シーホーク計画とその挫折とは? わかりやすく解説

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シーホーク計画とその挫折

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 08:12 UTC 版)

スプルーアンス級駆逐艦」の記事における「シーホーク計画とその挫折」の解説

新型対潜駆逐艦計画1959年5月長期目標策定グループLRO)の提言にまで遡るLROは、当時建造されていたDDGDLGについて、AN/SQS-23ソナー1965年以降潜水艦には対抗困難であり、またテリア・ターター・システムは1965年以降航空機には不十分であると見積もった。この時点では、アレン・M・サムナー級ギアリング級などの大戦駆逐艦代替はまだ先の問題だと考えられており、それより空母機動部隊対潜掃討群のためのハイテク護衛艦のほうが切迫した要請であった。 しかし艦隊再建近代化計画FRAM)によって装備更新強化図られていたとはいえ大戦駆逐艦は既に運用寿命末期差し掛かっており、1961年9月LROはこれらのFRAM艦の後継となる新型対潜駆逐艦に関して検討した。これらの検討経て、まず1961年9月23日より、基本計画審議委員会(Ship Characteristics Board, SCB)において新型対潜駆逐艦に関する検討着手され1962年4月23日にはシーホーク計画(SCB239)として具体的な計画策定入ったシーホーク計画艦は、当時開発されていた様々な対潜センサー兵器プラットフォームとして予定されており、1965年計画プロトタイプ盛り込み1967年第4四半期起工1968年進水し1969年夏に竣工予定であった。ただし搭載予定統合戦闘システム完成1971年中頃になると見込まれたことから、このプロトタイプ艦はあくまで船体機関ソナーなどの試験艦になる予定であった。また1962年8月にはミサイル航洋護衛艦DEG)の計画着手されていたが、これもシーホーク計画艦に合流させうると考えられていた。 当初シーホーク計画艦の開発主眼搭載するセンサー兵器置かれていたが、まもなく主機問題になった従来通りギアード・タービン方式のほか、COSAGCODAGCOGAG俎上載せられた。ガスタービンエンジン好評博し1964年3月作成され試案ではCOGAG方式125,900馬力とし、満載排水量6,150トン最大速力38ノット確保する予定とされていた。しかし、特に国防長官府 (OSD) の防衛科学技術担当長官 (DDR&E) は、原子力推進推進する派閥影響を受け、これと共通の技術用いたギアード・タービン方式拘泥していたほか、システム開発ではなく主機重きを置く計画趨勢そのもの反発していた。特に当時SOSUS整備などを背景対潜戦パッシブ化が志向され、潜水艦含めて対潜戦枠組みそのものの大変革進められていたことから、防衛科学技術担当長官は、システム開発への回帰勧告した当時、ブロンシュタイン級を端緒とするSCB199シリーズ航洋護衛艦大型化高性能化繰り返しており、1964年計画ノックス級(SCB199C計画型)では更なる拡大強化図られていた。これに伴い1964年までに、速力除けば航洋護衛艦シーホーク計画艦との差異不明瞭化していた。このように計画錯綜し、また搭載すべき各種システムいずれも開発途上であったこともあって、1965年2月発表され1966年予算説明において、ロバート・マクナマラ国防長官シーホーク計画の中止発表した

※この「シーホーク計画とその挫折」の解説は、「スプルーアンス級駆逐艦」の解説の一部です。
「シーホーク計画とその挫折」を含む「スプルーアンス級駆逐艦」の記事については、「スプルーアンス級駆逐艦」の概要を参照ください。

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