ミッドガルド:機械天使
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 16:41 UTC 版)
「アルシャードトライデント」の記事における「ミッドガルド:機械天使」の解説
総論 機械神デウス・エクス・マキナの使徒として作られた存在であり、古代神の使徒であるヴァルキリーと同じような存在である。ミッドガルドの小ラグナロクの後に機械神デウス・エクス・マキナは人類の前から姿を消したが、それと同時に機械天使たちも放置されてしまった。 機械神に従うということ以外に存在意義をもてない天使たちは、「真帝国が世界を征服すれば機械神が再臨する」という予言を成就させるべく歴史の裏から帝国に様々な干渉を行ってきた。 大ラグナロク発生後は、現在のデウス・エクス・マキナに代わって新たな機械神となることを宣言したメタトロンにほとんどの機械天使たちが服従している。これはメタトロンが現在のデウス・エクス・マキナが持つ「機械神としての権能」の多くを奪い取っており、機械天使たちは機械神に従うものとプログラムされているためでもある。 ウリエル 「天使がくれた世界滅亡」にて「神の光」計画の進行リーダーを務めていた機械天使。男女どちらともつかない中世的な外見をしている。人間社会で活動するときはマクシミリアン枢機卿の副官に化けていた。 「神の光」計画は機械神の意思の代行であるという強い信念をもっていたが、ミハエルは信仰者の視点からウリエルを「自らの欲望を神の言葉と聞き間違えている」と否定した。 ガブリエル 機械天使の中での幹部的存在である「七大天使」の一体。告知天使。女性の外見をしている。 「天使がくれた世界滅亡」の終盤、シルダたちがウリエルを倒し直後に現れ、ミッドガルドが大ラグナロクの渦中に巻き込まれたことを告知した。 「神の光」計画に対しては中立を貫いていて、ただ傍観していた。メタトロン誕生後は、彼に疑念を感じてその軍門に下らず、「魔女が望んだ世界滅亡」の冒頭にてシルダたちをメタトロンの攻撃から守って死亡した。この時にシルダたちを脱出させるための空間転移ゲートを開いているが、4人は別々の場所に飛ばされてしまった。 遺骸はシルダと共にヴァナヘイムに漂着し、そこで保管されている。 メタトロン 真帝国の神話で天使たちの王として伝えられていた謎多き天使。「神の光」計画が潰えた後に突如降臨し、多くの天使たちを支配下においた。帝都グラズヘイムの真帝国臣民の前にも現れ人々の救済を約束し、彼らを勇気付けたが、ほとんどの人類はメタトロンの真の目的を知らない。 『トライデント』におけるメタトロンの正体は崩御した真帝国皇帝グスタフ・ヨーゼフ2世の霊魂である。グスタフ帝は大ラグナロクが到来しても機械神デウス・エクス・マキナが救世を行わないことに絶望しており、昇天と同時に自らが新しい機械神となることを決意。「神の光」計画の失敗で世界を救うことを諦めていた天使たちの多くはそれに同調した。メタトロンの肉体は機能停止状態だった機械神のボディを乗っ取って使っており、それゆえに機械神デウス・エクス・マキナが持つ権能の多くを奪い取っており、神に等しい力を得ている。メタトロンが乗っ取った機械神のボディはミッドガルドの神話時代の小ラグナロクで下半身が引きちぎられている。「魔女が望んだ世界消失」でメタトロンの降臨を目撃したミハエルはその姿を「巨大ロボットの残骸」と呼んでいた。なお、デウス・エクス・マキナ本来の自我はメタトロンとは別に存在しており、アバターを作り出してメタトロンに対抗していた。 メタトロンは機械神が作り出したわけでないこの宇宙は失敗作であると認識しており、今ある宇宙を一度虚無に返してから、自らの手で新しい宇宙を作り直そうと目論んでいる。そこにはもはや人類は存在せず、機械神の教えとそれを信じる機械的な生命体のみが存在する「完全な世界」である。つまりメタトロンは人類の視点からすれば世界を救う存在ではなく、滅ぼす存在である。しかしメタトロンは人類よりもはるかに巨視的な視点にたっているため、彼は彼なりに世界を愛している。 大ラグナロクという世界滅亡=再生システムは、アスガルドに至ったクエスターによって世界が新生されることを目的としているが、旧世界の残滓を新世界に持ち込むことを否定するメタトロンはそれを好んでいない。アスガルドによる宇宙再生を拒むという目的は奈落勢力と同一であり、それゆえにメタトロンは奈落やその眷属を自らの力として受け入れていた(これには、奈落の使徒たるグナーデの存在も関わっている。後述)。「爆誕! ゴッドウォリアーズ!!」では、ヒュペリオン神の宮沢一族への復讐に力を貸し、自らのアバターを作り出してアビスマルトリニティの素材の一つとしている。メタトロンの配下となった機械天使たちもまた奈落天使として生まれ変わった。 とはいえ、奈落勢力とは根本で相容れず、最終的には一大決戦を目論んでおり、共闘は一時的なものに過ぎないはずであった。しかし、秘匿していた自らの所在地を見破られ、その実体であるグラスヘイムの積層都市に住む全臣民をマナに還元し、さらにグスタフ・ヨーゼフ2世としてのプログラムも破棄してまで、己に比肩する力をもって大ラグナロクを完遂せんとする茉莉やミハエルらの前に立ちはだかったものの遂に屈し、その機能を停止し、輝く塵となって消え去った。その瞬間、茉莉は機械神を創造し、その核となった「原初のアルフ」の姿を見る。さらに太祖ユグノスからグスタフ・ヨーゼフ2世に至る歴代真帝国皇帝、歴代の聖母、人造救世主やその候補者ら、機械神と一体化していた者たちの魂が、その残骸から昇華していった。
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