ローマとウルビーノとは? わかりやすく解説

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ローマとウルビーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 17:43 UTC 版)

フェデリコ・バロッチ」の記事における「ローマとウルビーノ」の解説

フェデリコローマで4年過ごした後、故郷ウルビーノ戻ったウルビーノでの最初芸術作品聖餐式の同信会(Confraternity of the Holy Sacrament)のために制作された『聖マーガレット』(St. Margaret)である。彼はローマ教皇ピウス4世によってローマ招待されローマバチカンベルヴェデーレ宮殿英語版)の装飾手伝い、『聖母子』と数人聖人およびフレスコによる天井画受胎告知』を描いた。 この2回目滞在の間、バロッチはバチカン装飾完成させる間に腸を患った彼の成功嫉妬したライバルサラダに毒を盛ったではないか疑ったバロッチは、病気末期であることを恐れて1563年ローマ去った4年後、彼は聖母祈り捧げたのちに部分的に病状治まり回復したという。バロッチはこれ以降40年近く生産性維持したが、しばしば健康不良訴えた。バロッチは同時代の人々からやや不機嫌心気症苦しんでいると説明されているが、その絵画明るく目にも鮮やかである。彼は遠方から主要な祭壇画仕事を受け続けたが、ローマに戻ることはなく、主に故郷の街でウルビーノ公フランチェスコ・マリーア2世・デッラ・ローヴェレ後援受けて活動したウルビーノドゥカーレ宮殿はバロッチのいくつかの絵画背景に見ることができ、マニエリスム名残思われる強引な遠近法レンダリングされている。 バロッシは名声影響力中心であるローマから離れている間、自身スタイル革新続けた。彼はある時点で、コレッジョ色チョークないしパステル用いた素描見たことがあったかしれないが、バロッチのパステルによる習作は現在まで生き残っている技法の最も初期の例である。パステル油彩による素描(彼が開拓した別の技法)において、バロッチの柔らかい白光レンダリング空気感のようなものを呼び起こすこのような習作はバロッチが祭壇画完成させるために用いた複雑なプロセス一部であり、最終的な完成にいたる整理され一連のステップ制作速さ成功確かなものとした。モデル使った身ぶり構図人物の習作をはじめ、粘土像を使った照明遠近法色彩、自然など、バロッチは無数のスケッチ行った今日、バロッチによる2,000上の素描現存しており、キャンバスカルトン下絵)の細部はこうした準備によって制作された。良い例としてウフィツィ美術館所蔵されている有名な民衆聖母イタリア語版)』(Madonna del Popolo)を挙げることができる。初期スケッチから頭部色彩研究最終的なフルサイズカルトンまで、制作のための数多く素描現存しているこの作品は、色彩活力の渦であり、多種多様な人物ポーズ遠近法、自然のディテール色彩照明大気効果によって可能となっている。この面倒なプロセスにもかかわらず、バロッチの非凡な才能情熱的解放され筆運び保ち精神的な照明は、顔、手、服の布地、空を横切る宝石キャンバスの上ちりばめられているかのようである。 バロッチが対抗宗教改革支持したことは、彼の長く実りあるキャリア形成した1566年までに、バロッチはフランシスコ会から派生したカプチン・フランシスコ修道会加わった。彼は精神的な領域日常人々の生活再接続ようとした神愛オラトリオ会英語版)の聖フィリッポ・ネリ影響受けた可能性がある。サンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ教会英語版)の富の蓄積についてやや相反する価値観持っていたネリは、大きく信仰心篤い祭壇画を描くことができた傑出した芸術家のバロッチに2つの作品聖母の訪問』(1583年-1586年)と『聖母の奉献』(1593年-1594年)を委託した。彼はローマ教皇グレゴリウス13世時代に再びローマ訪れて作品制作しネリ聖母と聖エリザベトたがいに挨拶交わしている前者絵画によって法悦達したと言われている。 ウルビーノで、彼はペルージャのサン・ロレンツォ・メトロポリターナ大聖堂英語版)のために『十字架降下』を描いた。また3度目ローマ滞在中にキエザ・デッラ・ミネルヴァ教会のために『最後の晩餐』を描いた

※この「ローマとウルビーノ」の解説は、「フェデリコ・バロッチ」の解説の一部です。
「ローマとウルビーノ」を含む「フェデリコ・バロッチ」の記事については、「フェデリコ・バロッチ」の概要を参照ください。

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