梅本克己
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梅本 克己(うめもと かつみ、1912年3月26日 - 1974年1月14日[1])は、日本の哲学者。
人物
神奈川県生まれ。東京帝国大学(現 東京大学)倫理学科卒。1942年、旧制水戸高等学校(現 茨城大学)教授[1]。
戦後マルクス主義者となり、主体性論争で主体的唯物論を展開する。1947年『展望』2月号に「人間的自由の限界」、10月号に「唯物論と人間」を発表し、1948年『世界』7月号で松村一人が「哲学における修正主義」で批判して論争が始まった。1954年立命館大学教授となるが、病気で退職。以後、哲学研究と著述に専念し、在野のマルクス主義研究家となった[1]。
内務官僚を経て政治家となった後藤田正晴は、旧制水戸高・東大時代の学友[2]。
著書
- 『唯物史観と道徳』(三一書房) 1949
- 『人間論 実践論・矛盾論の研究序説』(理論社) 1953
- 『哲学入門 物の考えかた』(三一書房、対話式入門講座) 1954
- 『過渡期の意識』(現代思潮社) 1959
- 『唯物論と主体性』(現代思潮社) 1961
- 『現代思想入門』(三一新書) 1963
- 『マルクス主義における思想と科学』(三一書房) 1964
- 『革命の思想とその実験』(三一書房) 1966
- 『唯物史観と現代』(岩波新書) 1967
- 『唯物論入門』(清水弘文堂書房) 1969
- 『唯物史観と経済学』(現代の理論社) 1971
- 『過渡期の意識過去』(現代思潮社) 1975
- 「梅本克己著作集」全10巻(三一書房)
- 『梅本克己スケッチ集』(梅本千代子) 1993.1
- 『梅本克己短歌抄』(梅本千代子) 1993.1
共著
脚注
- ^ a b c “梅本克己(うめもと かつみ)とは”. コトバンク. 2019年12月25日閲覧。
- ^ 後藤田正晴 (1996-6-24). 情と理 - 後藤田正晴回顧録<上>. 講談社. p. 31
参考文献
- 『新潮日本人名辞典』
固有名詞の分類
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