オディバトラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 00:02 UTC 版)
「飛竜種 (モンスターハンターシリーズ)」の記事における「オディバトラス」の解説
別称:弩岩竜(どがんりゅう) 登場作品:MHF(フォワード.5より) テーマ曲:暴砂の巨城 砂漠で発見された、アカムトルムやウカムルバスと酷似した骨格を持つ巨大竜。これらと同様に、前肢は翼を持たず歩脚として発達している。その昔、該当の砂漠の地域には「紅の砂山」が存在するという言い伝えがあった。しかし、近年になってからその実体はこのオディバトラスであるということが判明したという設定がある。オディバトラスは砂漠の岩山と見紛うほどの巨体を誇るモンスターであるが、その巨躯を砂中に隠した状態で移動し、神出鬼没である。このことから「砂上の楼閣」と比喩されている。なお、現実で用いられる本来の「砂上の楼閣」の意味は、砂上に建てられた楼閣は基礎が弱いためにすぐ倒れてしまうというところから「長続きしない、または実現不可能な物事」を例える語である。 全身が緋色の甲殻に包まれており、特に背中側の甲殻の発達が著しく亀のような巨大な甲羅となっている。口には大きな歯もあるが、全て臼歯のような形状となっている。巨躯を覆う甲羅や、その各所に生えた白い角状の突起は音を感知する器官である。下顎には砂塵を吸引する格子状の突起がある。甲羅の前面には穴が開いており、吸引した砂塵を圧縮した砲弾状のような塊をここから大砲の如く発射する。本気を出した際には、甲羅が上へとせり上がって副砲ともいえる小さな発射口が無数に開き、弾幕のごとく砂の砲弾を放つ。オディバトラスは砂漠の地の利を生かし、砂を巧みに使った攻撃を得意としている。 オディバトラスはその体躯どおりの凄まじい貪食の持ち主である。必要な食糧を確保するために、獲物の周囲にある岩や建造物ですら県境なく捕食し尽くし、辺り一面を破壊してしまう。具体的な例では尾晶蠍アクラ・ヴァシムを襲うシーンなどがある。この食欲ゆえにオディバトラスが出現した地域の生態系は乱れ、場合によっては深刻な事態を招くこともある。ゲーム中のオディバトラスが出現するクエストでは、フィールド上のモンスターは弩岩竜以外が全て姿を消す。オディバトラスが出現すると、周辺の街などへ砂塵による被害が発生することがある。また、砂漠(MH2からMHP2G、MHFまでに登場したセクメーア砂漠)がゲーム内で見られるような荒廃した環境になっているのは、過去にオディバトラスが出現したためであるという設定もある。 クエスト開始後はまだ直接姿を現わしておらず、初期位置となるエリアには凄まじい砂嵐が吹き荒れている。ハンターが中心に接近すると、弩岩竜が砂山を打ち破って出現するという演出がされる。戦闘時はアカムトルムやウカムルバスと同じような肉弾戦や突進を行うが、前述したように砂の効果でほとんどの行動の攻撃範囲が極めて広いものとなっている。たとえば前脚で地面を抉るとハンターの全身を呑みこむほどの砂の津波が発生したり、左右への殴打攻撃では尻尾や前脚から広範囲に砂塵が飛び散る。独特な行動としては、ハンターの身動きを止めて拘束する「砂拘束」という状態異常を使用することが挙げられる。ハンターが砂拘束の状態に陥ると砂山の頂上に閉じ込められ、抵抗が足りないと地面に埋まってしまう「落とし穴」の状態異常へ変化する。遠距離戦では無数の砲門を備えた甲殻を用い、迫撃弾のように砂弾を発射したり、甲羅前部にある最大の砲門から非常に高威力の砂岩弾を撃ちだすほか、巨大な砂ブレスでほぼ全方向を薙ぎ払うなどの攻撃を行う。また、怒り状態となったオディバトラスは身体がやや黒ずみ、さらにエリアに砂嵐が発生する。怒った際に繰り出すバインドボイスは地面を大爆破する効果があり、ハンターの防御力が十分であっても一撃で力尽きてしまうほど威力が高い。 オディバトラスはHR100の剛種クエストから受注することが可能なモンスターであるが、剛種クエストでは必ず「撃退」となってしまい、完全に討伐することはできない。HR300から入手が可能な秘伝書のスキルランクが100以上で受注できるハードコア剛種クエストでは、オディバトラスの討伐が可能である。ハードコア剛種クエストにおいては、凄まじい規模の砂ブレスを吐き、その後大爆発を発生させる攻撃など、新たな行動が複数追加されている。覇種クエストのオディバトラスは、巨大な砂岩弾を全6発上空に打ち上げて周囲を吹き飛ばした後、砂ブレスで全方向を薙ぎ払う攻撃を繰り出すようになっている。覇種クエストのなかでもオディバトラスは比較的挑みやすい難易度のバランスで設定されている。 オディバトラスの素材で作られた武器は何らかの属性を持たないが、最高峰の攻撃力と斬れ味に高い会心率を併せ持つなど同ランク帯では極めて強力な武器となっている。また、オディバトラス素材の武器の場合は、武器の名前のうち【】のなかに記載された部分の読み方が非常に特徴的なものとなっている。例としていくつか挙げると、「弩岩獄笛【激楽打】」は【ゲキガクダ】などではなく【ハゲシクタノシクウテ】、「弩岩剣【可斬】」は【スゴクキレル】、「弩岩獄重弩【狙熱射】」は【ネライアツクウテ】、「弩岩獄銃槍【突放撃】」は【ツキハナチウテ】、「弩岩槌【小砕】」は【アラククダク】、「弩岩獄槍【兎突】」は【トニカクツケ】、「弩岩獄大剣【真何断】」は【シン ナンデモタツ】などがあるが、これらは一部であり読みが正式に公開されていない武器は多数に及ぶ。防具は要塞のごとき弩岩竜を体現するかのような装甲然といったデザインで、攻撃系と保護系をバランスよく両立している攻防一体の防具スキルが特徴。 フォワード.5アップデートで実装された時点で、オディバトラスのクエストは剛種クエスト、ハードコア剛種クエスト、SR300からの覇種クエストの3種類となっており、それまでの下位・上位・剛種クエストで新モンスターを実装する(上位からのみの場合もある)というパターンに該当しないものであった。これは「MHF」としての最後のアップデートに登場するオディバトラスにはラスボスのようなインパクトや難易度を設定したいという意図のほかに、下位や上位のモンスターはそれまでのアップデートで既に充実しているという観点から、弩岩竜がHR100以上のプレイヤー向けのモンスターとして実装された経緯があるためである。また、オディバトラスのデザインについては、フォワード.5の次に控えるMHF-Gでは10体もの新モンスター追加が予定されていたが、それらとの差別化のために決定まで時間と手間がかかったということが語られている。
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