ローマとビザンティンのドームとは? わかりやすく解説

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ローマとビザンティンのドーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 14:44 UTC 版)

ドーム」の記事における「ローマとビザンティンのドーム」の解説

ローマ人は、木、石、煉瓦陶器コンクリートなどを使ってドーム建造したローマで最も有名で最大ドームパンテオンで、元々は神殿として建てられた。2世紀建造され分厚い円形の壁または円形建物 (rotunda) の上鉄筋のないコンクリートドーム載っている。ドーム頂上部分には丸い開口部があり、これを眼窓 (oculus) と呼ぶ。眼窓には採光換気役割がある。眼窓までの高さと建物内側直径は同じで、43.3mである。千年以上、世界最大ドームだった。 ローマ人ドーム縦に半分切ったような半円ドーム採用し、非宗教的(後には教会)なバシリカ壁がんエクセドラ使った後期古代にはエクセドラアプス発展しロマネスク建築ビザンティン建築それぞれ独自に発展していった。 住宅建築におけるローマドーム最初の例は、ネロ紀元54年-68年)のドムス・アウレア黄金宮)である。同時代の資料によれば食堂天井木製ドームになっていて、天井から香水状に吹くようになっていたという。ネロ死後、この宮殿敷地すぐさま公共建物使われ公共浴場コロッセオ建てられた。 キリスト教以前ローマ時代ドーム建築は、浴場別荘宮殿、墓がほとんどだった。パンテオン神殿としての性格具えていたが、アグリッパ浴場一部として建てられたものだった西ローマ帝国末期キリスト教信仰隆盛をむかえ、ドーム宗教建築象徴となり、東ローマ帝国現世的建築ドーム使われ続けようになった通路が直角に交わるところにドーム構築することが多くなっていったドーム四角空間土台として直接載らないため、角の部分テクニック必要だった当初角に迫り出し構造アーチ構造使い、これを入隅迫持 (squinch) と呼ぶ。円形ドーム底面四角形土台隙間部分別の球面で覆う穹隅 (pendentive) が発明され入隅迫持技法置き換えていった。アヤソフィア穹隅使った初期有名な建築物である。穹隅は、ビザンティンルネサンスバロック建築でよく使われた。 穹隅ドーム自体と同じ球面構成する「単純ドーム」は滅多に見られないアヤソフィアのような複合ドーム」の方が一般的で、穹隅ドームよりも大きな球面一部だが、その球面中心ドーム中心よりも低い位置にある。 アヤソフィア537年完成したとき世界最大教会で、1520年セビリア大聖堂完成するまで、世界一の座を守り続けた最大中央のドームは幅が31.24m、床面からの頂上の高さが55.6mで、幅はパンテオンより4分の1狭いが、高さは4分の1高い。パンテオンとは異なり頂上眼窓はなく、ドーム基部環状に窓が並んでいる。さらに中央ドーム両側同じよう半円ドームがある。 帝国領土勢力失っていくと、ビザンティン建築でのドーム徐々に小型化ていった十字型交わった建物の上ドームをかける内接十字型設計中期以降建物多く用いられるようになった穹窿胴 (tholobate) と呼ばれる窓のある円形の壁の上ドーム載せる形が標準となっていく。穹隅穹窿胴、ドーム組合せによる建築ルネサンス期まで続いた

※この「ローマとビザンティンのドーム」の解説は、「ドーム」の解説の一部です。
「ローマとビザンティンのドーム」を含む「ドーム」の記事については、「ドーム」の概要を参照ください。

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