1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進の意味・解説 

1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:12 UTC 版)

ヨーゼフ・ゲッベルス」の記事における「1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進」の解説

1932年4月24日プロイセン州州議会選挙は、直前中央政府首相ブリューニングと社民党プロイセン州首相オットー・ブラウンらが計略によって突撃隊親衛隊禁止命令出したため、ナチ党にとっては官憲弾圧の中での選挙戦となったが、ナチ党は9議席から一気162議席伸ばしプロイセン州議会第一党となったこれをもってプロイセン州におけるブラウン左翼政治基盤崩れさった。 勢いに乗るヒトラーは、4月28日5月3日大統領側近クルト・フォン・シュライヒャー中将会談シュライヒャー自分突撃隊禁止命令反対していたと弁明するとともに突撃隊禁止令制定を推進した国防相ヴィルヘルム・グレーナー首相ブリューニングを失脚させる計画ヒトラー打ち明けた。そして次期内閣下で突撃隊禁止命令解き国会解散するのでそれまで次期内閣への攻撃控えるという密約ヒトラーとの間に結んだ二人会談についてゲッベルスは「話し合いうまくいった」と書いている。 密約に基づきシュライヒャー5月13日にグレーナー国防相5月30日にはブリューニング首相失脚追い込んで内閣崩壊させた。そして6月1日にはシュライヒャー推薦した保守派フランツ・フォン・パーペン首相に就任パーペンシュライヒャー密約通り6月4日にも国会解散し6月16日には突撃隊禁止命令解除した。しかし貴族ばかりで構成されパーペン内閣は「男爵内閣」と呼ばれ著し不人気示したため、ナチ党密約を結びながらパーペンから離反し始めたゲッベルス日記の中で「このブルジョワ的な与太者内閣との厄介な隣人関係からできるだけ早く逃げださなければならないさもないと我が党取り返しつかないことになる」と危機感露わにしている。 国会解散されたことで選挙戦始まったが、パーペン内閣表立って批判するわけにはいかなかったナチ党としては新し選挙戦術を考えねばならなかった。ゲッベルス考え出した解決方法はこの選挙ヴァイマル共和政歴史への審判とすることだった。彼は「この国会選挙ではパーペン内閣政策ではなく1918年11月犯罪責任問い、さらにその時から今日まで現体制存続させ、今世最大歴史的崩壊責任を負わねばならない政府政党行動について審判下されるであろう」と述べている。 しかし結局彼は7月9日ルストガルテン10万人の聴衆前に行った演説パーペン批判踏み切った。「私はドイツ人要求する過去15年間の恥辱汚名をよく考えてほしい。1920年の政治屈辱思い出したまえ。この数週間で何か変化があっただろうかまったくない閣僚顔触れ変わっただけだ。経済状態も相変わらずだ。新政府はまだ労働政策取り組まない悲惨極まり飢えた人々当てもなくさまよっている」。 選挙戦ゲッベルスは党のプロパガンダ組織弁士フル回転させた。日記の中でその忙しさ次のように語っている。「我々はドイツ中を汽車自動車飛行機くまなく駆け巡った集会が始まるわずか30分前の到着はざらで、間に合わなかった時もしばしばだった。我々は演壇に足を掛けるやいなや話し始めるのだ」。 7月31日行われた投票の結果ナチ党608議席230議席得票数1373票〔得票率37.4パーセント〕)を獲得し社民党抜いて国会第1党となったドイツの歴史においてこれほど得票率議席獲得した党はかつて存在したことがなかった。ゲッベルス政権獲得の時が来たと判断した

※この「1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進」の解説は、「ヨーゼフ・ゲッベルス」の解説の一部です。
「1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進」を含む「ヨーゼフ・ゲッベルス」の記事については、「ヨーゼフ・ゲッベルス」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進」の関連用語

1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



1932年夏の総選挙で国会第一党に躍進のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのヨーゼフ・ゲッベルス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS