ヒトラーが首相に任命される
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:12 UTC 版)
「ヨーゼフ・ゲッベルス」の記事における「ヒトラーが首相に任命される」の解説
シュライヒャー首相はナチ党分断策が失敗に終わった今、クーデタを起こして国会を解散させ、選挙日を定めないまま軍部独裁政治へ移行し、ナチ党と共産党を禁止すべきであることをヒンデンブルク大統領に進言したが、拒否されて1933年1月28日に辞職に追い込まれた。ヒンデンブルクから「政局の説明担当」に任命されていたパーペンは後任の首相としてヒトラーを推挙した。 1月30日、ついにヒトラーがヒンデンブルク大統領よりドイツ国首相に任命され、ヒトラー内閣が成立した。その日のゲッベルスの日記には「まるで夢のようだ。ヴィルヘルム街(ドイツ語版)(ドイツ中央政府官庁街)は僕らの物だ」「新しいライヒが生まれた。14年間の労苦の上に勝利の冠が乗せられた。我々はゴールに達した。ドイツ革命が始まったのだ」という感動した様子が書かれている。 同日ゲッベルスの発案で「ホルスト・ヴェッセルの歌」の高唱とともに突撃隊・親衛隊・ヒトラーユーゲントによる松明行進が行われた。 しかし成立直後のヒトラー内閣のナチ党からの入閣者は首相ヒトラーの他は、ゲーリング(ドイツ無任所相・プロイセン内相)とフリック(ドイツ内相)だけであり、ゲッベルスには閣僚職を与えられなかった。パーペン内閣時代から閣僚を務めている保守派がヒトラー内閣の閣僚の大半を占め、ナチ党閣僚は彼らに囲い込まれていた。パーペンが主導する権威主義体制にナチ党を利用しようという構成だった。
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