小栗 克裕:ピアノソナタ第6番
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
小栗 克裕:ピアノソナタ第6番 | Piano Sonate No.6 | 作曲年: 1983年 |
作品解説
初演 1983 11/27 芸大モーニングコンサートにて
再演 1986 6/24 松永加也子リサイタル(バリオホール)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調 | Sonate für Klavier Nr.6 F-Dur Op.10-2 | 作曲年: 1796-97年 出版年: 1798年 初版出版地/出版社: Eder |
作品解説
通常なら緩徐楽章に相当する第2楽章がAllegrettoで書かれているため、全体の印象はかなりすっきりしている。これは4楽章ソナタから第2楽章を抜き取った形と解釈できる。高貴さと茶目っ気が交互に顔を出す第1楽章。第2楽章は前述のとおりやはり独特の雰囲気があるが、実はこの楽章に見られる個性は後の作品で何度も耳にすることができる。第3楽章の単音の独立した流れの絡み合いが見事で、第6番の動感はここで一気に高まりを見せる。一瞬「ヴァルトシュタイン」ソナタの冒頭も顔を覗かせるが、質感としてはハイドンら前古典派を思わせる所がある。
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第6番 ホ短調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第6番 ホ短調 | Sonate für Klavier Nr.6 e-Moll D 566 | 作曲年: 1817年 出版年: 1888(1楽章)年 初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel |
作品解説
ピアノ・ソナタ多作の年、1817年6月の作品である。全3楽章であるが、モデラート、アレグレット、スケルツォに続く第4楽章の存在が示唆される。この作品の場合には、ほぼ同時期に生まれたロンドD 506が終楽章の位置に収まるものと考えられている。調性がホ短調とホ長調で結びつく上、このロンドの筆写譜に「フランツ・シューベルトのソナタ」と記されているのが根拠となっている。
第6番は初期作品とはいえ、シューベルトが作曲家として独立しようと決意した時期であり、すでに習作の域を超えているといえよう。ロマン的な雰囲気をもち、特に第2楽章のやわらかい響きが魅力的な作品である。
ミャスコフスキ:ピアノ・ソナタ 第6番 変イ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
ミャスコフスキ:ピアノ・ソナタ 第6番 変イ長調 | Sonata for piano No.6 in A flat major Op.64-2 | 作曲年: 1907-08年 出版年: 1946年 初版出版地/出版社: Muzgiz |
ヴァイゼ:ピアノ・ソナタ 第6番 変ロ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
ヴァイゼ:ピアノ・ソナタ 第6番 変ロ長調 | Piano Sonata No.6 in B flat major |
スクリャービン(スクリアビン):ピアノ・ソナタ 第6番
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
スクリャービン(スクリアビン):ピアノ・ソナタ 第6番 | Sonata for Piano No.6 Op.62 | 作曲年: 1911年 出版年: 1912年 初版出版地/出版社: Édition russe de musique |
作品解説
《ピアノソナタ第6番》は、《ピアノソナタ第7番》と同時期に書かれている。スクリャービンは《第7番》をとりわけ愛し、好んで演奏会で取り上げたが、その一方で《第6番》の悪魔的な力を恐れ、これを公的な場では決して弾こうとしなかった。
《ピアノソナタ第6番》(単一楽章)は、ソナタ形式の枠組みで書かれている。和声に関しては、《プロメテウス》が神秘和音から作られているように、「八音音階(オクタトニック)」(全音と半音の交互からなる8音)が主に用いられている。
提示部(1~123小節目)冒頭の第1主題では、特徴的な長9度の跳躍が繰り返される。発想標語(「奇妙な、羽のある」)が示唆するように、これは《奇妙》op.63-2などで描かれている、エルフとも昆虫ともつかない「羽や関節のある機敏な女性の生き物」のイデーと結びつくものある。第1主題の後半(11~14小節目)は、旋律に八音音階の要素(f, g, as, b, ces, des)を含む。
繊細で甘美な第2主題(39~46小節目)は、間もなく多様な変形となって組み合わされてゆく。ここでの変化に富んだリズムや、飛翔を思わせる上行のパッセージも、先のイデーに関わるものである。こうした音楽表現と結びついて、このイデーはソナタを通して重要な役割を果たしてゆく。提示部の終わりに、八音音階の動機が全面的に展開して高揚を生みだす。
展開部(124~206小節目)は、両主題の動機からなるフレーズ(上述のイデーと結びつく)に始まる。やがて第2主題(158小節目~)が現れるが、ここには光輝を表現する装飾音(トリルやトレモロなど)が組み合わされる。展開部の終盤では、第1主題(後半)が熱狂的な変形となって現れる。その八音音階の動機が拡張してゆき、熱狂の頂点で再現部に入る。
再現部(207~297小節目)では、提示部が長2度/減3度下で繰り返される。第2主題には装飾音形が加わり、光輝が表現される。
コーダ(298~386小節目)で、恐怖の入り混じるデュオニュソス的な躍りの場面を迎える。両主題は断片的で軽快なリズム変形となり、飛翔と下降を繰り返しながら、目まぐるしく過ぎ去ってゆく。
ピアノ・ソナタ第6番
英語表記/番号 | 出版情報 | |
---|---|---|
チェルニー(ツェルニー):ピアノ・ソナタ 第6番 ニ短調 | Sonate für klavier Nr.6, d-moll Op.124 | |
ジャコブ:ピアノ・ソナタ 第6番 | Sonate pour piano No.6 | 作曲年: 1942年 |
クジェネーク(クジェネク、クレネク):ピアノ・ソナタ 第6番 | Piano sonata No.6 | 作曲年: 1951年 |
アレクサンドロフ, アナトーリイ:ピアノ・ソナタ 第6番 | Sonata for piano No.6 | |
バーディングス:ピアノ・ソナタ 第6番 | Sonate für Klavier Nr.6 | 作曲年: 1947年 |
カプースチン:ピアノ・ソナタ 第6番 | Piano Sonata No.6 Op.62 | 作曲年: 1991年 |
ピアノソナタ第6番
「ピアノ・ソナタ 第6番」の例文・使い方・用例・文例
- ピアノソナタ第6番のページへのリンク