ヴァイマール時代とは? わかりやすく解説

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ヴァイマール時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 08:31 UTC 版)

フランツ・リスト」の記事における「ヴァイマール時代」の解説

以前から、リストヴァイマール宮廷の間には緩やかな関係があってリスト客演楽長地位にあったが、1848年からは、常任ヴァイマール宮廷楽長就任したカロリーネ助言もあって、リストヴァイマール作曲専念した以後機会があればコンサートピアノを弾くことはそれなりにあったし小さなサロンではよく弾いたが、これを機にリストヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしてのキャリア終え指揮活動作曲専念するようになったリストが最も多産活発な音楽活動行ったのが、ヴァイマール時代である。 リストはこの地で、多数自作含めて当時先進的な音楽多く演奏初演したが、地方の一小都市過ぎず、また保守的だったヴァイマール市民最後までリスト受け入れられなかった。実際リスト指揮するコンサートガラガラだったという。ヴァイマール宮廷オーケストラ規模貧弱で、オーケストラ団員リスト在任40名を越えたことは1度もなく、1851年段階ではオーケストラ団員35名、合唱団29名、バレエ団員7名という少なさで、その給料低さもひどいものだったリストヨアヒムコンサートマスターとして招聘したり、オーケストラ団員増員するなど改革努力したが、保守的だったヨアヒム結局リスト先進性受け入れることができずコンサートマスター辞任するなどトラブル絶えず、結果は実らなかった。 それにもかかわらずリストはこの地でワーグナー歌劇タンホイザー』のヴァイマール初演 (1849年2月中旬)、歌劇さまよえるオランダ人』のヴァイマール初演歌劇ローエングリン』の世界初演 (1850年8月28日)、シューマン劇音楽マンフレッド』の世界初演 (1852年)、歌劇ゲノヴェーヴァ』(1855年)、ベルリオーズ歌劇『ベンヴェヌート・チェルリーニ』、劇的交響曲ロメオとジュリエット』、マイアベーアヴェルディ歌劇など多く大規模作品演奏している。 特に『ローエングリン』の世界初演エポック・メイキング的な演奏会であり、その初演は、『タンホイザー』のヴァイマール初演の時ほどの成功勝ち取ることはできなかったにしても、これ以降ヴァイマール当時最先端音楽中心目されるようになった一方でリストはこれ以外にも保守的な歌劇多く指揮した他、客演指揮者による歌劇演奏多く行われたため、ヴァイマールでは歌劇演奏は非常に活発だったまた、当時最新音楽演奏されたこともあって、新し音楽敏感な音楽家ヴァイマール詣でをするようになった一方リストカロリーネ愛人関係にあることは保守派攻撃口実与え不利な材料として作用したカロリーネ市民から快く思われておらず、街中市民から侮蔑言葉浴びせられることもあった。離婚問題絡んだ政治的な策謀からまってカロリーネ社交パーティーにも宮廷官吏寄り付かないようになっていた。 1958年には、弟子のペーター・コルネ―リウスによる歌劇バグダッド理髪師英語版)』で聴衆から激しブーイングを受ける事件起こり、これが原因翌年には音楽長の職を辞すことにした。カール・アレクザンダー大公友人でもあるリスト翻意するように説得試みたが、リスト意思固く復職することはなかった。辞職翻意しなかった理由は複雑であまり明瞭ではないが、やはり侯爵夫人との結婚問題大きな要因であったことは否定したいようである。 離婚問題打開するため、カロリーネ現夫との結婚無効求め同時にリストとの結婚ローマ法王ピウス9世許可してもらうためローマ1人で出かけていった。それが1860年5月のことである。その後しばらくリストヴァイマールアルテンブルク荘で1人自由な生活を送っていたが、結局カロリーネ追いかけリスト翌年8月17日ヴァイマールを後にした。途中ベルリンパリ経由し10月21日ローマ到着以降ローマ定住するようになったリストローマ行った理由は、資料によって説明がばらついていてはっきりしないローマ行ったカロリーネ追いかけ行ったという説明もあれば、1859年リストドイツ会ったホーエンローエ (Hohenlohe) 枢機卿リスト教会音楽改革計画賛同し、後にリスト宛てローマから手紙書いてリストローマ定住希望したからだと書くものもある。

※この「ヴァイマール時代」の解説は、「フランツ・リスト」の解説の一部です。
「ヴァイマール時代」を含む「フランツ・リスト」の記事については、「フランツ・リスト」の概要を参照ください。

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