パーペン内閣とは? わかりやすく解説

パーペン内閣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 07:37 UTC 版)

大統領内閣」の記事における「パーペン内閣」の解説

1932年6月1日ヒンデンブルクフランツ・フォン・パーペン首相に指名した中央党の元党員であったパーペンは、貴族ばかりを集めて組閣したためSPD系の新聞Vorwärtsから「男爵内閣Das Kabinett der Barone)」と書き立てられた。パーペン内閣を承認したのはDNVPだけだったので、ヒンデンブルクパーペン権力裏付けるためにヴァイマル憲法第48条持ち出さなければならなかった。パーペン指名するヒンデンブルク直ち国会解散し7月31日選挙実施することにした。解散中なら内閣国会反対一切気にすることなく政策実行できたので、準軍事組織活動禁止取り止め、さらに州選挙後に州議会が行詰まっていたプロイセン自由州で、SPD中心とする連立政権を軍を動員して転覆させた(プロイセン・クーデタードイツ語版))。 7月行われた選挙は、得票率37.4%を獲得して議席107から230倍増させたナチ党地滑り的大勝利終わり、ついにナチ党第一党踊り出た。この結果受けてシュライヒャーナチ党懐柔すべくヒトラー入閣打診した。しかし、ヒトラーは自らが首相になるのでなければ受け入れられないとしてこれを撥ね付けた。パーペン留任したが、9月12日野党提出の緊急令に対す動議敗北したため、国会は再び解散された。 11月選挙ではナチ党前回ほどの大勝利とまでは行かなかったが第一党地位維持しSPD議席減らした一方で共産党議席伸ばして第三党となったことから、国会運営行き詰まりにも実質的な変化はなかった。ヒトラーは再び国会第一党党首として首相の座を求めたが、ヒンデンブルクヒトラー議会過半数押さえない限り承認することはないと述べたため両者決裂したヒンデンブルクは、パーペン内閣がこれ以上敗北とそれに続く選挙その結果としてナチ党過半数押さえること)を避けるにはあまりにも支持されていないことに気が付いた。ここに至ってパーペンは、軍事クーデター起こして選挙無期限延期し大統領権限拡大して野党抑圧することを提案したヒンデンブルク難色示しつつ強く反対もしなかったが、シュライヒャー頑として国軍動員拒否したこともあって、パーペン解任することにした。

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パーペン内閣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 13:25 UTC 版)

ナチ党の権力掌握」の記事における「パーペン内閣」の解説

続けてシュライヒャー将軍旧友フランツ・フォン・パーペン首相就任打診し、さらにナチ党以外の政党からの影響受けないような閣僚リスト作成したうえでパーペン内閣が1932年6月1日成立した。パーペン内閣には貴族出身者多く男爵内閣』と呼ばれたシュライヒャー国防相となったパーペン中央党党員であったが、ブリューニングを裏切る形で後継首相となったことで中央党から離脱せざるを得なかった。このためパーペン内閣の与党存在しなくなったヒトラーパーペン面会した際に「あなたの内閣一時的な措置である」と述べたナチ党人気のないパーペン内閣を支持することはな反政府立場鮮明にした。 5月から6月にかけてナチ党オルデンブルク州メクレンブルク=シュヴェリーン州、ヘッセン州4449%の得票率記録した突撃隊親衛隊禁令解除された。

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