ポボルバルム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 00:02 UTC 版)
「飛竜種 (モンスターハンターシリーズ)」の記事における「ポボルバルム」の解説
別称:創音竜(そうおんりゅう) 登場作品:MHF-G(G6より) 高地で存在を確認された飛竜種モンスター。非常に巨大な体躯に恵まれ、同じ飛竜種に属する覇竜アカムトルムや弩岩竜オディバトラスなどに匹敵する。食性は雑食で、口に入るものはどんなものでも食す。高地に生息する蛮竜グレンゼブルや針纏竜ヒュジキキと縄張り争いを繰り広げているとされる。設定上の性格は温厚な部類であり、彼らの先祖はかつて空を飛んでいたものの、他の飛竜との生存競争に劣ったことで捕食され続け、絶滅寸前まで追い込まれてしまった。そんな中、怪我などで飛行できなくなった個体たちが地上で生活し始めたことで新たな適応進化を遂げて生き残ることとなり、作中で見られるような生態に繋がっている。飛竜種に分類されはするが、その姿はこれまでに登場した飛竜と大きく異なっている。胴体は非常に巨大で、特に口のなかには大きくおびただしい数の歯が並んでいる。腹部の模様もクジラのようなウネ状であり、現実のヒゲクジラに翼や脚が生えたような姿をしている。上顎の上部には空気を出すための複数の穴が開いており、翼は弾くときれいな音が鳴る細かい筋で形成され、尻尾には大きな貝のような生物が寄生しているが、貝殻の中身はほとんどが空洞である。 「創音竜」の名の通り、頭・翼・尻尾が音を出すための器官になっているのもポボルバルムの特徴である。上顎は息をするたびアコーディオンのように伸縮して穴から空気を出すというアコーディオン状、翼膜の筋は振動させたり開閉させたりすることで音を鳴らす弦楽器、尻尾は中が空洞の貝殻が打楽器と同様の役割を果たす。このようにポボルバルムの全身に「楽器」が備わっているのであり、戦闘時にはこれらを鳴らすことによってハンターの扱う「狩猟笛」のような効果を自身にもたらす。戦闘になると身体に備わる各種発音器官を駆使して"演奏"を行う。管楽器状の頭部で演奏を行うと「攻撃力の上昇」、弦楽器状の翼部で演奏を行うと「防御力の上昇」、打楽器状の尻尾で演奏を行うと「体力の回復」となる。攻撃力が上昇すると技一つ一つが大ダメージに繋がり、防御力や体力回復は戦いの長期化をもたらす。演奏したい部位がもし部位破壊されていた場合、その直前に「部位を修復する回復演奏」を行って部位破壊前の状態に修復、そのまま本来の演奏へと移行する。演奏の準備動作の際に準備中の部位へ一定以上のダメージを与えると演奏を妨害することができるほか、次に演奏する部位には予兆のエフェクトがかかる。一度でも部位破壊を行っていれば修復されても部位破壊の報酬は得られる。なお、これらの演奏は周囲のハンターにも直接恩恵を与える。例として回復演奏の場合、ハンター側は「代謝能力があがった」と表示され、体力の回復とともに体力ゲージの赤ゲージ以降も回復し続ける効果が付与される。G級ではこれら3種類の演奏を同時に行うこともある。 演奏のほかにも、ポボルバルムのバインドボイス(咆哮)には特殊な効果があり、音圧ごと直撃してしまうとハンターが「混乱やられ(音やられ)」になってしまう。この状態異常に陥るとハンターがなぜかその場で爆笑する、踊るなど気絶と同様に一定時間行動ができなくなる。トリッキーな攻撃も持ち、振動させた翼から衝撃波のようなエフェクトを飛ばす、地中からクジラの大ジャンプのような動きで強襲を仕掛ける、後ろ向きに突進を行うなどの攻撃も繰り出す。 ポボルバルムの素材から作られる武具にも「音楽」の意匠がふんだんに取り入れられている。たとえば大剣はピアノの鍵盤、双剣は鉄琴、弓は太鼓など。音に関わる武器に付与される属性『奏属性』も備わっており、奏は水属性と氷属性を同時に発揮する複属性である。防具は鼓笛隊やマーチングバンドをモチーフとしてデザインされており、パーツの細かい部分に金色の装飾を加えることで豪華な外見にしている。インタビューでは防具デザインの前評判は良好であるとしている。 モンスターハンターフロンティアには見た目の格好良さを重視してデザインされたモンスターや、動きが機敏なモンスターが多くいるなかで、ポボルバルムは趣を変えてサイズが大きくコミカルなモンスターというコンセプトで実装された。身体に楽器が備わっているという特徴も、「狩猟笛でハンターが強化されるなら、モンスターがモンスターを強化してもいい」という企画のもと、ポボルバルムのコミカルな個性を伸ばす方向で考案されたものである。
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