フィアの機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/10/10 14:39 UTC 版)
フィアは人の姿の時にも、立方体の形の物(ルービックキューブなど)を媒介として、すべてで32個の機構(ただし、最初からいくつかの機構は使えなくなっていたようだ)を顕現させることができる。使用の際は使う形態の名前をいうと、自分の似姿としての立方体が変形する。フィアは機構から延びる小さな立方体の角どうしを接合してひも状にしたもの(作中では「立方鎖」と表現されている)で機構を操っている。 それぞれの形態には名前があり、「二十六番機構・貫式閉鎖態《鋼鉄の処女 ("Iron Maiden")》」のように、はじめにその機構の番号、次に〜式〜態で概要、最後に二重山かっこで名称が表わされる。 作中に登場したフィアの機構を機構番号順にここにまとめる。 三番機構・断式落下態《ギロチン ("Guillotine")》 いわゆるギロチンの、刃の部分のみ。対ピーヴィーの初戦にて初出。 四番機構・揺式振子態《永訣刻する処刑鎌 ("The pendulum")》 外壁に埋没した部分を中心にし、そこから先端に巨大な鎌を具えた長い鎖を伸ばす。エルシー戦で初出。その後の免罪符機構挿入で使用できなくなった。 五番機構・刺式佇立態《ヴラド・ツェペシュの杭 ("A skewer loved by Vlad Tepes")》 大きな杭。フィアは投擲武器として使っている。ヴラド・ツェペシュはドラキュラのモデルとなった人物。 七番機構・棘式座位態《ドイツ式審問椅子 ("An Interrogation Chair")》 座面と背もたれに鋭い棘のついた椅子。5巻で初出。 八番機構・砕式円環態《フランク王国の車輪刑 ("Breaking by wheel at Francs")》 進行ルートに在るものを砕きながら進む車輪。対ピーヴィーの初戦で初出、その後も何度か使用している。 九番機構・捕式回転態《異端審問車輪 ("An inquisitional wheel")》 拘束具の付いた水車のような車輪。《フランク王国の車輪刑》より一回り大きく、縁についた拘束具で相手を大の字に拘束する。サヴェレンティ戦にて使用、その後の免罪符機構挿入で使えなくなった。 十番機構・挟式加圧態《リッサの鉄柩 ("Iron Coffin of Lissa")》 鉄の板を展開し、相手の周囲に床、壁、天井を形成し柩のような閉鎖空間を作り出す。その後、天井、壁が内部の空間を狭める方向に動かす。伍鈴戦で登場。 十一番機構・裂式波山態《鮫の歯 ("The teeth")》 巨大で肉厚なのこぎり。初出は2巻。 十二番機構・絶式旋刃態《颶風殺人柱 ("Tornado of souls")》 太い円柱から無数の刃が突き出ており、それが回転する。アビス戦で登場。 十四番機構・掻式獣掌態《猫の足 ("cat's paw")》 猫の爪を模した五本のカギヅメがついた大きな孫の手状の拷問具。3巻にて初出。電撃文庫MAGAZINE掲載の短編にも登場する。ビブオーリオ家族会から奪った免罪符機構により使用不可になった。 十六番機構・吊式尖台態《ユダの揺籃 ("Juda's Cradle")》 鉄の四角錐が一本の柱に支えられて中空に浮き、その柱の台の四隅から延びた四本の長い柱の先に拘束具がついている。拘束具で四角錐に人間をつりさげて使う。使われると股間から裂けて死ぬらしい。クルリ戦で登場するも、避けられて出番がなかった。 十七番機構・繋式鳥枷態《コウノトリの団欒 ("The flocking storks")》 同じ形をしたいくつかの拘束具が、土台に鎖で繋がれており、全体的に三角形の形状をしている。四肢と頭を折り畳んで拘束する。不自然な姿勢で固められるので、長時間放置すると血の流れが止まり死ぬ場合もある。伍鈴戦で登場。 十八番機構・伸式外枠態《エクセター公の娘 ("The rack-Duke's daughter")》 しっかりとした土台と、そこに立つ長方形の枠からなる。枠には鎖つきの拘束具があり、枠の上下の梁がそれぞれ上下に動くため、使用し続けると対象の体は裂けてしまうことになる。サヴェレンティ戦で登場。拍明にもらった免罪符機構で使用不可に。 十九番機構・抉式螺旋態《人体穿孔機 ("Man-Perforater")》 全長178.7センチメートルの巨大なドリル。フィアは槍のように使っている。対ピーヴィーの初戦にて初出、その後もしばしば登場する。 二十番機構・斬式大刀態《凌遅の鉈 ("A hatchet of lingchi")》 長大な鉈。1巻に初登場した後、何度か登場している。 二十一番機構・掛式鉤爪態《スペインの蜘蛛 ("Spanish Spiders")》 滑車のある天蓋に、鉤爪付きの4本の鎖がある。鉤爪を相手の肉に喰いこませて吊り上げる。5巻で初出。ココロから奪った免罪符機構により、使用不可に。 二十二番機構・潰式針球態《星棍 ("Morgenstern")》 子供が中に入るほどの大きさの球に棘が生えたものが先端についた棍棒。形状からモーニングスターだと思われる。サヴェレンティ戦にて使用。 二十三番機構・穴式釘面態《生涯坐しない聖者 ("maraNa-asana")》 大きいテーブルほどの厚い鉄板に、無数の剣や針が生えた巨大な剣山。6巻にて初登場。 二十四番機構・焼式彫像態《良く啼く鋼鉄の牡牛 ("The red-hot bull voices")》 鉄製で中が空洞の牡牛の置物であり、それ単体では何の意味もない。相手を中の空洞に入れて、下から火で炙って使う。3巻で登場。 二十六番機構・貫式閉鎖態《鋼鉄の処女 ("Iron Maiden")》 いわゆる鉄の処女。加減すれば、内部の棘を出さないままいることもできる(1巻にて中に春亮を入れて使用した)。最初に登場した機構。ピーヴィーから奪った免罪符機構により、使用不可。 二十九番機構・抱式聖像態《鋼鉄の聖母マリア ("The Blessed Virgin Mary embraces you")》 鉄でできた聖母マリア像で、その前面には無数の棘が生えている。抱擁を求めるように開いた両腕の中に相手が入ると、そのまま両腕が閉じて相手は串刺しとなる。アリス戦で使用、その後の免罪符機構挿入で使用できなくなった。 三十番機構・開式鋭形態《花弁剣ベラゼッラ ("The flower sword Verazella")》 槍のような細い長剣。先端付近が雫形になっている。相手に突き刺した後に、雫状の部分が花のように開くことで、相手の体を切り開く。4巻で初登場。 以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
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