終了後代議員グループ会議において党中央へ不信任突きつけられ、一時トロツキスト派の学生と党本部員との物理的衝突発生6・1事件)した。党中央学生への自己批判求め全学連側は党常任暴力は党な民主主義妨げるものであり、党は「正し指導性を発揮せよ」との旨の上申書を提出し中央批判、これを受けて日共中央7月7日学生党員大量処分下した。この第11回大会確認されたのが「学生運動先駆性論」であり、これは学生運動プロレタリアート解放運動の成否不可分一体と規定し、かつ「前衛不在」という状況の中で、学生が自ら捨て石となって先駆的展開する闘争起爆剤となって人民闘い方向を示すというものであった1958年9月4日第12回臨時全国大会開かれ、「右翼反対派」の理論的実践的破綻指弾し、「資本主義世界体制危機」が迫っていること、「勤評反対闘争反動との決戦焦点」であることを確認し、ここに「反日共」全学連確立した香山、島、山口門松暁鐘富岡倍雄、佐久間元をはじめとして次々除名され党員たちは組織的に党から決別し12月13日共産主義者同盟共産同ブント)を結成した共産同当初弱小組織であったが、次第日共に不満を持つ全国学生結集し一時大阪府学連兵庫県学連を除くすべて学連日共離れブント全学連与した 彼らは革共同黒田寛一などのトロツキズム思想の影響を受けながら日共中央から「別党コース」に転じた者たちであった。特に黒田思想梅本克己主体性論を受け継いだ面があり、これは共産党への信頼が完全に揺らぎ全学連各個人の主体性問われる中で学生らに受け入れられていった一方で革共同は、共産同自分たちの理論剽窃したとして非難した12月13日開かれた第13回臨時全国大会で革共同台頭し委員長には塩川喜信選出された。この時革共同メンバー同時に共産同にも加入していた(加入戦術)。この大会報告革共同理論強く押し出されていた。 1959年1月1日、「日本共産党危機学生運動」と題する全学連意見書発表された。これは、共産党公認指導部日和見主義ブルジョワ民主主義官僚主義支配されてしまったと規定し批判したものであった

※この「共産党中央からの離反」の解説は、「全日本学生自治会総連合の歴史」の解説の一部です。
「共産党中央からの離反」を含む「全日本学生自治会総連合の歴史」の記事については、「全日本学生自治会総連合の歴史」の概要を参照ください。

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