ヒトラーとの応酬とは? わかりやすく解説

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ヒトラーとの応酬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 05:25 UTC 版)

オットー・シュトラッサー」の記事における「ヒトラーとの応酬」の解説

会話大戦の話から始まる。オットールーデンドルフに『マックス・ヨーゼフ勲章叙勲該当者申告された当時いきさつを話すが、自分伍長勤務に過ぎないことに劣等感をもったのか、ヒトラーはこの時口を挟まず自分が喋る出番機会伺いながら敵意含んだ沈黙を守る。やがて話題は党の話に移った。そこでオットーヒトラーナチ綱領尋ねると、ヒトラーヒトラー綱領綱領ね。綱領なんか重要じゃない重要なのは権力だけですよ。」 と、オットー対す今までうっ積していた気持ち一挙に吐き出すかのように木で鼻をくくったような返事をした。すかさずオットーオットー「しかし、権力綱領実行する前提に過ぎないじゃありませんか」 と反論すると、大学出ていない僻み手伝っていたのか、ヒトラーは殆ど絶叫んばかり大学生オットーに対して ヒトラー「それはインテリ見解というものだ!」 と吐き捨てるように言いヒトラーあなたはカップ暴動の折に赤軍の側に立って闘ったのか?あなたのような忠誠心をもった退役将校がどうしてまた3月カップ暴動の折に赤の指導者であり得たのか、理解に苦しむ。」 と絡みはじめる。むっときたオットーは、 オットーあなた方国民社会主義者を名乗っているではないか。それならどうしてあなた方反動暴動味方することができるのか?紛れもなく私はミュンヘンではナショナリストとして赤の独裁と戦う為に進軍したのと全く同様にベルリンではソーシャリストとして反動的独裁戦ったのだ。 私の『赤軍』は、国の合法的な政府支持して行動したまでだ。彼らは反乱ではなくて愛国者だ。大戦カップは、ティルピッツプロイセン反動分子ユンカー重工業ティッセンクルップ親密だった。カップ暴動クーデターの試み以外のなにものでもなかった。」 と応酬しルーデンドルフ2人とりなすように「カップ暴動無意味であった。」と重々しくのたまうと、ヒトラーは「はっ!閣下!」と言ってすぐにおとなしくなり、カップ問題はけりとなった次いでヒトラー「私が望んでいるのは、国民復讐思想にまで焚き付けることだ。ただ国民とその全体狂信だけが次の戦争で我々に勝利をもたらすことができるのです。」 というヒトラー発言ショック受けたオットーたまりかねてオットー復讐問題も、戦争問題もない。我々の社会主義ナショナルなければならないのは、ドイツ新し秩序確立するであって新し征服政策始める為ではない。この合成語(ナショナルソーシャリズム)において強調されなければならないのは、ソーシャリズムの方である。ヒトラーさん、あなた方あなた方運動をナショナルソーシャリストとして一つ言葉呼んでいるではないかドイツ語の文法が我々に教えところによれば、この種の合成語においては始めの方の部分肝心な後の方を修飾する為に用いられているのです。」 と、色々な合成名詞をあげて反論し最後にとどめをさすかのように意地悪く付け加えたオットー「しかし、あなたのバルト出身助言者であるローゼンベルクさんは、おそらくドイツ語ご存知ないでしょうからこのニュアンスお分かりならんでしょうな。」 自分外国生まれのことまであてこすられたと勘ぐったのか、真っ赤になって興奮したヒトラーげんこつテーブルどやしつけながら、 ヒトラー「そんな屁理屈はもうたくさんだ!」 と怒鳴ったが、ばつが悪くなったのか、失われた自制心取り戻そうとするかのように半ば冗談めかしにグレゴールの方を振り向いて ヒトラー「私はここにおられるあなたの利発的な弟さんと決し馬が合わないんじゃないかという気がしますよ」 と、おどけてみせた。後年経過からみて、このヒトラー予感見事に的中することになる。 次に旗色悪くなったヒトラー話題そらしてお得意ユダヤ人問題向けようとする。 ヒトラーそのような観念弄ぶのは全く徒労です。私が話そうとしているのは現実であり、現実とはユダヤ人のことです。かつてのマルクスのようなユダヤ人共産主義者や、今日ラーテナウのようなユダヤ人資本家御覧なさい諸悪の根源は、世界汚しているユダヤ人です。ユダヤ人社民系の新聞牛耳ってます。説得では達成出来ないものを彼らは暴力達成しようとしているのです。」 オットーは再び反論するオットーヒトラーさん、あなたはユダヤ人ご存知ない。言わせ頂きますがね、あなたは彼らを過大評価なさってらっしゃる。御存知のようにユダヤ人とりわけ適応性あります。彼らは存在している可能性を色々利用はしますが、創造するものは何もありません。彼らはソーシャリズム利用し資本主義利用しあなた方が彼らに機会与えればナショナルソーシャリズムだって利用するでしょうマルクス発明したものは何もありません。社会主義はいつも三つ側面持ってきましたマルクスがその経済面研究したのはドイツ人であるエンゲルス協力したからであり、そのナショナル宗教的な意味合い研究したのはイタリア人マッツィーニ、そのニヒリスティックな面を発展させたのはロシア人バクーニンで、そこからボルシェヴィズム生まれたのです。ですから、社会主義が全くユダヤ人由来するものでなかったことは御納得いただけるでしょう。」 ソーシャリズムユダヤ人起源のものでないことには、ルーデンドルフ同意示した。 こうして、2人やりとり終り近づきヒトラー故意親しみ示そうとするかのようにオットーの肩に手をやって、 ヒトラー何はともあれ、私はフランスのお恵みドイツ大臣になるくらいなら、共産主義者絞首台で首を絞められる方がましですな。」 と、捨て台詞残してルーデンドルフと共にグレゴールの家を立ち去ったその後兄弟ヒトラー印象について話し合う。オットー意見は、 オットーヒトラーについては、俺の見るところ将軍に対して余りにも卑屈で、議論の点でも論敵孤立させるやり方の点でもゆとりが無さ過ぎるな。彼に政治的確信が全くなく、彼が持っているのは拡声器雄弁だね。」 であったグレゴール意見少しくちがっていた グレゴール「おそらく、彼の伍長勤務袖章がかれの身体食い込んでいるのだろう。でも、彼には何かがあるよ。彼に抵抗しにくい魔術性がある。我々が彼を利用してお前の思想表現しルーデンドルフエネルギッシュと俺自身組織力利用してこれを実践できたら、とても素晴らしいことができるぞ!」 ヒトラー対す否定的印象と彼を御し得るとみた甘い見解はこれと共に兄弟はやがて全く別個の運命歩むことになったのである

※この「ヒトラーとの応酬」の解説は、「オットー・シュトラッサー」の解説の一部です。
「ヒトラーとの応酬」を含む「オットー・シュトラッサー」の記事については、「オットー・シュトラッサー」の概要を参照ください。

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